Shaanxi Fast Auto Drive Group Company
 [陝西法士特汽車伝動集団有限責任公司] 2014年12月期の動向

ハイライト

業績

-2014年の売上高は前年比11%増の119億元、トランスミッション生産台数は前年比11.3%増の63万台だったと発表した。(2015年2月3日付け各種リリースより)

-2014年のトランスミッション販売台数は62万台、売上高は前年比11%増の119億元に達したと発表した。大型トランスミッション販売台数は連続9年で世界一位で、販売シェアは70%を保っている。客車市場の急速な成長が同社の販売台数増加を支えているとしている。(2015年1月16日付け各種リリースより)

-2014年末までに販売した「ロックピンタイプ自動車シンクロナイザー」装備のトランスミッションの販売台数は90万台を超えている。(2015年1月4日付けプレスリリースより)

新会社

-2014年7月25日、陝西法士特汽車伝動集団有限責任公司とEatonは新合弁会社「法士特伊頓 (西安) 動力伝動系統有限責任公司 [Fast Eaton (Xi'an) Drive Systems Co., Ltd.)]」設立の契約調印式を西安で行ったと発表した。新会社の投資額は100百万元。そのうち陝西法士特が51%を、Eatonが49%を出資し、西安ハイテク開発区に工場を建設する。主にトランスミッションとクラッチを生産する。(2014年7月28日付け各種リリースより)

受注

-2014年12月、子会社「西安双特智能伝動有限公司 [Xi'an FC Intelligence Transmission Co., Ltd.]」が延安の公共バス向けにFC6A140RB油圧オートマチックトランスミッションを納入すると発表した。FC6A140RBはリターダ一体型で、コンパクトかつ操作性に優れたトランスミッションで、同社が公共バス専用に開発した新製品。モジュール化した自動シフトシステムを搭載しており、走行状況に応じて安定かつ快適な自動シフトを実現し、ドライバーは「パワーモード」と「エコノミーモード」を選択できるとしている。(2014年12月1日付けプレスリリースより)

-宝鶏市 (Baoji) に路線バスとして納入されるバス65台に同社が自主開発したバス用トランスミッション5DS60TA (開発コード) が採用されたと発表した。65台の内30台は宇通客車 (Yutong Bus) 製、35台は恒通客車 (Hengtong Bus) 製。同社のDSシリーズトランスミッションが宇通客車の車長11mの公共交通バスに納入されたのは今回が初めてとしている。(2014年11月14日付けプレスリリースより)

-2014年8月、同社の6DSバス用トランスミッションを搭載した宇通 (Yutong) バス44台が、鄭州交運集団 (Zhengzhou Traffic and Transportation (Group) Company Limited) に引き渡されたと発表した。これで納車台数は累計200台となった。鄭州交運集団は2013年より同社が購入する大型バスのトランスミッションに6DSを指定している。(2014年8月18日付けプレスリリースより)

-陝西省宝鶏市 (Baoji city, Shaanxi province) の路線バス84台に同社のトランスミッションが搭載されたと発表した。そのうち、22台は前置きガスエンジンを採用しており、同社の5DS70TAトランスミッションを搭載。その他の62台には5DS60TAトランスミッションが搭載された。(2014年7月14日付けプレスリリースより)

-陝西重型汽車 (Shanxi Heavy Automobile) などの企業7社と提携契約を結んだと発表した。それによると、自動車用トランスミッションおよびトランスミッション部品の供給販売、工作機械・工具の買い付けなどの分野で協力を深め、新製品開発、国内外市場の開拓を更に加速させるとしている。(2014年5月5日付けプレスリリースより)

-2014年3月、並列流体式リターダーの実地試験を行い、車両総重量74トン、最大勾配8%、走行距離41キロメートルの状況下での試験に成功したと発表した。流体式リターダーは補助ブレーキの一種で、同社は中、大型トラック向けに効率的に減速制動力を高めることができるFH400B、FHB320Bなどの製品を提供している。すでに陜西汽車 (Shaanxi)、華菱汽車 (Hualing Automobile)、宇通客車 (Yutong Bus)、厦門金龍 (Xiamen King Long) など国内数十社のトラック、バスメーカーに採用されている。(2014年3月10日付けプレスリリースより)

-同社のトランスミッションは北京福田ダイムラーの多くのモデルに搭載され、そのシェアは98%以上に達している。(2014年1月7日付けプレスリリースより)

ラインオフ

-2014年12月8日、西安ハイテク開発区の工場でオートマチックトランスミッション6ATの試乗会を開催したと発表した。これは同社の子会社「西安双特智能伝動有限公司 [Xi'an FC Intelligence Transmission Co., Ltd.]」が油圧オートマチックトランスミッションFC6Aシリーズの量産体制に入ったことに併せて実施された。(2014年12月15日付けプレスリリースより)

-2014年10月8日、子会社「法士特汽車伝動 (タイ) 有限公司[Fast Auto Drive (Thailand) Co., Ltd.]」が同工場において第1基目の12速トランスミッションのラインオフに成功したと発表した。(2014年10月13日付けプレスリリースより)

-2014年3月10日、5百万台目となるツインカウンターシャフトトランスミッションを西安ハイテク工場でラインオフしたと発表した。(2014年3月17日付けプレスリリースより)

受賞

-2014年1月16日、米キャタピラーの2013年度優秀サプライヤー賞を受賞したと発表した。(2014年1月18日付けプレスリリースより)

-北京福田ダイムラーより優秀サプライヤー賞、品質貢献賞、科学技術イノベーション貢献賞の3賞を受賞したと発表した。(2014年1月7日付けプレスリリースより)

開発動向

研究開発体制

-2014年12月時点、研究開発要員は500名。

研究開発拠点

-西安ハイテク開発区に陝西省法士特汽車伝動工程技術研究中心 [Shaanxi Fast Auto Drive Engineering Technology Research Center] を保有。研究センターは事務オフィス、設計研究所、生産プロセス研究所、実験センター、材料成型理化センター、試作センターから成る。

研究開発活動

-「自動車用トランスミッションケースのオールアルミ化」プロジェクトが宝鶏市政府から資金援助を得ることになったと発表した。オールアルミトランスミッションケースは車体重量を大幅に軽量化し、燃費の向上、排出ガスの低減などのメリットをもたらすとしている。(2015年1月14日付け各種リリースより)

新製品

-2014年11月、タイ商用車展2014にトランスミッション、トランスミッションと直列リターダ、トランスミッションと並列リターダ、独自の「S」トランスミッション、自動マニュアルトランスミッション (AMT) 、減速機など8種の新製品を出展したと発表した。そのうち、トランスミッションは陝汽、北奔、Ivecoの大型トラックに搭載されているとしている。(2014年11月17日付けプレスリリースより)

技術提携

-2014年10月24日、中航工業西安飛行自動控制研究所 [AVIC Xi'an Flight Automatic Control Research Institute] と製品開発に関する提携を結んだと発表した。ハイドロメカトロニクス分野などで提携し、建設機械類の油圧駆動系統を研究開発するとしている。両社は今後、自動車部品の分野で更なる協力を目指す。(2014年11月3日付けプレスリリースより)

特許

-2015年1月4日、同社のテクニカルセンターが開発した「ロックピンタイプ自動車シンクロナイザー」が国家知識産権局 (The State Intellectual Property Office) の第16回中国特許賞優秀賞を受賞したと発表した。この特許技術は米国、カナダ、ロシアなどでも特許を取得しており、同社の自主開発トランスミッション9JSD、10JSD、12JSD、16JSDなどに応用されている。「ロックピンタイプ自動車シンクロナイザー」を装備したトランスミッションは副変速機シンクロナイザーのシンクロ容量を増大させるだけでなく、シンクロナイザーの性能と寿命を向上させ、トランスミッションの性能を高めるとしている。2014年末までに販売した「ロックピンタイプ自動車シンクロナイザー」装備のトランスミッションの販売台数は90万台を超えている。(2015年1月4日付けプレスリリースより)

-2014年末現在、187件の特許を取得している。

設備投資

国内投資

-2014年12月末、宝鶏市ハイテク開発区自動車産業パークに中、小型トラック用トランスミッション工場を建設すると発表した。敷地面積は約533,600平方メートルで、総投資額は30億元。完成後の年産能力は中型、小型トラック用トランスミッション100万台。売上高は50億元を見込む。(2015年1月6日付け各種リリースより)

-2014年7月25日、陝西法士特汽車伝動集団有限責任公司とEatonは新合弁会社「法士特伊頓 (西安) 動力伝動系統有限責任公司 [Fast Eaton (Xi'an) Drive Systems Co., Ltd.)]」設立の契約調印式を西安で行ったと発表した。新会社の投資額は100百万元。そのうち陝西法士特が51%を、Eatonが49%を出資し、西安ハイテク開発区に工場を建設する。主にトランスミッションとクラッチを生産する。(2014年7月28日付け各種リリースより)

-同社子会社「西安双特智能伝動有限公司 [Xi'an FC Intelligence Transmission Co., Ltd.]」は、2014年1月17日に工場の稼働が開始した。同子会社はキャタピラー社との合弁による国内初の自動変速機メーカー。西安市のハイテク開発区に位置し、敷地面積は176,000平方メートル。総投資額は10億元。フル稼働後の年産能力は大型自動変速機120,000台および建設機械部品1.5百万個。年間売上高は百億元を超える見込み。(2014年1月17日付け各種リリースより)

海外投資

-タイ子会社 「法士特汽車伝動(タイ)有限公司 [Fast Auto Drive (Thailand) Co., Ltd.]」 を新設。建設プロジェクトの第1フェーズは2014年9月に完了、投資額は40百万ドル。トランスミッションの生産能力は年間3万基。