陝西法士特汽車伝動集団有限責任公司 動向 2006

ハイライト

業績推移
同社は2006年1月-11月の売上高が28億元(税含まず)を超え、前年同期比52%増を達成。トランスミッション生産台数と販売台数はそれぞれ218,964台(前年同期比85.1%増)と214,123台(同76.44%増)。市場シェアは2004年の50%から30ポイント増え80%に達している。また、同社は14の新製品を相次いで生産開始。その内12シフトシンクロ大馬力トランスミッションの需要が大きく伸びており、すでに月産3000台体制に入っている。

今後の課題
重型トランスミッションから軽型車、乗用車用トランスミッションへと製品の幅を広げるとともに自動制御式マニュアルトランスミッション(AMT)の研究開発にも着手し、ドライブトレイン・サプライヤーとして発展してゆく計画。同社は80年代に米国イートン社より技術を導入して以来発展を続け、現在は自社開発の製品技術を有し、市場シェアは75%に達している。独自の知的所有権を前提に今後海外との提携の可能性もある。

開発動向

主な開発成果 
①同社が自主開発し、特許を取得した大力金剛(Great King Kong)ブランドトランスミッションの新製品が2006年9月13日にオフラインした。このトランスミッションは同社が国内外市場のニーズに合わせて研究開発したもので、伝動効率が高く、燃費がよく、従来の2倍の耐久性などの特徴を持っている。国内初の高性能多段機械式重型トランスミッションとして国産重型車の世代交代に大きく寄与するものとなる。

②同社が自主開発した新しいトランスミッション12JS200Tほか4機種が先ごろ陝西省(Shaanxi Province)の審査に合格し、正式に量産を開始。製品はそれぞれツインカウンターシャフト機構、主副ミッションケース組み合わせ設計を採用したオールシンクロトランスミッションで、動作が安定しており、伝動効率が高く、適用範囲が広いなどの特徴を備えている。(2006年8月10日付同社プレスリリースより)

③同社が自主開発した2006年型重型トラックトランスミッション16JS200Tがラインオフした。これは2003年型16速トランスミッションを大幅に改良したもので、ツインカウンターシャフト大容量ダブルコーンオールシンクロ設計、ベーシックトランスミッション・前・後スプリッターグループの三段式組合機構などを採用し、軽便なギアシフトを実現した。

設備投資

主な設備投資内容
同社が進めている自動鍛造生産ライン建設が、設備の据付調整試運転を全面的に行っている。投資総額は3億元余りで、国内外の先進的設備を導入し6本の自動鍛造ラインを建設する。これによりバリなし鍛造や自動焼きならしが可能になり、鍛造の品質が大幅に向上する。完成後は年産能力が5.4万トンに増加。