三ツ星ベルト (株) 2012年3月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万円) |
2012年 3月期 |
2011年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 54,581 | 50,928 | 7.2 | - |
営業利益 | 5,647 | 4,871 | 15.9 | - |
経常利益 | 5,608 | 4,345 | 29.1 | - |
当期純利益 | 3,283 | 3,363 | (2.4) | - |
国内ベルト事業 | ||||
売上高 | 26,474 | 25,417 | 4.2 | -前期は震災による自動車生産台数の落ち込みの影響を受けたが、その後の回復により売上は微増。 |
営業利益 | 6,618 | 5,651 | 17.1 | - |
海外ベルト事業 | ||||
売上高 | 19,085 | 17,244 | 10.7 | -震災やタイの洪水の影響で日系ユーザー向け新車組み込みライン用ベルトが低調であったが、補修市場の獲得に注力した結果、米国を中心に売上が拡大。 |
営業利益 | 1,184 | 1,275 | (7.1) | - |
海外事業
-インドの新工場を3月17日から稼働すると発表した。当初予定を半年繰り上げ、現地で安定した自動車用ベルトの供給体制を構築する。新工場の会社名はMITSUBOSHI BELTING-INDIAで、マハラシュトラ州の工業団地に新設する。敷地面積は3千平方メートル。四輪車と二輪車の自動車用ベルトを生産し、5年後に5億~10億円の売上げを目指す。(2012年1月13日付日刊自動車新聞より)-利益率向上を狙いに海外の販売体制の見直しに着手した。超円高の環境下での収益確保を目指したもので、販売体制の効率化や販売網の整備を急ぐ。自動車用ベルトのOEM採用を一層促進するとともに、海外代理店数を増やすなどで補修用部品の拡販にも注力する。同社の海外売上高比率は現在37.6%で、ここ数年は1~2%のペースで増加している。このペースを維持すると2013年には4割を超すことになる。また、2012年度の早期にインドの新工場が稼働することで、現状7割超の海外生産比率が一段と加速、海外展開が成長の主体となる。同社は今期中間期で営業利益率11.4%を達成したが、通期では9.6%までの低下を予測している。売上高比率が高まる海外で効率的な販売を推進し利益率向上を目指す。(2011年12月19日付日刊自動車新聞より)
開発動向
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2012年3月期 | 2011年3月期 | 2010年3月期 | |
全社 | 2,092 | 2,070 | 2,029 |
国内ベルト事業 | 1,253 | 1,215 | 1,388 |
海外ベルト事業 |
研究開発体制
-研究開発本部、各事業部の設計・開発部門ならびに各グループ会社の開発部門との連携により推進。-大学や研究機関との共同研究、並びに他社との共同開発を密接な連携・協力のもとに推進し、先進技術の研究開発を進めている。
-国内ベルトおよび海外ベルト事業は、主に同社および三ツ星ベルト技研(株)が中心に研究開発を実施。
研究開発活動
国内ベルト事業-以下の製品開発活動を実施。
- 省エネVベルト
- オートテンショナー
- 低フリクションロス仕様リブベルト
- 超高負荷駆動用タイミングベルト
製品開発
低フリクションロスベルト-低フリクションロスベルトは、ベルトの曲がりや変形により起こる走行時のフリクション(摩擦)ロスの軽減を狙ったもの。ベルトリブ部の改良やベルト背面のゴム化により柔軟性を高めたベルトの伝達効率を高めエネルギー損失を低減、エンジンへの負担を軽減し燃費改善にも寄与する。
スターフィット (低モジュラスベルト)
-スターフィットは、補機駆動に使用するリブベルトに弾性率の低いベルトを使用することで、ベルト張力を得るために設置していたテンションプーリーとブラケットが不要になり、エンジンスペースの縮小とコストダウンを可能にする。プーリーとブラケットの重量(軽自動車で約1.5キログラム)の軽量化を実現し、燃費改善に貢献する。
研磨レスベルト
-研磨レスベルトは、製造方式の改善によりベルトリブ部の形状の安定化を高めたもの。従来はベースとなる加硫スリーブを研磨することでリブ形成を行っていたが、新製品ではベースを金型に押し付け、熱と圧力によりリブを形成する。
設備投資
設備投資額 |
(単位:百万円) |
2012年3月期 | 2011年3月期 | 2010年3月期 | |
全社 | 1,654 | 1,591 | 3,073 |
国内ベルト事業 | 625 | 935 | 2,961 |
海外ベルト事業 | 894 | 473 |
国内ベルト事業
-四国工場のベルト製造設備に49百万円を投資。
-綾部事業所の試験研究設備に75百万円を投資。
海外ベルト事業
-資金の大半を海外工場のベルト製造設備の増強に投資。
主な設備の新設 |
(2012年3月31日現在) |
会社名 事業所名 (所在地) |
セグメント | 設備の内容、目的等 | 投資予定 総額 (百万円) |
着手 | 完了 予定 |
同社 四国工場 (香川県さぬき市) |
国内ベルト | ベルト製造設備の充実 | 84 | 2012年 3月 |
2013年 11月 |
同社 綾部事業所 (京都府綾部市) |
国内ベルト | 試験研究設備の充実 | 63 | 2012年 3月 |
2012年 12月 |
Mitsuboshi Overseas Headquarters Private Limited (シンガポール) |
海外ベルト | ベルト製造設備の充実 | 170 | 2012年 6月 |
2013年 3月 |
P.T. Mitsuboshi Belting Indonesia (インドネシア タンゲラン) |
海外ベルト | ベルト製造設備の充実 | 419 | 2011年 12月 |
2012年 8月 |
ベルト製造設備の充実 | 59 | 2012年 2月 |
2012年 10月 |