三ツ星ベルト(株) 2008年3月期の動向

ハイライト

業績 (単位:百万円)
2008年
3月期
2007年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 58,221 72,090 (19.2) -前年度に化成品事業を譲渡。
営業利益 3,891 4,813 (19.1) -
経常利益 3,192 5,884 (45.8) -
当期純利益 1,412 3,777 (62.6) -
ベルト事業
売上高 49,824 49,120 1.4 -自動車用ベルトは海外生産工場の能力増強と営業展開により増加。オートテンショナーの販売や補修部品の営業活動も売上増加に寄与。
営業利益 6,345 6,886 (7.8) -


生産体制の拡充
-
2007年10月、京都府の綾部事業所に建設していた「綾部生産システム開発センター」の全棟が完成。

-生産拠点の増強・再整備計画の一環として、2008年3月から四国工場(香川県さぬき市)のリニューアルに着手。

>>> 詳細は 設備投資 参照


事業再編

-米国
米国の全額出資子会社「Mitsuboshi Chem. Corporation」を解散する。同子会社は2001年にイリノイ州オタワ市内に設立、ウレタン樹脂を材料にした伝動ベルトの製造販売を行っていた。解散に伴い、他地域の製造拠点に生産を集約していく。(2007年12月19日付日刊自動車新聞より)

-中国
中国・天津のベルト製造・販売子会社「天津三之星機帯有限公司」[Tianjin Mitsuboshi Belting Co., Ltd.] を解散する。グローバルでの生産拠点の再編成が狙い。天津三之星機帯は1998年に設立。資本金は5億円で、同社が62.5%、同社の米国子会社「MBL (USA) Corporation」が37.5%を出資していた。(2008年3月26日付日刊自動車新聞より)

開発動向

研究開発体制
-研究開発本部、各事業部の設計・開発部門ならびに各子会社の開発部門との連携により推進。

-大学や研究機関との共同研究、並びに他社との共同開発を密接な連携・協力のもとに推進し、先進技術の研究開発を進めている。


研究開発費 (単位:百万円)
2008年3月期 2007年3月期 2006年3月期
全社 2,211 2,731 2,740

ベルト事業

1,465 1,572 1,348


ベルト事業の研究開発実績 (2008年3月期)
-オートテンショナーの採用拡大

-高度な材料設計と構造設計からなる発音対策リブベルト

-高負荷・高位置決め精度に対応した高剛性タイミングベルトシリーズ

-エンジン設計の自由度を拡張するラバーバックリブベルト

-環境負荷物質を極力低減した環境対応タイミングベルト

-環境対応フラットベルト

設備投資

設備投資額 (単位:百万円)
2008年3月期 2007年3月期 2006年3月期
全社 2,996 5,524 5,988

ベルト事業

2,671 4,738 3,679


ベルト事業の設備投資 (2008年3月期)
-
同社・綾部事業所の建屋および試験研究設備に358百万円。

-四国工場におけるベルト製造設備および精錬設備に526百万円。

-海外工場のベルト製造設備増強に635百万円。

-京都府の綾部事業所に建設していた「綾部生産システム開発センター」の全棟が完成。ゴム製品の原材料の前処理から製品まで一貫生産できるモデル工場となり、高品質な製品供給を図る。同時に、同センターで開発した生産システムの展開を海外のグループ工場に推進する。綾部事業所は次世代生産システムの研究開発を目的として1999年に設立し、2002年にはゴム精錬設備などを設置した。2005年に敷地面積を1万5千平方メートル拡張し、増築を進めていた。完成した建屋は、既存の工場設備などの増築部分のほか、新築工場や製品の品質確認を行う試験設備の5棟を含めて全10棟。(2007年11月6日付日刊自動車新聞より)

-伝動ベルトの受注増加に対応し、グループのベルト構成部材の供給能力を増強。ベルト部材のコード原材料の撚糸から化学薬品処理までの一貫生産を行う、子会社「三ツ星コード(株)」の生産設備を増設し、供給能力を約30%引き上げた。滋賀県高島市内の三ツ星コード本社工場に、生産設備を含めて約2億円を投資し、延べ床面積約500平方メートルを増築した。これにより、同社グループでは基幹部材の供給向上で、素材から製品までの一貫生産体制を一段と強化していく。(2007年11月29日付日刊自動車新聞より)

-生産拠点の増強・再整備計画の一環として、2008年3月から四国工場(香川県さぬき市)のリニューアルに着手する。2010年までの3年間で約50億円を投じ、建屋を増改築するとともに設備の刷新を図り、Vベルト、タイミングベルトなどの生産能力を30%増強する。2007年11月に完成した綾部生産システム開発センターで実用化した、最新鋭の生産設備を導入する。工場建屋の屋上には太陽光発電装置を設置し、省エネルギーとともに、災害などの緊急時にも対応できる工場とする。(2008年3月7日付日刊自動車新聞より)


設備の新設計画(抜粋)
会社名
事業所名
(所在地)
部門 設備の内容、目的等 投資予定
総額
(百万円)
着手 完了
予定
三ツ星ベルト(株)
神戸本社
(神戸市長田区)
全社共通 試験研究設備の充実 93 2008年
2月
2008年
12月
三ツ星ベルト(株)
名古屋工場
(愛知県小牧市)
ベルト ベルト製造設備の充実 105 2007年
12月
2008年
12月
ベルト ベルト製造設備の充実 60 2008年
4月
2008年
12月
三ツ星ベルト(株)
四国工場
(香川県さぬき市)
ベルト ベルト製造設備の充実 390 2008年
6月
2009年
6月
ベルト 工場内環境整備 490 2008年
3月
2008年
10月
ベルト 工場内環境整備 165 2008年
6月
2009年
6月
三ツ星ベルト(株)
綾部事業所
(京都府綾部市)
ベルト 伝導製品等の生産システム開発 150 2007年
4月
2008年
9月
ベルト 伝導製品等の生産システム開発 100 2008年
9月
2009年
5月
ベルト 伝導製品等の生産システム開発 400 2008年
3月
2009年
9月
ベルト 試験研究設備の充実 99 2008年
3月
2008年
9月
三ツ星ベルト工機(株)
本社工場
(神戸市西区)
ベルト プーリ加工設備 58 2008年
2月
2008年
10月
MBL (USA) Corp.
本社工場
(米国イリノイ州)
ベルト ベルト製造設備の充実 500 2008年
6月
2009年
3月
ベルト 精錬設備充実・改修 403 2007年
11月
2008年
12月

Stars Technologies Industrial Limited
本社工場
(タイ)

ベルト ベルト製造設備の充実 304 2007年
11月
2008年
7月
ベルト 精錬設備充実・改修 160 2008年
4月
2008年
12月
* いずれも生産能力の増加はなし。