サンデン (株) 2011年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2011年
3月期
2010年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 216,539 194,696 11.2
-
営業利益 5,377 5,203 3.4
-
経常利益 6,380 6,630 (3.8) -
純利益 6,087 4,410 38.0
-
自動車機器部門
売上高 145,674 129,986 12.1
中国・インド等の新興国市場の拡大、主力欧米市場の穏やかな回復に加えて、小型・省エネ等の環境に貢献する製品の拡販活動を強化、欧州市場での新商権獲得等により通期で増収。
営業利益 5,808 6,824 8.3
-

中期経営計画

2013年度を最終年度とした中期経営計画を策定。連結売上高3,000億円、連結売上高経常利益率10%、ROA(連結総資産経常利益率)15%を目指す。
自動車分野においては、将来の電動化を見据えた小型・軽量化、高効率・省燃費の流れがますます加速化していくと認識し、独立系部品メーカーとしてニーズを的確に捉え、グローバルネットワークを通じ、タイムリーに価値を提供し続けることで、グローバルに事業成長を加速させる。
2011年度における同分野の重点施策は
(1)最新技術を備えた競争力ある商品による成長
- 軽量・小型・高性能の最新技術を備えた競争力のある商品を積極的に展開し、欧州、北米および中国地域等の市場において、新規商権獲得およびシェアアップに取り組む。
(2)小型スクロールの新商品の市場投入による成長
- コスト競争力のある小型スクロールの新商品を、成長する新興国市場へ投入し、売上の大幅拡大に取り組む。
(3)環境技術開発強化による高付加価値商品の提供
- 環境技術開発への資源配分を積極的に進め、省エネルギー・省電力・省燃費を実現する高付加価値商品を提供し、2013年度以降の新たな成長に向けた商権獲得を目指す
の三点。

受賞

ホンダサプライヤー賞
Paccar 品質賞
ボルボトラックサ プライヤー賞
プロデュア サプライヤー賞
トヨタサプライヤー改善大会優勝
北方ベンツ 開発貢献賞
PSA サプライヤー賞

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2011年3月期 2010年3月期 2009年3月期
全社 6,138
5,440 7,019
自動車機器事業  3,936 3,676 3,974

研究開発活動

自動車機器事業
-プラグインハイブリッド車や電気自動車など車両の変化に対応したコンプレッサーならびにカーエアコンシステムの開発を急務と捉え、日本およびドイツに所在するサンデンテクニカルセンターおよびフランスの開発部門との連携を強化。

-環境対応のための次世代商品の開発や省エネ対応を自動車機器事業の最大の課題とし、電動コンプレッサー、ハイブリッドコンプレッサー、インバータ一体型コンプレッサー、自動車用小型・軽量の熱交換器等の開発を実施。

-新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成を受けて吸着剤を活用してカーエアコンの動力を低減させる省エネルギーシステムの開発に乗り出すと発表した。ラジエーターで捨てられていた廃熱を利用して、カーエアコン動力を低減させることで燃費悪化を抑える。NEDOの「次世代戦略技術実用化開発助成事業」として開発する。(2011年2月7日付日刊自動車新聞より)

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
  2011年3月期 2010年3月期 2009年3月期
全社 9,800
5,900 12,900
自動車機器事業 7,800
4,900 10,300
-日本 3,900
1,900 6,800
-欧州 1,300
900 1,800
-北米 700
600 300
-アジア 1,700
1,400 1,400

-2011年度は、主に部品の内製化および生産能力の増強、部品内製化・合理化および設備の維持更新のため設備投資を実施。
-アジア地区の設備投資には、中国での競争力向上、ビジネス拡大を目的に蘇州三電精密零件有限公司の鋳造設備の拡充および加工設備の投資800百万円が含まれる。

設備の新設

-2012年3月期は、設備投資の選択と集中をより強化し、主に部品の内製化および生産能力増強、維持更新を中心として総額11,900百万円の設備投資を計画。このうち、自動車機器事業では欧州地域で1,700百万円、北米地域で1,300百万円、アジア地域で1,600百万円、日本で4,800百万円を予定。