サンデン 2006年度の動向
ハイライト
単位: 百万円 |
2007年 3月期 |
2006年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 |
全社 | ||||
売上高 | 242,517 | 231,371 | 4.8 | - |
営業利益 | 6,751 | 2,616 | 158.1 | - |
経常利益 | 4,500 | 2,310 | 94.8 | - |
純利益 | 2,576 | (3,099) | - | - |
自動車機器部門 | ||||
売上高 | 166,485 | 156,508 | 6.4 | 主力の欧州市場で車両販売減の影響はあったが、国内及びアジア市場における車両需要増により増収。利益面では、原材料高騰等に起因する調達コストの増加影響を受けたが、製品コスト改善、販管費削減が進み、さらに国内及びアジア地域の増収により増益。 |
営業利益 | 11,552 | 11,193 | 3.2 |
2007年度の課題
2007年度は、収益基盤強化に向けた「高効率経営の徹底」と、中期的な成長のための「事業の競争力強化」を重点課題として認識
自動車機器部門における「競争力強化」
・グローバル生産拠点の強化や次世代商品の開発を加速させる。コンプレッサー分野では、欧米の環境規制に対応するための商品となるハイブリッドや電動・CO2コンプレッサー等の次世代商品開発を加速させる。また、カーエアコンシステム分野では「HVAC」システムの日本・アジアでの供給体制確立とビジネスの更なる拡大に注力する。さらにインド・中国等の成長市場への積極的展開とリソースの集中を行う。
開発動向
2007年3月期の研究開発
研究開発費の総額 : 6,305百万円
内、自動車機器事業 : 4,497百万円
研究開発体制
2007年3月期の研究開発概要及び成果
自動車機器事業
・日本における研究開発のほか、ドイツに所在するサンデンテクニカルセンター及びフランスの開発部門との連携により、欧州向けコンプレッサーの開発等、グローバルな開発により新製品・新技術の研究開発体制を強化。
・環境対応のための次世代商品の開発や省エネ対応を自動車機器事業の最大の課題とし、次世代商品としての自然系冷媒用コンプレッサー、インバータ一体型コンプレッサー、ハイブリットコンプレッサー、自動車用小型・軽量の熱交換器等の開発を行い、環境負荷低減、省エネ、小型・軽量化を図る。更にはアジア、中国において自動車用カーエアコンシステムの商権を獲得し国内を始め、本格的に拡大中。
技術供与契約(2007年3月現在)
相手先 | 国名 | 契約品目 | 契約内容 | 契約期間 |
Visteon Climate Control | 米国 | カーエアコン用コンプレッサー | 製造技術情報の提供 | 1994年5月1日に発効(特許の有効期間満了日まで) |
Delphi Corporation | 米国 | カーエアコン用コンプレッサー | 製造技術情報の提供 | 1998年12月31日より10年間 |
設備投資
全社: 13,100百万円
内、自動車機器事業: 生産の合理化を図るために、欧州地区で5,100百万円、北米地区で500百万円、アジア地区で1,500百万円、日本国内で3,300百万円を投資。
設備の新設
・2007年度の設備投資は、新製品量産化及び維持更新を中心として総額約120億円の設備投資を予定。内、自動車機器事業においては、コンプレッサーの増産、新製品量産化及び設備の更新のため、欧州地区で30億円、北米地区で5億円、アジア地区で10億円、日本で30億円を投資予定。
・販売力強化のため、日本で10億円のエアコン部品工場の建設を予定。
・次世代技術開発の創造拠点としてSanden[Global]Center of Technologyの建設のために20億円の設備投資を予定。
2006年秋に中国で、カーエアコン用斜板式可変コンプレッサーの生産を始める。現在、フランス工場で生産する外部制御型製品の一部の生産を、上海の合弁会社「上海三電貝洱汽車空調有限公司(Shanghai Sanden Behr Automotive Air Conditioning Co., Ltd.)」(日本語名:「上海サンデンベーア」)に移管する。生産能力は年30万台規模になる見込み。ドイツのフォルクスワーゲンなど中国に進出する欧州自動車メーカーの、現地調達ニーズに対応するのが狙い。また現地での新規受注の獲得にも取り組む方針(2006年5月10日付け日刊工業新聞より)