アスモ (株) 2014年3月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万円) |
2014年 3月期 |
2013年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
売上高 | 348,478 | 303,097 | 15.0 | -車両生産台数の増加や円安効果により増収 |
営業利益 | 17,506 | 11,300 | 54.9 | -新製品の立ち上げなどに伴う経費・労務費などの増加があったものの、合理化努力に加え、売上増による操業度差益や円安による為替差益などにより増益を確保 |
経常利益 | 18,689 | 11,713 | 59.6 | |
純利益 | 17,473 | 922 | 1,795.1 | -前期に計上した厚生年金基金脱退一時金の特別損失がなくなったため、大幅増益を達成 |
地域別業績要因
<日本>
-売上高は、北米、中国向けなどの輸出の増加や円安効果により、前年比8.5%増加。
-営業利益は、合理化努力に加え、売上増による操業度差益や円安による為替差益などにより、前年比80.3%増加。
<北米>
-売上高は、北米および日系カーメーカーの車両生産の増加や円安効果などにより、前年比37.2%増加。
-営業利益は、新製品立ち上げに伴う費用などがあったものの、売上増による操業度差益などにより、前年比15.8%増加。
<ASEAN>
-売上高は、日系カーメーカーの車両生産の増加や円安効果などにより、前年比27.1%増加。
-営業利益は、売上増による操業度差益があったものの、主力のPT. Asmo Indonesiaにおいて現地通貨ルピアの下落による為替差損の影響や償却費の増加などにより、前年比80.1%減少。
<中国>
-売上高は、日系カーメーカーの車両生産の増加や円安効果などにより、前年比70.4%増加。
-営業損益は、阿斯莫 (杭州蕭山) 微電機有限公司の本格稼動による関連費用および天津阿斯莫汽車微電機有限公司での新製品の立ち上げ費用などにより、1,932百万円の損失 (2013年3月期は898百万円の損失)。
ミャンマー進出
-2013年度中にミャンマーに進出すると発表。ヤンゴン市に工場を賃借し、小型モーターシステムの構成部品を生産する。投資額は約8千万円。14年1月から生産を始める。インドネシア工場の支援拠点として位置づけ、機械化が難しいサブアセンブリー工程をミャンマーで行う。15年に現地で年3億4千万円の売上高を確保する計画だ。デンソーグループでミャンマーに生産拠点を設置するのは、同社が初めて。アスモはワイパーやウインドーなどに搭載する小型モーターシステムを手がけている。東南アジアではインドネシアにも工場を設置しており、ミャンマーが2カ所目の生産拠点となる。操業開始当初はウオッシャーのホース組み付けから開始し、段階的にブラシホルダーの組み立てなども現地で行うことを視野に入れている。(2013年10月3日付日刊自動車新聞より)
受賞
-マツダより「VE / VA多数件賞」を受賞
-トヨタ自動車より「技術開発賞」を受賞 (パワーウインドウモーターの開発につき)
-Johnson Controls Automotive Seatingより「European Supplier Award」の銀賞を受賞。(2013年10月18日付プレスリリースより)
開発動向
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2014年3月期 | 2013年3月期 | 2012年3月期 | |
全社 | 13,913 | 13,172 | 12,237 |
研究開発活動
-将来に向けた開発として、車両の新システムに対応するブラシレスモーターおよびモーター駆動制御技術の開発とモーターへの一体化によるスマート化、小型軽量・高効率・省資源をさらに追求したモーター技術開発を推進。製品開発
パワーウインドウモーター-ガラス上昇時の手や指の「挟み込み防止機能」に加え、下降時も手や指の巻き込みをセンサーが検地し、ガラスを停止させる世界初の「巻き込み防止機能」を搭載。
-2013年、世界初の巻き込み防止機能を搭載したパワーウインドーモーターを開発。ウインドーが上昇する際に腕などの挟み込みを検知して作動を自動停止する製品は、同社を始めとする部品各社が製品化している。これに対し、下降時にも洋服や指などの巻き込みを検知して自動停止する機能を追加し、安全性能を高めた。ウインドーの開閉に関連するけが、トラブルを全領域で防止する付加価値製品として、自動車各社に提案する。既に第1弾を受注しており、近く本社工場で生産を開始する。(2013年12月24日付日刊自動車新聞より)
バックカメラウォッシャー
-車のバックカメラに付着した汚れを除去し、クリアな後方視界を確保。
技術受入契約 |
(2014年3月31日現在) |
相手方の名称 | 国名 | 契約品目 | 契約内容 | 契約期間 |
キヤノン (株) | 日本 | 超音波モーター | 特許実施権の許与 技術情報の提供 |
1998年1月1日 - 2017年12月31日 |
設備投資
設備投資額 |
(単位:百万円) |
2014年3月期 | 2013年3月期 | 2012年3月期 | |
日本 | 12,552 | 6,362 | 7,034 |
北米 | 4,737 | 1,424 | 596 |
アセアン | 5,700 | 2,808 | 2,623 |
中国 | 3,284 | 5,053 | 1,442 |
その他 | 1,080 | 982 | 342 |
調整値 | (737) | (71) | (360) |
全社 | 26,617 | 16,559 | 11,678 |
-次期型製品切替、生産能力増強、製品の品質・信頼性向上のために投資。
設備の新設 |
(2014年3月31日現在) |
会社名 | 所在地 | 設備の内容 | 投資予定総額 (百万円) |
本社工場 | 静岡県湖西市 | 小型モーター生産設備 | 14,630 |
Asmo North Carolina, Inc. | 米国 ノースカロライナ州 | 小型モーター生産設備 | 3,100 |
PT. Asmo Indonesia | インドネシア 西ジャワ州 | 小型モーター生産設備 | 2,100 |