株式会社アーレスティ 2006年度の事業動向

ハイライト

業績 (単位:百万円)
- 2007年3月期 2006年3月期 増減率(%) 要因
全社
売上高 122,761 101,609 20.8% 下記1)参照
営業利益 7,944 6,008 32.2% -
経常利益 7,934 5,699 39.2% -
当期純利益 7,528 3,796 98.3% -
ダイカスト部門
売上高 109,686 92,306 18.8% 下記2)参照
営業利益 7,183 5,508 30.4%
アルミニウム部門
売上高 9,289 6,131 51.5% 下記3)参照
営業利益 436 234 86.3%

要因
1)全体売上
増加要因として、積極的な売上げ拡大と国内外の工場部門の増設および設備増強が挙げられる。

2)ダイカスト部門
東海精工㈱等新規連結子会社の影響(5,133百万円増)、子会社の決算期の変更(前連結会計年度)による影響(669百万円増)、地金の材料費高騰による売上への影響(約8,000百万円増)などを受け、売上高は109,686百万円(前年同期比18.8%増)となった。 収益面では、製造原価低減活動や経費節減、業務の合理化・効率化などにより、営業利益は7,183百万円(前年同期比30.4%増)となった。

3)アルミニウム部門
自動車産業の需要増加に伴いアルミニウム地金の販売重量が前期に比べ12.0%増加したことと、地金価格の高騰に伴う販売価格上昇と高品位製品の販売拡大によって、売上高は9,289百万円(前年同期比51.5%増)となった。収益面においては、生産性の改善等を進めたことにより、重油価格の上昇、原料価格の高騰の影響を吸収し、営業利益は436百万円(前年同期比86.5%増)なった。


地域別業績

<日本>

・主力であるダイカスト事業では国内の自動車販売が減少する状況の中、主要顧客である自動車メーカーの海外での生産拡大により輸出が増加し主力の四輪部品の売上が増加したことにより、売上高は104,136百万円(前年同期比20.1%増)、営業利益は6,622百万円(前年同期比62.6%増)となった。
 
<北米>

・米国市場において堅調な日系自動車メーカーに支えられ売上高は15,913百万円(前年同期比16.1%増)となる一方、競争環境の変化によりコストダウン要請が強くなり、この結果営業利益は1,448百万円(前年同期比8.1%減)となった。

<その他>
・中国の新規連結子会社の影響とタイ、台湾において売上が堅調に推移したことにより、売上高は2,711百万円(前年同期比128.2%増)となったが、生産能力拡張に伴う先行投資負担により営業利益は131百万円(前年同期比14.0%減)となった。

海外展開

<メキシコ>
- 2006年6月、メキシコにダイカスト製品の生産販売子会社を設立すると発表。2007年秋に生産開始する計画。

<インド>
- 2007年1月、インドで自動車用ダイカスト部品の生産、販売事業に乗り出すと発表。現地子会社を2007年1月中に設立、2008年秋をめどに生産を開始する。2010年までに総額23億円を投じる計画。

⇒ 詳細は設備投資

開発動向

研究開発費 (単位:百万円)
- 2007年3月期 2006年3月期 2005年3月期
グループ 1,154 663 705
ダイカスト部門 N.A. N.A. 674

研究開発体制

- 2006年11月、愛知県豊橋市内にテクニカルセンターを開設し、地元自治体の関係者らを招き、竣工披露式を開催した。アルミダイカスト部品を始めとする自動車、二輪車部品の研究開発機能を集約し、関連業務の効率化と質的向上を目指す。同社では、ホンダやヤマハ、スズキなど、東海以西に生産拠点を持つ自動車や二輪車、部品メーカーへの対応力強化に向け、豊橋工場(愛知県豊橋市)の能力増強や研究開発体制の強化に取り組んでいる。(2006年11月22日付日刊自動車新聞より)

- 今後の技術、製品開発において、エンジンやボディー関連の大型部品に注力すると発表。新たな研究・開発拠点を開設し、この分野の機能を集約したのに伴い、比較的長いリードタイムが必要だった大型部品の開発業務を効率化する。当面は、ドアの骨格部品やシリンダー及びクランクケース周辺部品の開発を積極化し、早期の受注獲得につなげる。付加価値の高い製品を増やすことで、事業基盤をより強固なものとする。(2006年12月7日付日刊自動車新聞より)

設備投資

設備投資費

(単位:百万円)

- 2007年3月期 2006年3月期 2005年3月期 2004年3月期
グループ 12,391 13,590 6,253 655
ダイカスト部門 12,216 13,469 5,721 632

海外

- 2006年6月、メキシコにダイカスト製品の生産販売子会社を設立すると発表した。資本金は40万ドルを予定、同社が99・9%を出資する。07年秋に生 産開始する計画。同社は日本のほか、米国と中国にダイカストの製造販売拠点を持ち、日系自動車メーカーや部品メーカーなど向けにグローバル需要に対応して いる。メキシコ新会社は米国子会社であるアーレスティウィルミントンとの生産補完も果たす。(2006年6月7日付日刊自動車新聞より)

- 2007年1月、インドで自動車用ダイカスト部品の生産、販売事業に乗り出すと発表した。現地子会社を1月中に設立、2008年秋をめどに生産を開始す る。10年までに総額23億円を投じる計画。日系自動車メーカーを中心に供給する。新会社はニューデリー近郊に設立、名称はアーレスティ・インディア。操 業開始後は、自動車(二輪車含む)メーカーや部品メーカーへの拡販を図り、10年をめどに年間23億円の販売を目指す。海外生産拠点は、米国とメキシコ、 中国に次いで、4カ国目となる。(2007年1月27日付日刊自動車新聞より)



設備の新設(2007年3月31日現在)
会社名
事業所名
所在地 設備の
内容
投資予定金額
(百万円)
着手 完成後の
増加能力
完了予定
本社
浜松工場
静岡県
浜松市
ダイカスト
生産設備
547 2007年4月 6%増加
2008年3月
本社
豊橋工場
愛知県
豊橋市
ダイカスト
生産設備
132 2007年4月 2%増加
2008年3月
ダイカスト加工設備 360 2007年4月 -
2008年3月
アーレスティ
栃木
栃木県
壬生町
ダイカスト
生産設備
510 2007年4月 7%増加
2008年3月
広州阿雷斯提汽車配件有限公司 中国広東省 ダイカスト
生産設備
211 2007年4月 13%増加
2008年3月
ダイカスト
加工設備
966 2007年4月 -
2008年3月
アーレスティメヒカーナS.A. de C.V. メキシコ
サカテカス州
ダイカスト
生産設備
668 2006年4月 -
2007年3月
ダイカスト
加工設備
2,283 2006年4月 -