Brembo S.p.A. 2018年12月期の動向

業績

(単位:百万ユーロ)
  2018年12月期 2017年12月期 増減率(%)
全社
売上高 2,640.0 2,463.6 7.2
営業利益 345.1 346.3 (0.3)
部門別売上高
-乗用車用製品事業 2,018.4 1,891.0 6.7
-モーターバイク用製品事業 248.9 226.9 9.7
-商用車用製品事業 255.2 226.1 12.9

 

受注

-同社は、日産とイタルデザイン (Italdesign) が共同開発した「GT-R50 by Italdesign」に、限定色の赤のキャリパーを供給すると発表した。この車の高性能や特徴を表現した色という。技術的にも高性能な、フロント6ピストンモノブロックキャリパー及び390mm x 32.6mm2ピースフローティング・ドリルディスクと、リア4ピストンモノブロックキャリパー及び380 x 30mm2ピースフローティング・ドリルディスクが採用されている。(プレスリリースより)

 

製品開発

6ピストンアルミモノブロックブレーキキャリパー「B-M6」>
-同社は、米Las Vegasで開催されるSEMA(特殊部品市場協会)ショー 2018で、新型6ピストンアルミモノブロックブレーキキャリパー「B-M6」を披露した。新キャリパーは、鋳鉄ディスクもしくは同社の先進カーボンセラミックディスクCCM-Rを使用するスポーツクーペやセダン、高性能SUV、スーパーカーのフロントコーナー向け。最大410x36mmのブレーキディスクに対応し、ワイドな円環ディスクやブレーキパッド用に最適化された「B-M6」は、大幅に向上したブレーキ表面エリアを提供する。同社4D鋳造工程技術を使用し、レース用ブレーキシステムと同じ工場で生産されるという。(20181030日付 プレスリリースより)

<ブレーキバイワイヤ(BbW)ブレーキシステム>

-同社は、開発に数年間を要した新型のブレーキバイワイヤ(BbW)ブレーキシステムを発表した。このシステムはロックまでの反応時間が100ミリ秒で、従来の300500ミリ秒を大幅に短縮し、自動ブレーキの性能を大きく向上させる。また回生ブレーキによるパワフルなシステムでCO2排出量の削減や燃費効率の向上にも貢献するという。(2018312日付プレスリリースより)

<高性能アルミニウムキャリパー「Flexira」>

-同社は、小型車の限られたスペースにも設置可能な高性能なアルミニウムキャリパーのコンセプト「Flexira」を発表した。Flexiraは、固定キャリパーの機能・性能を維持しつつ、フローティングキャリパーとほぼ同程度のサイズを実現した。ピストンの直径は38mm42mm(201836日付プレスリリースより)

 

国内投資

-同社は、イタリアCurnoに工場を新設すると発表した。新工場は2018年末完成予定、2019年末に生産開始を計画する。新工場ではモータースポーツ用のカーボンブレーキディスクおよびパッドの設計、開発、製造を一貫で行う。敷地面積は約7,000平方メートル、さらに拡張用の土地10,000平方メートルも確保しており、今後は物流、保管拠点なども建設する予定。Curno工場では、Stezzano工場およびドイツで製造するカーボン-セラミックディスクとは異なり、カーボン-カーボンディスクを生産するという。(2018213日付プレスリリースより)

 

海外投資

<インド>
-同社は、インドChennai2輪用ブレーキアセンブリ工場の建設に着手したと発表した。2018年の年内に完成する予定。新工場の建設は、約900万ユーロの2018年投資計画の一環で、これにはChakanManesarにある既存工場の拡張・刷新も含まれる。同社は、「ByBre (By-Brembo)」ブランドをインドで展開し、2輪用セグメントで50%以上の市場シェアを獲得している。新工場の建設により、「ByBre」製品の品質向上や、Chennai地域の顧客との技術的な協力強化を目指すとしている。 (2018329日付プレスリリースより)