Compagnie de Saint Gobain S.A. 2014年12月期の動向

近年の動向

業績

(単位:百万ユーロ)
2014年
12月期
* 2013年
12月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 41,054 41,761 (1.7) -
EBITDA 4,151 4,161 (0.2) -
平面ガラス
売上高 4,862 4,778 1.8 1)
高機能材料
売上高 4,119 3,989 3.3 -

* IFRS第10号「連結財務諸表」、IFRS. 第11号「共同支配の取決め」、IFRIC解釈指針第21号「賦課金」に基づき遡及修正

要因
1) 自動車用ガラスの売上高
-自動車用ガラスの売上高は小幅ながら増加。主に自動車市場の低迷によりブラジルが落ち込む一方、アジアや新興諸国は堅調に推移した。

新工場

<インド>
-インドのラジャスタン州Bhiwadiに平面ガラス (フロート) 工場を開設したと発表。この新ラインは、2014年3月に生産を開始。総投資額は140百万ユーロとなる。敷地面積は27エーカーで、平面ガラスの年産能力は30万トン。同社にとってインドで4番目となるフロートラインで、現地の建設・自動車市場向けに供給する。(2014年10月27日付プレスリリースより)

合弁会社

-セントラル硝子と合弁でインドネシアに自動車ガラス製造販売会社を設立すると発表。2014年12月にジャカルタ東部に新会社「セントラル・サンゴバン・セキュリット・インドネシア」を設立する。投資額などは非公表だが、出資比率は折半とする。16年初頭に生産能力が年間50万台の新工場を立ち上げ、同国向けを中心に自動車用ガラスを供給する計画。(2014年9月8日付日刊自動車新聞より)

研究開発費

(単位:百万ユーロ)
2014年12月期 2013年12月期 2012年12月期
合計 402 429 479

研究開発費

-2014年、3,700名の研究者が900近くのプロジェクトに参加。

研究開発拠点

-全社横断的R&Dセンターを7拠点で運営、シナジー効果を引き出している。

  • フランスCavaillon:Centre de Recherche et d'Études Européen (CREE)
  • フランスThourotte:Centre de Recherche et de Développement de Chantereine (CRDC)
  • ドイツHerzogenrath:Herzogenrath Research & Development Centre (HRDC)
  • 米国マサチューセッツ州Northboro:Northboro Research & Development Center (NRDC)
  • フランスAubervilliers:Saint-Gobain Recherche (SGR)
  • 中国上海:Saint-Gobain Research Shanghai (SGRS)
  • インドChennai :Saint-Gobain Research India (SGRI)

-100前後の開発ユニットを世界に有し、研究成果を新製品の開発につなげている。

特許

-2014年は350件強の特許を申請。

製品開発

-自動車向けでは、自動車業界が直面する燃費削減、乗員保護機能の促進、NVH (騒音、振動、乗り心地) 対策の向上に対応すべく、ガラスの軽量化、ドアシールの性能向上などの技術開発に取り組んでいる。

極薄ラミネートフロントガラス
-2014年にRenaultと共同で極薄ラミネートフロントガラスを開発。ガラスの厚さが通常の4.5ミリに対し新製品は3ミリと薄いが、ガラスの遮音性能などの機能は維持。サイドガラスやリアビューミラーにも採用することができ、CO2削減に貢献する。

鉛フリーはんだの新工法

-鉛を使わない自動車ガラス用のはんだ技術 (鉛フリーはんだ) の新工法を開発し、日系自動車メーカーへの提案を開始。既存の鉛はんだ設備を活用できるため、低コストかつ短期間での導入が可能なことを訴求していく。欧州ではELV (使用済み自動車) 指令により、16年1月から自動車ガラスの結露防止用熱線などの配線材料に有害物質の鉛を用いることができなくなる。鉛使用車の輸入も禁止されるため、日系など欧州以外の自動車メーカーも対策を迫られているのが現状だ。将来的には世界的に鉛規制の強化が予想されることから、メーカー各社に対して早い段階での対策を促していく方針。(2014年8月27日付日刊自動車新聞より)

設備投資額

(単位:百万ユーロ)
2014年12月期 2013年12月期
全社 1,437 1,354
-平面ガラス 235 234
-高機能材料 183 178


-2015年12月期の設備投資額は、1,600百万ユーロを計画。主に西欧地域外に投じられる。