MICHELIN (Compagnie Generale des Establissements Michelin S.C.A.) 2010年12月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万ユーロ) 2010年度 2009年度 対前年比(%) 要因
全社
売上高 17,891 14,807 20.8 1)
営業利益 1,695 862 96.6
乗用車及び小型トラックタイヤ部門
売上高 9,790 8,280 18.2 2)
営業利益 1,014 661 53.4
トラックタイヤ部門
売上高 5,680 4,496 26.3 3)
営業利益 249 -69 -

要因
1)
-売上高の増加は、数量ベースで前年比13.4%増、価格の前年比1.7%増によるもの。

2)
-乗用車及び小型トラックタイヤ部門の売上高は、前年比18.2%増の9,790百万ユーロとなった。年間を通して販売数量が好調に推移した。冬用タイヤの需要が堅調だった。

(3)
-トラックタイヤ部門の売上高は、5,680百万ユーロとなり前年比26.3%増となった。これは、販売ボリュームの急激な増加によるものであり、期末の急峻な市場の成長はタイヤ市場に対し供給上の問題をいくらか発生させた模様。

受注

-乗用車用スポーツタイヤ「Pilot Sport(パイロットスポーツ)3」が独アウディのコンパクトカー「A1」の新車装着用タイヤに採用。(2011年1月14日付日刊自動車新聞より)

-ハイパフォーマンスタイヤがPorsche「Cayenne」の新型モデルに採用。Michelinブランドの「Latitude Tour HP」、「Latitude Sport」、「Latitude Alpin」の3種類を供給する。(2010年5月6日付プレスリリースより)

-Ferrari「599 GTO」向けに専用タイヤを供給。このモデルは599台の限定生産で、その全てに同社製タイヤが搭載される。サイズはフロントが285/30ZR20、リアが315/35ZR20。(2010年5月6日付プレスリリースより)

-Fordがキーサプライヤー13社を新たに選定。Michelinがそのうちの一社に選定された。Fordは主要サプライヤーとの協力体制強化のため、2005年に「アラインド・ビジネス・フレームワーク(ABF)」を設立。ABF認定サプライヤーは今回発表された13社を含め90社となった。(2010年4月23日付プレスリリースより)

開発動向

研究開発費

(単位:百万ユーロ) 2010年度 2009年度 2008年度
合計 545 506 499
対売上比率 3.0% 3.4% 3.0%

 

研究開発体制

-フランス、スペイン、北米、日本に4000名のリサーチ・エンジニアスタッフ。

-同社は、フランスClermont-Ferrand近郊のLadoux研究開発センターを全面アップグレードする。また、同社の研究開発チームおよび研究室 を集約し、開発能力強化とタイヤ製品化までの期間短縮を目指す。既存の建物を改築するほか、RDI Campus(面積67,000平方メートル)を建設する計画。投資額は1億ユーロ超。2012年春に建設着工する見込み。2017年に完成予定のこの複合施設には3,300名が勤務する。2014年の第一フェーズ完了時には約600名が入り、第二フェーズが完了する2016年後半には1,000名が増員 される予定。 (2011年1月20日付プレスリリースより)

設備投資

設備投資費(部門別)

(単位:百万ユーロ) FY2010 FY2009 FY2008
乗用車及び小型トラックタイヤ部門  599 322 635
トラックタイヤ部門 292 178 353
その他 209 172 283
合計 1,100 672 1,271

設備投資費(地域別)

(単位:百万ユーロ) FY2010 FY2009 FY2008
欧州  - 423 709
北米  - 152 280
その他  - 97 282
合計 1,100 672 1,271

-設備投資額は、2011-2015年の中期的な計画で総額16億ユーロを見込んでいる。