Magneti Marelli S.p.A. 2017年12月期の動向

業績

-2017年12月期の売上高は約8,700百万ユーロで、前年の7,900百万ユーロから約9.2%増加した。

-2017年12月期の増収要因は、ライティングおよびシャシー事業の向上によるもの。

買収

-2017年、同社はカナダLeddarTechを買収。LeddarTechは、自動運転車やADAS用のLiDARで、特に固体素子を採用したLiDARを開発している。Magneti Marelliは、LaddarTechの株式を取得するとともに、自動車向けLiDARシステムの共同開発および事業化に向けた提携にも合意している。

主な受注

OEM 搭載モデル 搭載部品
Alfa Romeo Giulia ハロゲンおよびアダプティブキセノンヘッドランプ、LEDテールランプ、TFTディスプレイ付きインフォテインメントシステム、ボディコンピューター、リアサスペンション部品、エキゾーストシステム部品、パワートレイン部品
Giulia Quadrifoglio シャシー・ドメイン・コントロール (CDC)
Stelvio キセノンヘッドランプ、インフォテインメントシステム、TFTディスプレイ、エンジンECE、インテークマニホールド、スロットルモーター、エキゾーストシステム部品、サスペンション部品、樹脂部品
Stelvio Quadrifoglio シャシー・ドメイン・コントロール (CDC)
Audi Q5 インストルメントクラスター
RS5 キセノンヘッドランプ、LEDヘッドライト、スロットルモーター
R8 LEDヘッドライト
BMW X3 アドバンストライティングシステム
Citroen Aircross スロットルモーター、ステップモーターECU
C3 スロットルモーター
DS7 Crossback LEDヘッドライト、LEDリアランプ、12.3TFTディスプレイパネル、テレマティックボックス
Jeep Compass Halogen headlights, Xenon headlights, LED rear lights, Intake manifolds, Motorized throttle, Instrument cluster, Demonstration display panel
Renegade デモディスプレイパネル
Maserati Ghibli フルLED Matrix ヘッドランプ
Mercedes-Benz E-Class LEDリアランプ
S-Class アドバンストライティングシステム
Opel Insignia Grand Sport LEDリアランプ
Insignia Sports Tourer LEDリアランプ
Peugeot 3008 インストクラスター, i-Cockpit 12-inch display panel, 8-inch display for infotainment system
5008 インストクラスター
Porsche 911 GT2 RS インストクラスター
Cayenne アドバンストライティングシステム
Macan インストクラスター
Panamera Sport Turismo LEDリアランプ、スロットルボディ
Seat Ibiza スロットルボディ、エンジンシステムECU、エキゾーストシステムECU
Skoda Kodiaq スロットルボディ
スズキ Swift リアライトバルブ、インテークマニホールド、ECU、スロットルボディ、AMT
Volkswagen Passat LEDヘッドライト

研究開発費

(単位:百万ユーロ)
2017年12月期 2016年12月期 2015年12月期
全社 - 466 334

研究開発活動

-大学や研究機関との協力プロジェクトが全社研究開発活動の約20%を占める。

製品開発

CES 2018で自動運転やEV向け最新製品を出展
-米ラスベガス「CES 2018」で、自動運転やコネクティビティ、ハイブリッド車、EV向けの電子システムや照明、パワートレインシステムを出展。同社は、ソリッドステートLiDAR技術を開発するLeddarTechへの投資をもとに、カメラとレーダー、LiDARをプロジェクターヘッドランプとテールランプに搭載。CESでは、付加価値の高い照明システムなどが出展されるほか、インストルメントクラスターもしくはセンターコンソールにドライバーへの警告を表示するV2Xシステムや、48Vマイルド・ハイブリッド向けベルト駆動スタータジェネレータ(BSG)なども披露される予定。(2017年12月20日付プレスリリースより)

海外投資

<モロッコ>
-モロッコ政府との間で、自動車部品工場を建設するための合意書に調印した。工場は、Tangierの「Tanger Automotive City」フリーゾーンに位置し、敷地面積は約2万平方メートル。フル稼働時の生産能力は約600万本。2019年中に生産を開始し、2025年までに約500人を雇用する。総投資額は約37百万ユーロ。当初は、乗用車と商用車向けのショックアブソーバーを生産する予定。(2017年9月26日付プレスリリースより)

<中国>
-2017年6月、長春富迪装備技術開発有限公司 [Changchun Fudi Equipment Technology Development Co. LTD. (FUDI)]と設立した合弁工場「長春馬瑞利汽車照明系統有限公司 [Changchun Magneti Marelli Automotive Lighting System Co., Ltd.]が長春で開業式を行った。この工場の敷地面積は30,000平方メートル。うち17,000平方メートルをLEDヘッドランプとリアランプ生産工場に充てている。製品は主に一汽VW、BMW及びその他のOEMメーカーに供給する。2019年までに年産能力をLEDヘッドランプ100万個、LEDリアランプ50万個とする計画。現在の従業員数は100名だが2019年までに800名まで増員する予定。(2017年6月20日付けプレスリリースより)

<インド>
-Magneti Marelli Motherson (MMM)は、インドHaryana州Bawalに自動車用照明およびインテークシステムの工場を新設した。新工場は敷地面積21,000平方メートルで、建屋は7,600平方メートル。年産能力はリアランプ1,200,000個およびエアインテークマニホールド900,000個で、マルチ・スズキおよびホンダに部品を供給する。MMMはSamvardhana MothersonグループとMagneti Marelliの合弁企業で、自動車用照明製品、樹脂製エアインテークマニホールドおよびペダルボックスモジュールを生産している。(2017年3月28日付プレスリリースより)

<米国>
-ミシガン州Oaklandの既存工場に35百万ドルを投資してヘッドランプ専用工場に改修。新工場では、5年以上にわたり360名の雇用を創出する。今回の拡張により、同社はMichigan Business Development Programから2百万ドルを授与される。(2017年1月31日付プレスリリースより)