Magneti Marelli 2006年度の動向

ハイライト

業績
(単位:
百万ユーロ)
2006年度 2005年度 増減率(%) 要因
全社
売上高 4,455 4,033 14.2% -
営業利益 175 127 37.8% -
部門別売上
照明 1,402 1,261 11.2% 1)
エンジンコントロール 882 788 3.5% 2)
Cofap自動車サスペンション 1,103 1,052 20% 3)
電子システム 534 513 4.1% 4)
エキゾーストシステム 533 404 31.9% 5)

事業部門別の活動状況
照明事業部
- 2006年度、売上高は1,402百万ユーロで2005年度比11.2%の増。
- 2006年度、約80の新規の生産プログラムを開始。現行製品の好調な売上とその新規生産プログラムにより、世界市場におけるシェアをヘッドランプ(14%)、テールランプ(13%)と大きく伸張。
- ルノー・日産から受注や、日本市場への重要な足がかりとなるスズキへの納入開始など良好な展開が見られた。
- Automotive Lighting (照明事業部)は、Volvo C30搭載用に、リアランプを供給している。同社は、又、Volvo C30搭載用に、フロントモジュール組込式の一体型フォグランプ、ハイマウントストップランプ、ナンバープレートランプ、およぶリアリフレックスレフレクターも合わせて供給、同車種の外装照明システム一式を提供している。(2007年2月15日付プレスリリースより)

エンジン制御事業部
-2006年度の売上高は882百万ユーロで、前年度比11.9%の増。製品ミックスに関しては、ディーゼル製品が好調であったこともあり、スパークイグニッションエンジンシステムの需要が停滞。
-売上増には、この事業部の全ての顧客が寄与。特に、Fiat AutoやFiat Power Technologies (計22%増)や、中国の顧客などである。また、Tetrafuelシステム(環境自動車による4種類の燃料での走行を可能にするシステム))も好調な業績に寄与した。そのTetrafuelシステムは、4種類の燃料の調量を一つのコントロールユニットで実現可能にしたものであり、ブラジルのFiasa社に納入した。また、欧州のPSAやGM-Opelや中国の奇瑞(Chery)向けのメカトロニックSelespeedシステムなど、多くの重要な製品の生産を開始。
-今年度は、Chery向けのSelespeedの応用製品やガソリンシステム、Fiat Powertrain Technologies社の新型Fireエンジン用のガソリンシステム、ブラジルのFiasa、Ford、PSA向けのFlexfuelシステムなどを受注。

Cofap自動車サスペンション事業部
 -2006年度、Cofap自動車サスペンション事業部の売上高は1,103百万ユーロ (2005年は1,052百万ユーロ)であり、前年度比20%の増。
-生産量の増加は、Fiat新モデルの好調とGM-OpelやPSA向けの新製品の生産開始などによる。
-製品開発では、主にBravo、New Ducatoや新型のFiat500などの新規立ち上げのモデルやPSAのモデル向けに取り組んだ。
-今年度は主に、Tofas(トルコ)、ルノー(ルーマニア)、Fiat、Volkswagen、GM、PSA(ブラジル)、GM(米国)から受注。

電子システムElectronic Systems
-2006年度は534百万ユーロの売上高で、前年比4.1%の増。
-FiatやPSAは、この事業部にとって最大の顧客であり、特にFiatに対する売上は大きく伸張(28%増)。それ以外では、Volkswagen-Audiグループに対する売上げが大幅に伸びた(前年比50%増)。
-2006年度は、全世界で新製品を納入。具体的には、Fiat、Volkswagen、Audi向けのインスツルメントパネル、Volkswageやルノー向けのアンテナモジュール、PSA、SAIC向けのナビゲーションシステム、Fiatラジオ/ナビゲーションシステム、アウディ、ルノー向けのインスツルメントパネルなど。

エキゾーストシステム
-2006年度は533百万ユーロの売上高で、前年比31.9%の大幅増。この大幅増には、Fiatやメルセデスに対する売上が大きく寄与。メルセデスにはDPF(ディーゼル微粒子除去装置)を備えた排気システムを納入。またメルコスール地域でも顧客の旺盛な需要に支えられ売上を伸張。

開発動向

研究開発費用

事業部
(単位:百万ユーロ)
2006年度 2005年度 2004年度 2003年度 2002年度
照明 N.A. N.A. 48.8 48.2 42.3
エンジン制御 N.A. N.A. 73.1 76.7 80.8
Cofap自動車サスペンション N.A. N.A. 17.6 15.7 17.6
電子システム N.A. N.A. 35.2 - -
エキゾーストシステム N.A. N.A. 5.7 5.8 7.6

総額

217 197 193 158 162



1) 照明事業部
- 発光ダイオード(LED)を使ったヘッドランプとテールランプを開発中。同時に次世代ロービームヘッドランプ用の新コンセプトの光学レンズやLED技術を使った必要な機能をすべて備えたヘッドランプの世界初のデザイン開発にも取り組んでいる。

BMW X5用ヘッドランプ
Automotive Lighting(照明事業部)は、新型BMW X5搭載用のヘッドランプを開発、同社生産工場の中でも最先端の技術を誇る工場のひとつであるメキシコ・Juarez工場で生産にあたっている。新型BMW X5には、3種類のヘッドランプが提供されている。ベースモデルでは、高性能ハロゲンヘッドランプが標準装備。一クラス上の快適性と安全性を求めるなら、バイキセノンヘッドランプのオプションも可能。又、AFL(アダプティブフロントライト)技術を採用したバイキセノンプロジェクターモジュール付きダイナミックベントライトユニット(配光可変式ヘッドライト)を搭載すれば、カーブ進入時でも照射範囲を最大限に広げることが可能となる。このプロジェクターモジュールは、ロービームでもハイビームでも作動し、車両速度に即応し、反応する。又、新型BMW X5搭載用の高性能リアランプを同社のイタリア国内工場で生産、BMWの米国・スパータンバーグ工場(サウスカロライナ州)に直接納品される。(2007年4月16日付プレスリリースより)

2) Cofap自動車サスペンション事業部
- Cofap自動車サスペンション事業部は、新型Torcsサスペンションに関するプロジェクトや電子SDC Synapitc Contorl systemに関するプログラムに取り組んでいる。

設備投資

資本投資額
事業部
(単位:百万ユーロ)
2006年度 2005年度 2004年度 2003年度 2002年度 2001年度
照明 N.A. N.A. 79.9 70.1 58.4 -
エンジン制御 N.A. N.A. 36.7 39.3 47.4 -
Cofap自動車サスペンション N.A. N.A. 43.7 29.7 29.2 -

電子システム

N.A. N.A. 16.1 - - -
エキゾーストシステム N.A. N.A. 5.3 4.6 6.0 -

投資総額

293 313 187 148 148 240