Brose 2007年12月期、2008年12月期の動向

ハイライト

事業概況
-Brose Group の業績は、ここ数十年にわたる成長基調が継続し、2008年も好調に推移した。Continental AGの電動モーター部門買収により、グローバルベースの売上げが大幅に増加し、13%増の28億ユーロに達した。このなかに、約4億5千万ユーロの駆動部品部門の売上げが含まれている。


国内事業
-2007年初め、主要部門であるウィンドウレギュレーター部門とドア・システム部門を「ドア・システム」部門に統合。さらに、開発および販売部門についても、2007年半ばを目処にハルシュタットに移行、統合する計画。最終的には、グループの事業全体の約7割が同拠点に集約化されることになる。同社は、30を越える拠点を通じて製品を供給しており、同社製品の搭載モデルは40ブランドを上回る。受注プログラムを進める上で、客先の要求に的確に対応するため、500万ユーロを上回る資金を投じ、ハルシュタットの施設を拡張、実験及び設計施設の増設に踏み切った。拡張工事は、2007年7月末を目処に、完了する見通し。(2007年6月19日付プレスリリースより)

-2007年7月16日、Gewerbepark Sol/Weil in Weil im SchonbuchにJIS工場を新設。

-2007年末に、ドア・システム需要の伸びに対応するため、Gifhorn工場の操業を開始。


海外事業
-ドア、ラッチモジュールを生産する複数の生産拠点を最も新しいWarren工場(米国ミシガン州)に集約すると発表。(2008年11月19日付プレスリリースより)


企業買収
-Continental AGの電動モーター部門を買収。両社が2007年12月20日付けで合意したもの。これにより同社はウィンドウ・レギュレーター用、アンチロックブレーキシステム(ABS)及び横滑り防止装置(ESC)用、ヒーター及びエアコン用、エンジン冷却用、電子制御パワーステアリング用モーターなどを手掛ける同部門の経営権を獲得。WurzburgおよびBerlinにある電動モーター部門の事業所に加え、NurembergおよびOldenburgにある同部門の研究開発施設も売却対象となっている。Berlinに拠点をおくハイブリッド用モーター事業は買収対象から除外。また、La Suze(フランス)、Gainesville(米国)、Reynosa(メキシコ)、および上海/張家港/長春(中国)で操業する同部門6工場も併せて買収。(2007年12月20日付プレスリリースより)

開発動向

研究開発の履歴
革新
1928 Manual window regulator
1950 Mechanical door latch
1963 Power window regulator
1979 Power seat Adjuster
1983 Electronic memory system for seat position
1986 Electronically-controlled window reulator with anti-trap technology
1987 First modular system
1991 Door system with wet/dry side separation
1993 Active manual seat height adjuster
1997 System latch
2000 Seat legnth adjuster with slide-integrated gear
2001 Laser technology for rails and backframes
2002 Door system with integrated door frame
2002 Lumbar support with comfort mat and massage function
2004 Power rear bench
2005 Modular liftgate with integrated drive
2005 System kit for recliners
2006 Door system with highly integrated plastic carrier
2007 Drive units for side doors

設備投資

設備投資額 (単位:百万ユーロ)
  2008年12月期 2007年12月期 2006年12月期
全社 253 113 123


国内投資
-500万ユーロを上回る資金を投じ、ハルシュタットの施設を拡張、実験及び設計施設を増設。拡張工事は、2007年7月末を目処に、完了する見通し。(2007年6月19日付プレスリリースより)

-Gewerbepark Sol/Weil in Weil im SchonbuchにJIS工場を新設、供給先であるMercedes-BenzのSindelfingen工場により近い場所に新たな生産拠点を構えた。2007年7月16日、新工場の竣工式を執り行った。新工場建設以前は、借地であるHerrenbergの施設でDaimlerChrysler向けのドア・システムを生産、2005年以降、同施設から近隣にあるMercedes-Benzの工場に製品を出荷していた。新JIS工場には、Mercedes-Benz Sクラス用ドア・システム部品の生産ラインに加え、Cクラス用ドア・システムを生産するための組立ライン4本を新設。同社が、Mercedes-BenzのSindelfingen工場により近い場所にJIS新工場を建設したことで、最高水準のJIS生産・製品供給体制が確立されることになり、Mercedes-Benzにとっては、さらなる生産コスト削減効果をもたらすものとなる。(2007年7月18日付プレスリリースより)

-ドア・システム需要の伸びに対応するため、ドア・システムの生産能力の拡充を図っている。2007年末には、Gifhorn工場が操業を開始、VWのWolfsburg工場向けにドア・システムを供給する。Wolfsburg工場の稼動にともない、60人余りを新たに雇用。高品質ドア・システムの安定供給を目指し、製造ラインにポカヨケ(Poka-Yoke system)といった作業工程での品質保証システムも導入。VWの各モデル仕様ごとにドア・システムを生産し、Wolfsburg工場での生産計画に合わせて、20キロの距離に位置する同工場に納品するジャスト・イン・シーケンス(JIS)施設。(2007年10月19日付プレスリリースより)