American Axle & Manufacturing Holdings, Inc. 2014年12月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万ドル)
  2014年
12月期
2013年
12月期
増減率
(%)
要因
売上高 3,696.0 3,207.3 15.2 1)
営業利益 267.6 240.3 11.4 -

要因
1) 売上高
-2014年の売上高は、前年比15.2%増加の3,696.0百万ドル (2013年:3,207.3百万ドル)。主な増収要因は、北米での小型トラックおよびSUV向けの同社生産量が約8%増加したこと。同社は現在、GMおよびFCA向けの供給プログラムを実施しており、特にFCAの 「Jeep Cherokee」 AWDモデル向けの売上高が貢献している。

受注

-2015年から2017年の新規売上に貢献する受注残高は825百万ドル。
 約80%は、乗用車、クロスオーバー車向けのAWDおよびRWD製品、ならびに商用車向けのドライブライン製品。
 約85%は、米国以外の生産拠点で製造する。
 約60%は、米国以外の市場向け。
 約70%は、GM以外の納入先。
上記に加えて、10億ドル以上の新規事業案件がある。

-2014年から2016年の受注残高には、FCAの新型 「Jeep Cherokee」 向けに受注した分離型四輪駆動システム 「EcoTrac Disconnecting All Wheel Drive」、GMの新型 「Cadillac CTS」 向けの高効率リアドライブモジュール、観致汽車が今後発売する 「Qoros」 向けのハイブリッド電気システム 「e-AAM」 などが含まれる。(2014年1月15日付プレスリリースより)

-安徽江淮汽車 (JAC Motors) 傘下の合肥車橋有限責任公司 (Hefei Automobile Axle Co., Ltd. (HAAC)) との合弁事業は、HAACの小型商用車向けアクスル事業を100%担っている。安徽江淮汽車や北汽福田を含む中国系の大手小型トラックメーカーにフロントおよびリアビームアクスルを納入し、AAMは中国の小型トラックセグメントで2番手のアクスルサプライヤーとなっている。

受賞

-2014年に、オハイオ州のColfor Minerva Facility、ミシガン州のDietronik、 中国の常熟 (Changshu)工場が、「GM Supplier Quality Excellence Award」を受賞。

ISO認証

-米国ミシガン州のDetroitにある本社 (World Headquarters) がエネルギーマネジメントシステム規格「ISO 50001」の認証を取得。同社の拠点がこの認証を取得したのは今回が初めてとなる。(2014年1月24日付プレスリリースより)

開発動向

研究開発費

(単位:百万ドル)
  2014年12月期 2013年12月期 2012年12月期
合計 103.9 103.4 123.4

研究開発活動

-主な研究開発は以下の通り:
  • 性能向上のための、製品の電子化
  • ハイブリッド車 (HV) およびEV用システム
  • 省燃費および排ガス削減に向けた製品開発
  • NVHおよび出力密度の性能測定基準の向上
-分離型四輪駆動 (AWD) システムを開発し、商品化した。同社の「EcoTrac Disconnecting AWD システム」は、シームレスにAWD機能を起動する業界初の技術で、燃費改善やCO2排出削減につながる。同システムは「Jeep Cherokee」や「Chrysler 200」に搭載。同社は「EcoTrac Disconnecting AWD システム」の次期型開発を進めており、小型軽量化とともに、燃料ロスのカバー率を現行の80%から90%まで引き上げることを目指す。

-子会社「e-AAM Driveline Systems AB (e-AAM)」は、乗用車およびクロスオーバー車むけのEV、HVドライブラインシステムを開発・商業化する役割を担う。これらのシステムは、燃費を最大30%向上するほか、CO2排出量の削減やAWD機能の向上にも貢献。従来型の機械式AWDシステムに比べて車両安定性も向上する。

-2014年の最優先事項として、16件の顧客向けプログラムに着手。この中には、GMの次期大型ピックアップトラックおよびSUV (K2XX Program) が含まれる。

-2014年に、Advanced Technology Development Center を Detroit Campus に建設する計画を発表。投資額は15百万から20百万ドル、従業員数は75名から100名で、2015年半ばにオープンする予定。

設備投資

設備投資額

(単位:百万ドル)
  2014年12月期 2013年12月期 2012年12月期
全社 206.5 251.9 207.6

-新規受注案件に対応する大規模なグローバルプログラムへの投資や、ERPシステムなどに投資。

-2015年の設備投資額は、売上高の約5%となる見通し。新規受注案件のうち、2015年から2016年に実施するグローバルプログラムへの投資などが含まれる。