American Axle & Manufacturing Holdings, Inc. 2009年12月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万ドル)
  2009年12月期 2008年12月期
増減率(%)

要因

売上高 1,521 2,109 (27.9) 1)
総利益 (31.1) (865.2) - -

要因
-同社の現在の供給先GMとChryslerが生産する主要大型トラックやSUVの生産量が 約22%減少したこと、GMの中型軽トラックとSUVの台数が約76%減少したことなどが同社の2009年売上高減少の背景。GMとChryslerの操 業停止期間が延長したことによる影響は約304.3百万ドルと推定される。また、全般的な経済不況と自動車市場の落ち込み、GMの中型SUV開発計画の中 止なども売上減少の要因。

-GMの北米仕様小型トラックとDodge Ram向けの部品単価がドル計算で2008年の1,391ドル、2007年の1,293ドルにくらべ、2009年には1,403ドルに上昇。この価格上昇 の主たる要因は利益効率の高い大型トラックとSUV向けの製品構成へのシフトによるものとGMとの合意で認められた繰延収益の影響によるもの。しかし、こ の上昇分は金属材料市況調整額の減少で一部相殺。

-4WD/AWDの市場占有率は64.1%(2008年は64.8%、2007年は63.6%)。

事業再編

-同社が取り扱う製品の世界市場は乗用車、クロスオーバー車や商用車向けのドライブライン製品への注目が高まってきたことにより340億ドル規模の市場に成長した。

-メキシコ、ブラジル、インド、タイ、中国とポーランドの工場生産能力を倍増した。

-総負担人件費を混合平均ベースで時間あたり約74.48ドル(2008年第2四半期のすべて折り込み済みの経費)から34ドル以下に50%以上削減。

受注

新規及び追加受注の受注残は2010年2月5日現在で約10億ドル。
その内訳は以下
- 約70%は北米を除く全世界のエンドユーザー向け
- 約80%は米国以外の工場が生産

- 約45%はAWD/RWD乗用車およびCUV向け

- 約700百万ドル相当は2010-2012に供給開始予定
- 新規顧客からの受注:
  Mack Truck (2009年下期供給開始のベアスピンドル・アッシー)
Tata Motors (2009年下半期販売開始予定の小型車用アクスル)
VW (世界各国で販売予定の2010年型小型車用アクスル)
日産(2010年型小型車用リアアクスルとドライブシャフト)
華晨汽車(Brilliance China Automotiv) (2010年CUV用独立型リアドライブアクスル)
MNAL (2010年供給開始の商用車用アクスル
奇瑞Cherri Automobile )(次期型CUV向けドライブシャフト)

開発動向

研究開発費

(単位:百万ドル)
  2009年12月期 2008年12月期
2007年12月期
合計 67.0 85.0 80.4

-パワートランスファーユニット、トランスファーケース、ドライブライン、トランスミッションデフ、マルチピースドライブシャフト、等速ジョイント、トル クトランスファー装置、シャシー・モジュール、フロント/リアドライブアクスルなど。また、既存ならびに時期型製品との電子統合化や、ハイブリッド車 両と電気自動車システムの研究開発にも注力している

設備投資

設備投資額

(単位:百万ドル)
  2009年12月期 2008年12月期
2007年12月期
資本支出額 141.5 140.2 186.5

-2009年の設備投資額は受注分の新型モデルプロジェクトの立ち上げと各国生産拠点の拡張を目的として配分された。

投資計画

-2010年12月期は80-100百万ドルの設備投資を見込んでおり、2010年と2011年に予定されている各国の新規受注分の生産立ち上げを実施する計画。