万向銭潮股份有限公司2010年動向

ハイライト

業績

(単位:百万元)
  2011年12月期 2010年12月期 増減率(%) 要因
売上高 8,173.45 7,819.68 40.39 -輸出が増加した。
営業利益 496.16 472.81 51.25

-同社製品の生産と販売が増加したことに加えて、物流貿易の業務も拡大した。それにより、利益が増加。

経常利益 582.53 552.51 56.22
純利益 509.41 472.39 57.01

合弁会社

-米国リチウム電池メーカー「Ener 1」は2011年1月18日、子会社「EnerDel」と万向集団傘下の万向電動汽車公司が電気自動車用リチウム電池生産の合弁会社を設立することで合意 したと発表した。合弁会社の名称は「浙江万向Ener 1動力系統公司(Zhejiang wanxiang Ener 1 Power Systems Co., Ltd.)」。出資比率はEnerDel 40%、万向電動汽車60%。EnerDelは知的財産権と技術を提供し、万向電動汽車は杭州の現有の工場を提供する。2014年には約4万セットの電池 を生産する計画。(2011年1月21日付プレスリリースより)

-同社は、Magneti Marelli S.p.A(イタリア)と杭州市萧山区に浙江万向馬瑞利減震器有限公司を設立することに合意したと発表。合弁会社への総投資額は1.36億元。資本金は1億元。双方はいずれも5000万元を出資。一期工程は2015年より生産を開始すると見込み。年間に570万台のショックアブソーバー生産能力を構築し、売上高は4.51億元で、純利益は4387万元に達成できると見通し。(2011年7月27日付プレスリリースより)

-2月17日、万向集団は米国会社Smith Electric Vehicles Corp.)と合弁会社を設立することに関して合意した。報道によると、万向はSmith Electric Vehicles Corp.へ7500万米ドルを投資し、中国にEVの開発・生産を行い、Smithブランドで販売される。新型車はEV部品技術以外、Smith Electric Vehicles Corp.のプラットフォーム特許やドライブシステムなども採用されている。(2012年2月27日付プレスリリースより)

子会社設立

 -2010年4月、年産840万本の等速ドライブシャフト生産工場建設費用調達のための増資を行ったが、そのうちの一部資金を用い て、安徽省蕪湖市(Wuhu City, Anhui Province)に年産300万本の等速ドライブシャフト生産工場を新たに建設する。(2011年3月14日付け会社公告より)

-2011年3月28日、 子会社「浙江万向精工有限公司(Zhejiang wanxiang Jinggong Co., Ltd.)」は、江蘇省泰州市に建設中のホイールハブベアリング生産拠点で第1期工場の稼働を開始した。同時に約7万平方メートルの第2期工場建設に着手した。第1期 工場の年産能力は250万セット。2014年までにこの生産拠点の年産能力を1,000万セットとする計画。既存工場の年産能力1,000万セットと併せ て、2014年には同社全体の年産能力を2,000万セットとし、国内市場シェアは50%に、グローバル市場シェアは10%に達する見込み。(2011年4月7日付プレスリリースより)

-同社は募集資金と現金支払うことによって完全子会社「万向銭潮重慶汽車部品有限公司」へ8000万元を追加投資。「重慶部品」の資本金は4000万元であるが、追加投資後、1.2億元となる。「重慶部品」は万向重慶空港工業園区に位置している。総投資額は41495元で、300万台を増産し、「年産840万台の等速ドライブシャフトアセンブリ」という目標に達成すると計画。2013年までに全部投資を終わらせ、初期で120万の生産能力を構築。(2012年1月16日付プレスリリースより)

提携

-2010年12月30日、親会社である万向集団公司(略称:集団公司)と系列会社万向電動汽車公司(略称:電動汽車)との間で次の戦略的提携の合意書を結んだと発表。内容は以下の通り。
1、同社が開発生産する自動車部品を電動汽車に対し優先的或いは独占的に販売する。 また電動汽車は長年蓄積してきた技術を生かし、新エネルギー自動車部品の開発や販売において同社に協力する。
2、電動汽車は現在、同社の純電気自動車 の産業化の見通しが厳しい状況にあり、業績不振にあるため、今後同社が資本注入しこれを支援する。時期は出資の条件が整った時、或いは電気自動車が完全に産業化され電動汽車の経営状況が安定した時になる。出資形式は集団公司が保有する電動汽車の株式を同社に譲渡するか、または増資の形での資本注入、或いはその両方とする。具体的な持ち株比率は三者協議のうえ決定する。(2010年12月30日付会社公告より)

受注

-2010年5月18日、吉奥汽車(Gonow Auto)は 浙江省杭州市蕭山区にある部品会社三社、万向銭潮股份有限公司、浙江亜太機電股份有限公司及び遠翅股份有限公司と提携の契約書を結んだ。この三社は今後吉奥汽車に20種類余りの部品を供給することになる。

-万向電動汽車有限公司は奇瑞汽車(Chery Automobile)の電気自動車s18へ燐酸鉄リチウム電池の供給を開始した。2009年より商談を行い最終的に合意、供給が実現した。

-子会社銭潮軸承有限公司は中国で初めて韓国現代自動車からテーパーローラーベアリングのサプライヤー資格を得た。2010年3月から13の型番を供給する予定。(2010年1月7日付プレスリリースより)

開発動向

研究開発体制

名称 万向研究院 (Wanxiang Technical Center)
設立年 1994年
業容 -万向集団傘下の企業全ての研究開発を行う。
-2003年11月同センターの自動車部品実験室は中国質量認証中心より契約実験室の資格を取得。これにより中国が行っている強制認証制度 に必要な製品検査を自社で行うことが可能になった。この検査が認められた製品はブレーキ、ドライブシャフト、CVJシャフト、ユニバーサルジョイント、 ショックアブソーバー、ホイールベアリングの6種。

製品開発

-子会社浙江万向精工有限公司は5月7日上海VWとABSを共同開発することで合意、調印した。合意書には具体的な車種、スペック、検収基準、責任分担など 詳しい内容が盛り込まれている。上海VW産品部部長は調印式の席上、国産ABSの開発は双方にとって有意義であるばかりでなく、国外メーカーの独占市場打 破という重要な意義を持っていると述べた。(2010年5月15日付プレスリリースより)

設備投資

主な設備投資の状況

(2011年12月現在)

プロジェクト 予算
(百万元)
本年度の投資
 (百万元)
投資済額の
対予算比率(%)
哈飛部品工場建設 38.00 3.85 105.67
浸炭ベアリング工場建設(生産能力:年60万セット) 24.18 0.29 89.68
万向精工のABS生産設備増設 21.50 0.47 97.83
淮南第2工場建設 25.00 6.89 126.00
等速ジョイントドライブシャフトアセンブリー生産設備増設 1,943.72 93.32 33.45
乗用車用ホイールハブ生産設備増設 1,807.76 77.10 9.49
高性能ドライブシャフト生産設備増設(生産能力:年60万セット) 166.00 33.59 83.19
十堰工場でのトランスミッションシャフト生産 10.00 1.89 65.48
合肥万向銭潮汽車でのシャシーモジュール生産設備増設 25.39 0.89 51.18
河南鋳造工場第2期建設 24.00 4.21 41.37
ユニバーサルジョイント(生産能力:年2,000万セット)およびディファレンシャル生産設備増設 118.00 13.86 41.60
銭潮上海系統会社の建物建設 94.74 11.07 5.54

 

国内投資

-2011年3月28日、子会社「万向精工」は年産1000万セットの自動車ホイールハブベアリングユニットのプロジェクトの初期工事が高港(江苏省泰州市高港高新技術工業園区)で正式に開始した。同時に、二期工事の7万平方メートル弱の建物も施工。この工場は年に250万セットの生産能力があり、2014年までに1000万セットに上昇させると計画。完工以後、2014年までに年生産能力は合計で2000万セットとなり、国内市場シェアの約50%に達し、国際市場シェアの10%に達成できる。(2011年4月7日付プレスリリース)

-同社は募集 資金と現金支払うことによって完全子会社「万向銭潮重慶汽車部品有限公司」へ8000万元を追加投資。「重慶部品」の資本金は4000万元であるが、追加 投資後、1.2億元となる。「重慶部品」は万向重慶空港工業園区に位置している。総投資額は41495元で、300万台を増産し、「年産840万台の等速 ドライブシャフトアセンブリ」という目標に達成すると計画。2013年までに全部投資を終わらせ、初期で120万の生産能力を構築。(2012年1月16 日付プレスリリースより)