万向銭潮股份有限公司 2008年度の動向

ハイライト

業績
(単位:
百万元)
2008年度 2007年度 増減率(%) 要因
売上高 4,848.29 4,232.51 14.5% -高付加価値製品への転換と、品質向上努力により、国内外のOEM市場を開拓。
営業利益 290.35 434.02 (33.1%) -在庫の評価減が利益を圧迫。
-投資収益の減少。
経常利益 372.62 478.88 (22.2%)
純利益 327.16 385.18 (15.1%)

<事業概要>
近年はシャシーシステムのOEM供給の現地化・モジュール化に注力。大手カーメーカーに隣接する新工場の完成・納入開始が相継ぎ、シャシー系部品の売上が大幅に増加。その他、ドライブライン、ベアリング部門も新規OEM納入先を開拓。

-2008年6月、同社は親会社万向集団より以下の3子会社の保有株式を取得、100%子会社化した。
1. 浙江万向系統有限公司の株式 49%
2. 銭潮軸承有限公司の株式 40%
3. 浙江万向精工有限公司の株式 40%
今回の3子会社の完全子会社化により、同社は主力製品であるシャシー システム、ドライブシャフト、ベアリング部門での経営体制を強化した。(2008年6月12日付会社公告より)


<各部門の動向>

ドライブシャフト

-2008年3月、 2006年末より開発を進めていたGM南米工場向けCVJドライブシャフトがPPAP(生産部品承認プロセス)に基づくテスト生産の段階に入った。サンプルはすでに納入され走行テストに合格している。同社はGMとの戦略的提携により、数年内に年間100万本供給達成を目指す。(2008年3月17日付プレスリリースより)

ベアリング
-2008年7月、子会社「浙江万向精工有限公司(Zhejiang Wanxiang Jinggong Co., Ltd.)」は、VW中国よりグローバル調達網の一員に認められ、上海VW、一汽VWへの製品供給資格を得た。同子会社は2005年に上海VWのBクラスサプライヤーの資格を得ているが、グローバルサプライヤーとしての資格は得ていなかった。2006年7月、VW中国より輸入代替品としてフロントホイールベアリングとリアホイールベアリングユニットの供給の打診があり、2年をかけてこれを開発、今回その試験報告書がVWの審査に合格しサプライヤー資格を得た。(2008年8月1日付プレスリリースより)

開発動向

<研究開発体制>
名称 万向研究院 (Wanxiang Technical Center)
設立年 1994年
業容 -万向集団傘下の企業全ての研究開発を行う。
-2003年11月同センターの自動車部品実験室は中国質量認証中心より契約実験室の資格を取得。これにより中国が行っている強制認証制度 に必要な製品検査を自社で行うことが可能になった。この検査が認められた製品はブレーキ、ドライブシャフト、CVJシャフト、ユニバーサルジョイント、ショックアブソーバー、ホイールベアリングの6種。

設備投資

主な設備投資の状況(2008年12月時点)
プロジェクト 予算
(百万元)
本年度の投資
? (百万元)
投資済額の
対予算比率
河南新生産区建設 115.4 115.3 111.3%
等速ジョイントドライブシャフトアセンブリー生産設備増設 1,943.7 139.4 18.3%
乗用車用ホイールハブユニット生産設備増設 1,807.8 34.2 3.2%
精密ベアリング生産設備増設 (年産6,400万セット) 480.3 16.5 9.6%
高性能ドライブシャフト生産設備増設 (年産60万セット) 166.0 12.5 55.1%
哈爾浜万向哈飛汽車底盤系統新工場建設 25.8 13.7 54.9%
万向精工のABS生産設備建設 21.5 7.0 36.0%
合肥万向銭潮汽車零部件のシャシー系モジュール工場建設 25.4 8.3 32.7%
ユニバーサルジョイント(年産2,000万セット)、デフアッセンブリー生産設備増設 118.0 13.3 16.9%
浙江万向系統柳州工廠の新工場建設 10.0 3.1 117.2%
万向精工のABSセンサー付第 3世代ハブユニット生産設備増設 158.3 1.1 134.5%
湖北万向汽車零部件有限公司の新工場建設 39.8 6.6 125.7%
淮南銭潮軸承の第二期工場建設 25.0 6.3 130.1%