Fuyao Glass Industry Group Co., Ltd. [福耀玻璃工業集団股份有限公司] 2014年12月期の動向

ハイライト

業績

(百万元)
  2014年12月期 2013年12月期 増減率 (%) 要因
売上高 12,928.18 11,501.21 12.41 -自動車用ガラス販売の好調
-販売促進の最適化、顧客とのパイプを強化
-付加価値が高い製品の開発を強化
営業利益 2,591.60 2,258.07 14.77 -品質管理の定着と継続的な改善-コスト低減
経常利益 2,638.85 2,379.04 10.92
純利益 2,217.28 1,917.12 15.66

-2014年の自動車用ガラス売上高は前年比14.00%増の12,439.38百万元。うち海外売上高は前年比17.05%増で引き続き国際競争力の強さを見せた。国内売上高は前年比12.46%増。国内自動車生産量の伸び率7.30%を上回る成長を見せた。市場シェアは国内外とも拡大を続けている。

買収

-2014年8月、北米会社 「福耀 (北美) 有限公司」 を通じて米PPG IndustriesのMt.Zion工場 (イリノイ州) を買収。両社は同年7月17日、合意書を結んでいた。56百万米ドルでMt.Zion工場のフロートガラス生産ライン2本を含めた工場建屋、建築物、土地、工場内鉄道、付属設備を取得し、フロートガラス生産ラインに改造を加え、福耀 (北美) へ自動車用ガラス原材料を低コストで供給する。同買収は同社のイリノイ州での需要を満たし、コスト低減を図るのが狙い。この買収で福耀集団の米国での総投資額は400百万米ドルに達した。

新会社

-2014年7月、北米子会社 「福耀 (北美) 有限公司」 は米イリノイ州に子会社 「福耀玻璃伊利諾伊有限公司 [Fuyao Glass Illinois Co., Ltd.] (仮称)」 を設立。自動車用フロートガラスの生産を行う。

-2014年3月、子会社 「福耀集団北京福通安全玻璃有限公司」 は 「保定福耀玻璃有限公司」 を全額出資により設立。

登記抹消

-2014年5月、子会社 「福耀海南浮法玻璃有限公司」 の登記を抹消した。

近年の動向

-2014年9月、子会社 「福耀集団通遼有限公司」 は自動車用フロートガラス第一生産ラインの点火を行い稼働を開始。このラインの溶融量は日産450トンで、2013年3月末に建設を開始したもの。年間11万トンのフロー トガラスを生産する。2014年10月、製品を初ラインオフした。さらに溶融量日産600トンのフロートガラス生産ラインも生産を開始。これら2本の生産ラインの総投資額は12億元で、合わせて年間30万トンの自動車用フロートガラスを生産する。

提携

-2014年3月、比亜迪 (BYD Auto) と戦略的な提携契約を締結。両社はリソース確保において最大限にサポートすることで合意した。両社は早くから提携関係にあり、現在「F0」、 「F3」、「F6」、「S6」、「M6」、「速鋭 (Surui)」、「思鋭 (Sirui)」、KAシリーズなどが福耀玻璃のガラスを採用している。(2014年5月14日付けプレスリリースより)

審査合格

-2015年1月、子会社 「広州福耀玻璃有限公司」 は、広州トヨタの新型「漢蘭達 (Highlander)」向け量産前最終審査を受け、これに合格した。(2015年1月付けプレスリリースより)

受賞

-2014年12月、子会社 「福耀玻璃 (重慶) 有限公司」 は、長安汽車2014年度優秀サプライヤー賞を受賞。本賞の受賞は9年連続。(2015年1月プレスリリースより)

-2014年3月、北米GMの2013年度優秀サプライヤー賞を受賞。本賞受賞は2008年以降で5度目となる。(2014年4月3日付けプレスリリースより)

2014年計画

-2015年会社全体の売上高は14,302.67百万元と計画。

開発動向

研究開発費

年度 2014年12月末時点 2013年12月末時点 2012年12月末時点
研究開発費用(百万元) 517.92 388.76 236.46
売上高に占める割合 4.01% 3.38% 2.31%

研究開発拠点

名称 福耀研究開発中心 (Fuyao Technical Center)
業容 -自動車ガラス研究所、建築ガラス研究所、フロートガラス研究所、先端技術研究所、CAE/CAM応用開発部、技術情報と特許部、検査・試験センター、計画・プロジェクト管理部、設備技術研究所、金型工具研究開発センターなど10の部門で構成。
-2006年9月に国家クラスの企業テクニカルセンターとして認定された。

-自動車メーカーと提携して、自動車用ガラスを設計する能力を持つ。世界の主な自動車発達地域に設計センターを4カ所ヶ所保有している。

特許

-2014年現在、112件の特許を保有。内の25件は発明に関するもの。

設備投資

設備投資プロジェクト

(2014年12月31日現在)
プロジェクト 予算
(百万元)
2014年度の投資
 (百万元)
投資済額の
対予算比率
(%)
進捗状況
「通遼万盛浮法玻璃有限公司」のフロートガラス生産増強 830.00 544.55 92 98%
福耀ロシア 1,296.32 49.98 68 70%
米国フロートガラス 1,231.94 490.98 45 45%
米国自動車ガラス 1,227.90 228.37 19 19%

国内投資

-2014年3月、武漢経済技術開発区で武漢工場の建設に着手。投資総額は300百万元。敷地面積は 66,700平方メートル。フル稼働後の年産能力は自動車用安全ガラス製品1.5百万セット。年間売上高は300百万元近くになると見込んでいる。 (2014年4月1日付け各種リリースより)

-子会社 「福耀集団 (瀋陽) 汽車玻璃有限公司」 が200百万元を投じ年産能力1.5百万セットの自動車安全ガラス生産拠点を建設すると発表。完成は2014年末を予定している。この瀋陽生産拠点の建設総投資額は430百万元で、第1期としてすでに230百万元を投じ工場建屋などを建設、今回は第2期として生産設備の購入、設置を行う。(2014年2月25日付け会社公告より)

海外投資

<米国>
-北米子会社 「福耀 (北美) 有限公司 [Fuyao Automotive North America]」 に対し200百万米ドルを増資すると発表。北米子会社は米イリノイ州に子会社 「福耀玻璃伊利諾伊有限公司 [Fuyao Glass Illinois Co., Ltd.] (仮称)」 を設立し、200百万米ドルを投じ自動車用フロートガラス生産拠点の建設を行う。具体的にはPPG Industriesから買収するMt. Zion工場のフロートガラス生産ライン2本に改造を加える。投資額200百万米ドルには56百万米ドルの買収価格も含まれている。(2014年7月29日付け会社公告より)

-北米会社 「福耀 (北美) 有限公司 [Fuyao Automotive North America]」 は15.3百万米ドルを投じミシガン州オリオンタウンシップ拠点の設備を増設し、自動車ガラス部品の生産を行うと発表。これにより新たに100名余りの雇用を創出するとしている。またこのプロジェクトはミシガン・ストラテジック・ファンドから百万米ドルを獲得するほか、同社にはオリオンタウンシップから減税の優遇措置が与えられるという。現在同社はChevrolet、Buick、Jeep、Dodge、現代、起亜などへ自動車ガラスを供給している。(2014年4月21日付け各種リリースより)