Lisi (Lisi Automotive) 2007年度の動向

ハイライト

業績
(単位:百万ユーロ) 2007年度 2006年度 増減率(%) 要因
連結決算
売上高 816.0 739.7 10.3 -
税引前利益 100.1 88.6 12.9 -
自動車部門
売上高 407.1 382.5 6.4  以下参照
税引前利益 27.4 25.8 6.2 -

要因
-自動車部門の売上高は前年度に比べ6.4%増。特に第四半期は好調で前年度比8%増。欧州においてこの高い成長幅を達成できた理由として、最終供給先のグローバル化が挙げられる。製品の供給先は顧客のフランスやドイツ拠点に加え、急速な成長を遂げている中国自動車市場(成長率24%)をはじめとする海外拠点を含む。

-フランス、ドイツ顧客のグローバル生産対応に加え、新興市場におけるプレゼンスも拡大。現地生産により、チェコでは23%、中国では64%の売上増。


2007年型新車向け開発事例
-2007年1月、大手多国籍サプライヤー向け電動式サイドブレーキシステム量産開始。この電動サイドブレーキは大手欧州自動車メーカーの最新プラットフォーム(Ford Mondeo、Ford Galaxy、新Renault Megane 等)に搭載され、まもなく業界標準になると期待されている。

-ブレーキシステム部門の大手納入先であるBoschには2006年2月以来サイドブレーキ調整システムを供給。新型Volkswagen Golf向けに同システムの小型バージョンを開発するようBoschから要請を受けている。

-2008年3月に発売された新型 Citroen C5向けにファスナーを供給。2年にわたる研究開発プロジェクトを通じ、同モデルに使われている全てのファスナーをカバー。 このCitroen C5プロジェクトへの貢献に対し、PSAから「真の技術サポーター」との評価を受けた。

-BMW向けにカーテンシールドエアバッグクリップを開発。独Heidelberg 工場で生産された ステンレス製のクリップにナットを取り付けたもので、BMWと特許申請予定。2007年には1.7m型クリップを米国Autolivに納入。Autolivでは一つのエアバッグに7つのクリップを採用したAutoliv製のこのエアバッグは米国BMWで生産されているX5に搭載されている。また、この最新技術は今後BMWの全モデルに採用される予定。


売却
-2007年、Haute-Loire(フランス)にあるMonistrol plantを売却。

開発動向

製品開発
環境に優しいさび止め塗料
-大規模な産業プロジェクトに基づく6年にわたる研究開発の結果、六価クロムを含有しないさび止め塗料を開発。この新技術は数百種類、年間生産量ベースで30,000トンに達する同社のクリップ、ねじ、ナットなどの製品に適用される。開発プロジェクトは予定通りに進められ、コストへの影響も最小限に抑制。

設備投資

(単位:百万ユーロ) 2007年度 2006年度 2005年度
資本支出 20.4 25.1 47.3

2007年の主な設備投資

-POLARISプロジェクト(フランスに設立されたMovex ERP) の本格化。
-フランス及びドイツ工場におけるプレス機増設。
-Melisey工場Tier 1部門におけるエレクトリックパーキングブレーキ(EPB)システム生産ライン設置。