Johnson Electric Machinery Factory Co., Ltd. [徳昌電機工業製造廠有限公司](旧 徳昌電機) 2023年03月期の動向
業績 |
(単位:百万ドル) |
2023年3月期 | 2022年3月期 | 増減率 (%) | |
全社 | |||
売上高 | 3,646.1 | 3,446.1 | 5.8 |
営業利益 | 198.7 | 187.5 | 11.2 |
経常利益 | 181.0 | 170.1 | 10.9 |
純利益 | 161.3 | 152.2 | 9.1 |
自動車用製品グループ (APG) | |||
売上高 | 3,074.8 | 2,644.3 | 16.3 |
1)自動車用品グループ
-同社の全社売上高において最も大きな割合を占める自動車機器関連事業は、前年比16%。電動化関連製品の需要増が増収の主な要因。
<地域別増減>
-2023年3月期の売上高は為替の影響を除くと、全社で16%増。地域別ではアジア13%増、ヨーロッパ17%増、米州19%増となった。
アジア
-同地域の乗用車生産台数が前年比8%増加したのに対し、同社は前年比13%増となった。複数の製品カテゴリーで売上を伸ばし、特にサーマルマネジメント、クロージャーシステム、パワーステアリング、エンジン、燃料管理で高い伸びを示した。 これは、新規事業、販売量の増加、市場の好転、中国の新エネルギー車市場の成長によるもの。
欧州
-ほぼ全ての製品カテゴリーで売上が増加し、前年比3%増。サーマルマネジメント、電気機械式燃料ポンプ、エンジン・燃料管理、パワーステアリングなどの製品の販売が好調だった。同社が取得した顧客プラットフォームの生産拡大が影響した。
米州
-複数の製品カテゴリーで売上が増加、前年比10%増となった。中でも熱管理システム、ブレーキシステム、エンジンマネジメントシステム、および燃料電池用途を含む粉末冶金部品の売上が大きく伸びた。これは、半導体不足の影響からの回復、および過去数年間に獲得した新規事業の拡大によるもの。
製品開発動向
自動運転パワーステアリング向け製品
-高度自動運転機能向けに、冗長性を確保したパワーステアリングモータープラットフォームを開発、市場投入すると発表した。ブラシレスモーターを採用し、軽量構造となっている。最適化したバッテリー及び構造、また先進アルゴリズムによって高速位置フィードバックが可能、自動運転におけるステアリングシステム向けの高信頼性を実現したという。インターフェイスは顧客ごとにプログラムの統合や共同開発ができ、またプラットフォーム設計となっており、同じ生産ラインで異なる出力のモーターの生産に対応できるため開発サイクルや研究開発コストを大幅に削減できるという。(2022年4月29日付徳昌電機の公式サイトより)
海外動向
‐メキシコのサカテカス(Zacatecas)工場の拡張を計画している。同工場は同社のメキシコで唯一の生産拠点でありサカテカス州の雇用者数の面でも上位を占めている。拡張の詳細は明らかにされていないが、雇用創出を始め同州の産業発展など地域経済への好影響が期待される。徳昌電機は現在20カ国以上に展開している。サカテカス州では2012年に操業を開始し、2015年に5,000万ドルを投じて第2工場も開設した。これらの工場で生産された製品はメキシコ、米国、ブラジルの産業界に供給されている。(2023年5月16日付Mexico Now報道より)
研究開発体制
-ドイツ、英国、イタリア、日本、米国、中国、イスラエル、スイスにR&Dセンターを保有。
-研究開発分野は:マイクロスイッチ、ラジエーターモジュール、HVAC、シート、エンジンマネジメントシステム、トランスミッション、ブレーキシステム、ランプ、パワーウィンドウ、ドアロック、バックミラー。
-2023年3月31日現在、従業員数はアジア、欧州、米州を併せ全世界で35,000名超、そのうち1,500人以上がエンジニア。