Fuyao Glass Industry Group Co., Ltd.[福耀玻璃工業集団股份有限公司] 2022年12月期の動向
業績 |
(百万元) |
2022年12月期 | 2021年12月期 | 増減率 (%) | 要因 | |
売上高 | 28,098.75 | 23,603.06 | 19.05 |
-マーケティング活動を強化し、高付加価値製品の割合を高めたことで増収増益となった。 |
営業利益 | 5,661.37 | 3,762.03 | 50.49 | |
経常利益 | 5,579.11 | 3,818.84 | 46.09 | |
純利益 | 4,752.80 | 3,142.98 | 51.16 |
ロシアにおける動向
-中国の複数メディア報道によると、福耀玻璃は、同社ロシア工場で生産しているロシア国外向けの製品について、顧客の要求に基づいて同社中国工場で代替生産を行うという。ロシア工場で生産される製品のうち、約40%はロシア国外向け。今回の代替生産措置に伴う国外向け製品への影響はないという。また、約60%を占めるロシア国内向けはOEM向けとアフターマーケット向けARG (Automotive Replacement Glass) で構成されているが、OEMからの受注はロシアの厳しい情勢を受け減少している一方、ARGは同市場で輸入が阻害されているため受注が増えている状況。なお、同社ロシア工場の2020年の売上高は連結売上高の約2.34%を占め、2021年1月から9月までの売上高では約2.37%を占めた。(2022年3月3日付複数メディア報道より)
中国国外に向けた投資
-同社は、米国子会社の福耀玻璃美国有限公司(福耀美国)に対して6.5億ドルの追加出資を行うと発表した。そのうち、3億ドルは福耀美国のフィルムコーティングガラス生産ライン、サイドウィンドウ用強化合わせガラス生産ラインなどの設備投資に充てられるという。残りの3.5億ドルは、福耀美国が子会社である福耀玻璃伊利諾伊有限公司(福耀伊利諾伊)に出資し、フローティングガラス生産ライン2本、太陽エネルギー背面ガラスの加工生産ライン4本の構築に加えて、工場・インフラプロジェクトにも用いられるという。(2023年2月8日付プレスリリースより)
研究開発動向
-同社は、清華大学と製造業のデジタル化レベルを向上することを目的とした共同R&Dセンターを設立したと発表した。この共同R&Dセンターでは、デジタル仮想技術を用いることで実際の生産に先立って思考、推測、検証を行い、クロスドメインで多元的なビッグデータ、スマートモデル、強力な処理能力を活用して生産プロセス計画やスケジューリングを自動的に構築する。また、同時に仮想空間で試行錯誤のシミュレーションや生産の最適化および更新をほぼゼロコストで行う。工業生産が「デジタル先行」の段階に入ることで、設計と生産効率の向上、損失の低減、企業のスマートマニュファクチュアリングの向上を実現するとしている。(2022年3月24日付プレスリリースより)
研究開発費 |
(単位:百万元) |
2022年12月末時点 | 2021年12月末時点 | 2020年12月末時点 | |
研究開発費用 | 1,248.59 | 997.20 | 815.58 |
売上高に占める割合(%) | 4.44 | 4.22 | 4.10 |
-2022年現在、研究開発要員は4,258名、全体従業員の14.69%を占める。
研究開発拠点
名称 | 業容 |
福耀研究開発中心 [Fuyao Technical Center] |
-自動車ガラス研究所、建築ガラス研究所、フロートガラス研究所、先端技術研究所、CAE/CAM応用開発部、技術情報および特許部、検査・試験センター、計画・プロジェクト管理部、設備技術研究所、金型工具研究開発センターなど10の部門で構成。 -2006年9月に国家クラスの企業テクニカルセンターとして認定された。 |
福耀科技发展(苏州)有限公司 [Fuyao Technology Development (Suzhou) Co., Ltd.] |
-2019年8月15日設立。知能化製造・産業用ロボットシステム、アンテナ、薄膜、センサー、シミュレーション技術、オプトエレクトロニクス技術の開発。 |
福耀高性能玻璃科技(福建)有限公司 [Fuyao High Performance Glass Technology (Fujian) Co., Ltd.] |
-2021年8月設立。 |