・カナダのリチウムイオンバッテリー回収企業Li-Cycle Holdings は11月7日、米国エネルギー省(DOE)融資プログラム事務局(LPO)の先進技術車両生産(ATVM)プログラムに基づく最大4億7,500万ドルの融資契約を締結したと発表した。
・これはリチウムイオンバッテリー材料のリサイクル企業を対象とするDOE融資枠組みに基づく初の融資となる。Li-CycleはDOE融資をニューヨーク州北部で進めているロチェスターハブ(Rochester Hub)プロジェクトの開発支援に充てる。
・Li-Cycleはロチェスターハブが北米初の商業規模の湿式冶金資源回収施設として、バッテリー用炭酸リチウム生産用に不可欠なリサイクル材料や、ニッケル、コバルト、マンガン金属を含む中間製品MHP (混合水酸化物沈殿物)の、重要な国内供給源となるとみている。
・ロチェスターハブがフル稼働すれば年間最大8,250トンの炭酸リチウムと最大約7万2,000トンのMHPを生産できるとみられる。ロチェスターハブの計画定格処理能力はブラックマス3万5,000トン/年。
・同社はロチェスターハブプロジェクト全体の設備投資総額を9億6,000万ドルと見積もっており、プロジェクト完了に必要な残額は4億8,700万ドル程度とみている。
(Li-Cycle press release on November 7, 2024) (U.S. DOE release on November 7, 2024)