Mando Corporation [(株)万都] 2013年12月期の動向
ハイライト
業績 (連結) |
(単位:百万ウォン) |
2013年12月期 | 2012年12月期 | 増減率 (%) | 備考 | |
売上高 | 5,633,845 | 5,059,281 | 11.4 | - |
営業利益 | 313,046 | 255,928 | 22.3 | - |
当期純利益 | 177,695 | 162,055 | 9.7 | - |
買収
-2013年11月、ドイツ子会社Mando Corporation Europe GmbHがDSP-Weuffen GmbH の持分80%を取得したと発表。DSP-Weuffenはドイツのバイエルン州Lindauに本拠を置き、運転者支援システム (DAS) などの研究開発を行っている。万都は今回の買収を通じてデジタル信号処理 (DSP) 技術を確保し、DAS用センサーの量産技術開発を加速させる考え。(2013年11月4日付プレスリリースより)受注
<ルノー日産>-日産向けストラット&ショックアブソーバーの量産を開始した。日産の次世代車両設計技術「コモン・モジュール・ファミリー (CMF)」が適用される車両の第1弾「CMF1」が対象となる。供給数量は年間98,000台分を見込んでいる。CMFは、車両構成を「エンジンコンパートメント」、「コックピット」、「フロントアンダーボディ」、「リヤアンダーボディ」の4モジュールとし、更に、電子部品をまとめる電子アーキテクチャーを加えて、それぞれのモジュールに適切なバリエーションを用意する。これらのモジュールの組み合わせを変えることで、製品を設計する技術。(2013年11月12日付プレスリリースより)
-インド子会社Mando India Steering Systems Pvt. Ltd. (MIS)は2013年3月、ルノー日産のコンパクトカー「Micra」向けにステアリング部品を納入開始した。同社がルノー日産向けに部品を納入するのはこれが初めてとなる。(2013年5月20日付プレスリリースより)
<BMW>
-韓国の平澤 (Pyeongtaek)工場において、BMWのUKLプラットフォーム向けブレーキキャリパーの量産を開始した。同社はBMWからこの部品を2010年8月に受注。2011年1月から2013年まで開発および評価を行い、2013年2月に生産ラインを構築した。UKLは前輪駆動車向けのプラットフォームで、2014年に212,207台、2017年に271,174台の生産が計画されている。(2013年9月4日付プレスリリースより)
<現代・起亜>
-ABS・ESCユニットの新製品「MGH-80」を量産開始した。現代自動車「Tucson」などに搭載される。同社はMGHシリーズを1999年に生産開始。2012年8月には累積生産量が2,000万ユニットに達している。(2013年4月25日付プレスリリースより)
-ポーランド子会社Mando Corporation Poland Sp. z o. o.(MCP)がHyundai Motor Manufacturing Czech「i30」、Kia Motors Slovakia「cee'd」にサスペンションを供給していると発表した。(2013年2月15日付プレスリリースより)
<Fiat>
-欧州およびブラジルで2014年から生産されるモデル向けのブレーキを受注した。。受注額は1,760億ウォンに達する見込み。なお、同社がFiatから受注するのは今回が初めてとなる。(2013年2月21日付プレスリリースより)
拠点関連
<韓国>-2013年11月、同社とBrose (ドイツ) の合弁会社Mando-Brose Corporationは、韓国の仁川 (Incheon) 工場でステアリングモーターの量産を開始したと発表。Mando-Broseは万都とBroseの折半出資により2011年1月に設立された。(2013年11月1日付プレスリリースより)
<米国>
-2013年6月、米国子会社Mando America Corporationは、ジョージア工場にてESCを生産開始する。生産能力は年間60万ユニットの予定。また、2014年からはラック式電動パワーステアリングを生産する。なお、このジョージア工場は2012年11月に完成した。ブレーキキャリパーを生産しており、生産能力は年間230万ユニット。(2013年6月20日付プレスリリースより)
<ブラジル>
-同社とKYBのブラジル合弁会社KYB-Mando do Brasil Fabricante de Autopecas S.A. (KMB) は、2013年12月に現代自動車の現地工場向けにショックアブソーバーの量産を開始した。現在KMBはトヨタ、Renault、日産、PSA等にもサスペンション部品を納入している。また、2015年末にはGMへの供給を開始する予定。(2014年1月28日付プレスリリースより)
<インド>
-2013年、インド子会社Mando Automotive India Limited (MAIL) は売上高2,724億ウォンを達成し、2012年の2,510億ウォンから8.5%増収となる見込み。MAILはステアリングおよびブレーキ部品を生産し、現地の現代自動車やFord向けに供給しているが、近年はGM、Tata、ルノー日産、Mahindra & Mahindraにも納入を開始している。なお、2016年には売上高を2013年の約2倍に拡大させる計画。(2013年11月22日付プレスリリースより)
-2013年2月、インド子会社Mando India Steering Systems Pvt. Ltd. (MIS)とMando India Limited (MIL)を統合し、2013年4月1日付で新会社Mando Automotive India Limitedを設立する。新会社への出資比率は万都71%、Anand Group29%の予定。なお、2012年にMISとMILは合計で120億ルピー (約2,400億ウォン) の売上を記録。前年度から12%の増収となった。Mando Automotive Indiaは今後5年以内に売上高を2倍に成長させる計画。(2013年2月21日付プレスリリースより)
<トルコ>
-2013年5月、トルコ子会社Maysan Mando Otomotive Parcalari Sanayi Ve Ticaret A.S.(MMT)は、レンタル工場において運営を開始したと発表。現地での生産量増加に対応する措置で、サスペンションの溶接や加工などを行う。なお、MMTは2012年に270万本のサスペンションを生産。2013年には340万本、2017年には500万本の生産を計画している。(2013年5月17日付プレスリリースより)
受賞
-2013年10月、韓国で開催された「2013 GM Supplier Quality Excellence Award」の表彰式において、同社の益山 (Iksan) 工場および子会社のHalla Stackpole Co., Ltd.が受賞したと発表。この賞は1年間で不良率ゼロppmを達成したサプライヤーを表彰するもの。(2013年10月10日付プレスリリースより)事業計画
-2013年3月、環境対応車用の充電器市場へ本格的に参入すると発表した。同社はダイヤモンド電機株式会社との間で、充電器開発に関する技術導入契約を締結済み。この契約に基づき、プラグインハイブリッド車用充電器を開発する計画。なお、万都は現代自の小型電気自動車(EV)「BlueOn」の充電器を試験生産しているほか、起亜自の軽自動車「Ray EV」の充電器を量産している。さらに、準中型EV用充電器を2014年から量産開始することを目指し、現在開発を進めている。(2013年3月12日付プレスリリースより)開発動向
研究開発体制 (韓国)
<韓国>-京畿道 城南 (Sungnam) 市(Mando Global R&D Center)
<海外R&Dセンター>
-米国 ミシガン州デトロイト
-中国 北京
-インド ハリアナ州
-ドイツ フランクフルト
<冬季テストセンター>
-米国 ミシガン州スーセントマリー
-中国 黒龍江省黒河 (Heihe)
-スウェーデン アリエプローグ
-ニュージーランド ワナカ
研究開発費 |
(単位:百万ウォン) |
2013年12月期 | 2012年12月期 | 2011年12月期 | |
金額 | 208,244 | 189,163 | 151,845 |
対売上高比率 | 3.7% | 3.7% | 3.3% |
研究開発活動
-2013年12月、自動緊急ブレーキ (AEB) および車線維持支援システム (LKAS) の開発に成功したと発表。2013年12月末より韓国の自動車メーカーに納入を開始する。同社は2010年以降、駐車支援システム (SPAS)、スマートクルーズコントロール (SCC)、死角検知システム (BSD) などの運転者支援システムも開発しており、韓国自動車メーカー向けに供給している。(2013年12月12日付プレスリリースより)-2013年7月、現在スマートダンピングコントロール(SDC)システムの走行試験を行っていると発表した。このシステムは、路面状況および車両の動きを各種センサーにより判断して減衰力を調整。状況に応じて振動吸収性能を電子的に制御するもの。同製品は今後、現代自動車「Genesis」の後継モデルに搭載される予定。(2013年7月8日付プレスリリースより)
設備投資
設備投資額 (2013年12月期) |
(単位:百万ウォン) |
事業部門 | 内容 | 金額 |
ブレーキ | ABS ライン改造・増設 | 3,103 |
キャリパー ライン改造・増設 | 10,105 | |
マスターシリンダー&ブースター ライン改造・増設 | 4,403 | |
その他 | 29,679 | |
ブレーキ計 | 47,290 | |
ステアリング | コラム式電動パワーステアリング ライン改造・増設 | 15,601 |
ラック式電動パワーステアリング ライン改造・増設 | 1,261 | |
ラック&ピニオン式パワーステアリング ライン改造・増設 | 9,432 | |
その他 | 12,602 | |
ステアリング計 | 38,896 | |
サスペンション | ショックアブソーバー ライン改造・増設 | 1,677 |
ストラット式サスペンション ライン改造・増設 | 534 | |
その他 | 4,996 | |
サスペンション計 | 7,207 | |
その他 | 35,149 | |
合計 | 128,542 |