日本特殊陶業 (株) 2011年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)

2011年
3月期
2010年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 269,232
243,914 10.4
-
営業利益 28,770 10,683 169.3
-
経常利益 27,379 10,758 154.5
-
当期純利益 23,680 13,509 75.3
-
自動車関連事業
売上高 197,213 166,066 18.8 -円高影響により売上高が目減りしたが、世界各国の自動車メーカーの稼働率改善、力強い新興国需要もあり堅調に推移。
-急激な需要増に対して増産対応を行い、業績が増大。
営業利益 31,943 15,625 104.4

事業再編
-2010年11月、海外子会社の再編を決定したと発表した。米国及び欧州で子会社を再編し、生産性の向上や事業の効率化、指揮系統の統一などを図る。 海外子会社の再編のうち、米国は現地法人の米国特殊陶業のスパークプラグ製造拠点であるウエストバージニア工場(ウエストバージニア州)とアーバイン工場 (カリフォルニア州)の2拠点をウエストバージニア工場に集約する。10月から2011年5月にかけ設備を移管し、5月末にアーバイン工場の操業を停止する。欧州は現在、ドイツに販売法人、フランスに販売と製造の2法人がありこれを集約する。まず仏国内の2社のうちフランスNGKスパークプラグを存続会社とし、ヨーロッパ特殊陶業を吸収合併する製販一本化を9月に実施した。統合後の新フランスNGKスパークプラグを、11年の1月ないしは2月に独国内の欧州NGKスパークプラグに吸収合併する。事業を継続するため、拠点の規模縮小や閉鎖はない。ポーランドの現地法人であるポーランドNTKは11年6月まで に精算を結了する。従業員数は約50人。米、欧州の各社は間接所有を含め日本特殊陶業の100%出資子会社。 (2010年11月1日付日刊自動車新聞より)


>>>次年度業績予想(売上、営業利益等)

第5次中期経営計画

基本的な取り組み
-ものづくり力強化による既存事業の再構築と基盤固め
-新研究開発体制による次世代に繋がる新商品開発
-戦略的な人的資源の活用による組織力の強化

2011年3月期~2013年3月期
-現業の掘り下げと新ビジネスの種まき

2014年3月期~2016年3月期
-新製品・新ビジネスの立ち上げ

2017年3月期~2019年3月期
-現業と新ビジネスの加速度的な進展

業績目標

(単位:億円)
  2013年3月期 2012年3月期 2011年3月期 2010年3月期
売上高 2,950 2,775 2,555 2,439
営業利益 410 333 215 107
純利益 240 248 185 135

事業分野での取り組み
<自動車関連事業分野>
-グローバルネットワークを通じたマーケティング強化
-世界最適生産を視野に入れた相互補完によるコストダウンを推進

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2011年3月期 2010年3月期 2009年3月期
全社 15,763
13,907 17,575
既存製品の改良、応用研究等に
関する費用等を除いた研究開発費
3,152
2,468 2,876
自動車関連事業  828 843 1,231

-活動の主体となるのは、本社機構である技術開発本部及び各事業部技術部で、プロジェクトによる開発も実施。また、国内外の学会・協会への参画、大学・公的研究機関との共同研究等により最新技術を入手・導入している。

研究開発活動

スパークプラグ
-耐高温性・高着火性を高めるとともにより一層の小型化・ワイドレンジ化の推進。

ディーゼルエンジン用グロープラグ
-排気ガス規制に対応した昇温特性に優れ、高寿命を有するプラグやその温度をコントロールする制御システムを開発。

ガスセンサ
-酸素センサや全領域空燃比センサをはじめとした各種排気ガスセンサを開発。
-広範囲温度センサをはじめとした各種温度センサを開発。
-燃料電池用の水素ガス濃度センサを開発。
-水素漏れ検知センサを開発。
-SCRシステム用の尿素水の水位・濃度を感知するセンサを開発。
-NOx検知性能に優れた制御回路つきNOxセンサを開発。

その他
-ガスエンジン用プラグの耐久性向上を目指した点火ユニットの開発製品化。
-自動車に搭載されたエンジン制御回路とのインターフェース機能を持つ全領域空燃比センサ用次世代ASIC(特定用途向けIC)を開発。

製品開発

スパークプラグ
-PSPE(Projected Square Platinum Electrode)に改良を加え、更に高着火性・高耐久性を追求したプレミアムRXプラグを開発。

グロープラグ
-従来比2倍の昇温性能である超急速型昇型セラミックヒータ素子を開発。

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
  2011年3月期 2010年3月期 2009年3月期
全社 8,767
10,977 24,173
自動車関連事業 6,365
7,325 16,154

設備の新設 (2011年3月31日現在)


投資予定額(百万円) 設備等の主な内容・目的
本社-自動車関連事業 11,162 増産及び研究開発設備
国内連結子会社-自動車関連事業 446 更新及び保全設備
海外連結子会社-自動車関連事業 2,019 増産及び保全設備

 

重要な設備の新設

事業所名
投資予定額(百万円) 設備等の主な内容・目的
鹿児島宮之城工場 2,940 スパークプラグ絶縁体生産設備