中央発條 (株) 2015年3月期の動向

業績

(単位:百万円)
2015年
3月期
2014年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 85,533 84,905 0.7 1)
営業利益 1,224 1,787 (31.5) -
経常利益 2,392 2,491 (4.0) -
当期純利益 1,619 810 99.9 -


1) 売上高
地域別要因
<日本>
-消費税増税などの影響により国内の自動車販売台数が減少した結果、前年比3.2%の減収。

<北米>
-北米の自動車販売台数が増加したことなどにより、前年比12.5%の増収。

<中国>
-天津隆星弾簧有限公司 [Tianjin Zhongxing Automotive Components Co., Ltd.] の連結子会社化および中国の自動車販売台数が増加したことなどにより、前年比33.7%の増収。

<アジア>
-タイにおける政治的混乱などにより自動車販売台数が減少したものの、インドネシア子会社の業績改善および為替の影響などにより、前年比0.6%の増収。

事業再編

米国子会社清算
-米国連結子会社のCentral Springの清算が完了。同子会社では、自動車部品の生産・販売を行っていた。(2014年12月24日付プレスリリースより)

中国合弁会社の子会社化
-2014年7月、富奥汽車零部件股份有限公司との合弁会社「天津中発富奥弾簧有限公司 [Tianjin Chuhatsu Fawer Spring Co., Ltd.]」に関して、富奥汽車零部件が保有する株式15.55%を譲受け、同合弁会社を子会社化した。当該取引に伴って社名を「天津隆星弾簧有限公司 [Tianjin Zhongxing Automotive Components Co., Ltd.]」に変更し、中央発條の持分比率は46.00%から61.55%に上昇。同社は旧合弁事業を子会社化することで、より戦略的な中国事業の展開を図るとしている。

受賞

-ホンダより「優良感謝賞 (品質部門)」を受賞。(2015年3月6日付プレスリリースより)

2016年3月期の見通し

(単位:百万円)
2016年3月期
(予測)
2015年3月期
(実績)
増減
(%)
売上高 85,800 85,533 0.3
営業利益 1,300 1,224 6.2
経常利益 1,400 2,392 (41.5)
当期純利益 800 1,619 (50.6)


>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)

研究開発費

(単位:百万円)
2015年3月期 2014年3月期 2013年3月期
全社 300 312 293

研究開発拠点

-技術センター (愛知県みよし市)

研究開発活動

シャシーばね事業

  • 懸架コイルばね、スタビライザー、重ね板ばねともに、1個流しを基本としたコンパクトラインの更なる効率化およびロバスト性向上のための技術開発に取り組んでいる。
  • 環境負荷低減の観点からも、塗装工程や一部の熱処理工程においてゼロ・エミッションを実現している。これらコンパクトライン群は、国内および海外拠点の生産ラインに随時展開されている。
  • 車両操安性向上に大きく寄与する横力制御懸架コイルについては、従来の冷間成形工法に加えて、製品仕様や材料の選択肢を広げるべく熱間成形技術を新たに開発し、量産を開始した。
  • さらに、製品の小型化・軽量化と低コスト化の自動車メーカーのニーズに対応すべく、高強度材料・強化処理法の開発、そして海外各拠点での現地材活用や海外材・国内材問わず廉価材料の積極的な調査と採用も引き続き行い、適材適所の体制を目指す。

精密ばね事業

  • 安価な海外材や廉価材でも要求品質・要求性能が得られる設計を実現するために、設計素性向上活動を継続的に行っており、その活動の成果が収益改善として現れてきている。
  • 新たな技術革新と低燃費技術関連や、安全技術関連に使用される新用途向けのばねの開発も多岐にわたり手掛けている。
  • 2015年3月期は、新規分野の拡販として自動車メーカーの安全運転支援システムをサポートする新規アッセンブリ製品が新車種に搭載された。
  • 2016年3月期においても、安全運転支援システム分野での新製品の量産化が計画されており、今後精密ばね分野の拡販が期待される。

ケーブル事業

  • 海外廉価材の活用と併せ、材料の伸線・熱処理等・材料加工の内製化を継続的に進めており、その量産効果が出てきている。
  • 海外事業においては、良品廉価な現地調達部品の活用と、ケーブル組付工程の自動化といった生産効率性を有した生産ラインにより、更なる事業拡大を目指す。

技術供与契約

(2015年3月31日現在)
供与先 国名 契約品目 契約年月 契約期間
Supreme Spring
(A Division of Metindustrial (Proprietary) Ltd.)
南アフリカ 自動車および
鉄道車両用シャシーばね
1984.03.31 5年
(自動延長)
Metal Textiles Corporation 米国 ニットメッシュ 1994.06.01 5年
(自動延長)
Dura Automotive Systems, Inc. 米国 コントロールケーブル 1995.06.02 10年
(自動延長)
Rozmas Celik Sanayi Ve Ticaret A.S. トルコ 自動車用シャシーばね 2010.02.20 対象プロジェクトの終了まで


-タイのSomboon Advance Technology子会社のBangkok Spring Industrial (BSK) と技術援助契約を締結すると発表した。この契約により中央発條は、コイルスプリング、スタビライザーバー、リーフスプリングなど自動車および乗用運搬具用のサスペンション部品を開発・製造する技術をBSKへ提供する。(2015年4月27日付プレスリリースより)

設備投資額

(単位:百万円)
2015年3月期 2014年3月期 2013年3月期
全社 3,162 3,457 6,661

  • 日本:精密ばね製造ラインの能力増強および合理化を中心に、1,584百万円を投資。
  • 北米:新製品対応および既存設備の合理化・品質対応を中心に、252百万円を投資。
  • 中国:新製品対応および既存設備の合理化・品質対応を中心に、174百万円を投資。
  • アジア:新工場設立と新製品対応および能力増強、既存設備の合理化・品質対応を中心に、1,150百万円を投資。

設備の新設計画

(2015年3月31日現在)
計画金額 (百万円) 設備等の主な内容・目的
日本 2,300 シャシーばね製造設備、精密ばね製造設備、ケーブル製造設備、型、治工具
北米 100 ケーブル製造設備、精密ばね製造設備
中国 600 シャシーばね製造設備、精密ばね製造設備、ケーブル製造設備
アジア 600 シャシーばね製造設備、精密ばね製造設備、ケーブル製造設備
合計 3,600 -

各種データ

2015年3月末 2014年3月末 2013年3月末
日本 2,108 2,153 2,255
北米 292 293 280
中国 923 917 761
アジア 1,026 1,045 1,050
合計 4,349 4,408 4,346

部門別売上構成

(単位:百万円)
  2015年3月期 2014年3月期 2013年3月期
シャシーばね事業 27,877 26,896 26,868
精密ばね事業 19,920 19,433 18,576
ケーブル事業 22,820 23,025 21,114
その他 14,915 15,550 15,491
合計 85,533 84,905 82,050

 

地域別売上構成

(単位:百万円)
  2015年3月期 2014年3月期 2013年3月期
売上高 営業利益 売上高 営業利益 売上高 営業利益
日本 60,032 1,911 62,034 3,069 62,712 2,926
北米 10,846 452 9,638 244 8,058 (290)
中国 5,408 103 4,046 14 2,622 (92)
アジア 9,245 296 9,186 182 8,656 464
調整額 - (1,539) - (1,723) - (1,803)
合計 85,533 1,224 84,905 1,787 82,050 1,204

連結

>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)
決算年月 2011年3月 2012年3月 2013年3月 2014年3月 2015年3月
売上高 (千円) 76,416,024 76,693,465 82,050,561 84,905,401 85,533,732
経常利益 (千円) 2,044,611 1,584,553 2,504,337 2,491,066 2,392,587
当期純利益 (千円) 1,763,333 717,425 1,288,823 810,700 1,619,609
包括利益 (千円) 1,034,958 1,111,978 3,892,605 2,492,276 9,574,105
純資産額 (千円) 44,613,092 45,372,473 49,060,892 50,129,928 59,548,303
総資産額 (千円) 71,903,311 77,783,681 81,814,724 85,596,576 97,248,906
1株当たり純資産額 (円) 669.44 680.36 734.01 749.03 891.80
1株当たり当期純利益 (円) 28.10 11.43 20.55 12.93 25.83
潜在株式調整後1株当たり当期純利益 (円) - - - - -
自己資本比率 (%) 58.4 54.9 56.3 54.9 57.5
自己資本利益率 (%) 4.2 1.7 2.9 1.7 3.1
株価収益率 (倍) 11.7 30.0 15.9 23.3 13.1
営業活動によるキャッシュ・フロー (千円) 6,055,346 4,009,233 3,196,826 3,243,196 4,320,409
投資活動によるキャッシュ・フロー (千円) (3,283,821) (3,607,228) (5,445,776) (4,462,296) (3,713,269)
財務活動によるキャッシュ・フロー (千円) (929,501) (479,427) (88,209) 1,967,491 (303,032)
現金および現金同等物の期末残高 (千円) 12,911,538 12,746,606 10,203,659 11,032,231 11,803,564
従業員数 (人) 4,222 4,269 4,346 4,408 4,349

 

単独

決算年月 2011年3月 2012年3月 2013年3月 2014年3月 2015年3月
売上高 (千円) 52,934,987 54,626,797 56,207,009 54,796,063 52,306,525
経常利益 (千円) 1,256,913 434,817 1,612,659 928,306 1,130,657
当期純利益 (千円) 1,274,730 20,754 899,944 (146,407) 1,002,898
資本金 (千円) 10,837,208 10,837,208 10,837,208 10,837,208 10,837,208
発行済み株式総数 (株) 63,855,994 63,855,994 63,855,994 63,855,994 63,855,994
純資産額 (千円) 41,007,510 41,257,388 43,396,018 43,985,167 48,904,467
総資産額 (千円) 61,312,108 66,116,422 67,026,052 68,521,613 74,954,675
1株当り純資産額 (円) 653.04 657.14 691.60 701.33 780.13
1株当り配当額 (円) 8.00 7.00 8.00 8.00 8.00
1株当り当期純利益 (円) 20.31 0.33 14.35 (2.33) 16.00
潜在株式調整後1株当り当期純利益 (円) - - - - -
自己資本比率 (%) 66.8 62.4 64.7 64.2 65.2
自己資本利益率 (%) 3.1 0.1 2.1 (0.3) 2.2
株価収益率 (倍) 16.2 1,039.4 22.7 - 21.1
配当性向 (%) 39.4 2,121.2 55.7 - 50.0
従業員数 (名) 1,548 1,546 1,528 1,471 1,441