タイの日系部品メーカー (2):生産能力増強、生産品目拡大の動き

NOK/NTN/ジェイテクト/大同メタル/中央発條/ニッパツ/ユーシン等が新工場棟を建設

2012/07/09

要 約

 以下は、タイにおける日系自動車部品メーカーの既存拠点の生産能力増強・生産品目拡大の動きである (収録対象は、2012年6月中旬までの約1年間)。

 タイの自動車生産は2011年秋の大規模洪水で一時低下したが、洪水から復旧後は急回復している。タイ国工業連盟 (FTI) は、2012年通年予想を前年比51%増の220万台とし、2014年には243万台に達する見込みとしている。

 日 系部品メーカーは、日系自動車メーカーの生産拡大や周辺国への部品輸出拡大に対応し、既存拠点で生産能力を増強する活動が活発である。2011年秋の大洪 水 後も、この動きは続いているが、浸水被害を受けた部品メーカーの中には、リスク分散のために既存拠点とは異なる場所に新工場を建設する動きも見られる。

 また、新たな品目の生産を開始する部品メーカーも数多くある。アイシンAIは四輪駆動車用トランスファ、エクセディはトルクコンバータ、KYBはCVT用ポンプ、ティラドはEGRクーラー、パイオラックスはCVT用金属部品、フコクはワイパー部品の生産を追加する。

 なお、 日系自動車部品メーカーの新生産拠点や開発拠点構築の動きについては、2012年6月に掲載した "タイの日系部品メーカー(1)" に収録する。

Thailand production

参考:タイのメーカー・ブランド別月次生産実績

関連レポート:日系部品メーカー動向レポート
ASEAN (インドネシア、ベトナム、マレーシア他) 編 (2012年6月)、 中国(東北/華北地区)編 (2012年5月)、
インド編 (2011年12月)、 メキシコ/ブラジル編 (2011年12月)、欧州編 (2011年11月)、米国編 (2011年8月)

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