Sensata Technologies, Inc. 2015年12月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万ドル) |
2015年 12月期 |
2014年 12月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 2,975.0 | 2,409.8 | 23.5 | 1) |
営業利益 | 798.3 | 678.1 | 17.7 | - |
パフォーマンスセンサー事業 | ||||
売上高 | 2,346.2 | 1,755.9 | 33.6 | 2) |
-圧力センサー | 1,631.7 | 1,164.5 | 40.1 | - |
-加速度・ポジションセンサー | 328.1 | 275.6 | 19.0 | - |
-温度センサー | 191.4 | 152.7 | 25.3 | - |
-圧力スイッチ | 55.6 | 65.1 | (14.6) | - |
-その他 | 139.5 | 97.9 | 42.5 | - |
営業利益 | 598.5 | 475.9 | 25.8 | - |
注:
-2015年12月期、パフォーマンスセンサー事業のうち、「フォースセンサー (force sensors)」 を主要製品群から除外し、「その他」 に分類。
-2014年に買収した事業の製品は 「その他」 に分類していたが、2015年12月期に 「加速度・ポジションセンサー」 に再分類。これらの変更は、2014年12月期の数値に反映されている。
要因
1) 全社
-2015年12月期の全社売上高は、前年比23.5%増の2,975百万ドル。このうち、自動車産業向けが67%を占めており、同社製品の需要は自動車産業の動向によって大きく影響を受ける。
2) パフォーマンスセンサー事業
-2015年12月期、パフォーマンスセンサー事業の売上高は、前年比33.6%増の2,346.2百万ドルで、全社売上高の79%を占めている。
買収
-2015年12月1日、Custom Sensors & Technologies Ltd. (CST) の買収が完了。米国、英国、フランスにある対象子会社の全株式、ならびに中国の対象資産について、合計1,008.8百万ドルで取得した。今回の買収には、Kavlico、BEI、Crydom、Newallの製品ラインナップおよびブランドのほか、米国、英国、ドイツ、フランス、メキシコにある販売・エンジニアリング・生産拠点が含まれる。同社はCST買収により、自動車市場向け以外にもセンサー製品群を拡大し、圧力センサーの規模を拡大する。
2016年12月期の見通し
-2016年12月期の売上高は、前年比7.9%増の3,140百万~3,280百万ドルと予想。(2016年2月2日付プレスリリースより)
-同社は新興国ならびに先進国の両方において、グローバル拠点を拡充している。顧客ベースには多国籍企業のほか、中国、インド、東欧、トルコなど、新興市場の現地メーカーも含まれる。中国は同社部品を搭載する製品の輸出先ならびに国内消費地として、同社にとって引き続き最重要市場となる。同社は低コスト生産地域でのコスト管理や生産性向上に注力していく方針。
車載センサー市場
-車載センサーのグローバル市場規模は、2014年の191億ドルから2015年には199億ドルに拡大。
-同社はグローバル市場における自動車・HVOR向けセンサーの売上が今後も伸びると見ており、増収要因として以下の3点をあげている。
1) 自動車のグローバル販売台数は、人口増加と新興市場での自動車利用拡大に伴い、長期的に増加傾向が続く見通し。
2) 自動車1台あたりのセンサー搭載数は、政府による安全・排気・燃費規制強化、消費者の新機能に対する需要、HVORアプリケーションの生産性など、各種要因により増加する見通し。
3) 従来の電動メカニカル製品から付加価値の高い電子制御センサーに移行する傾向が続いており、売上拡大につながる見通し。
研究開発費 |
(単位:百万ドル) |
2015年12月期 | 2014年12月期 | 2013年12月期 | |
全社 | 123.7 | 82.2 | 58.0 |
特許
-2015年12月末時点の特許数は、CST買収に伴う増加分を除くと、過去5年間に米国で239件、米国以外で244件取得済み。このほか米国で47件、米国以外で172件申請中。CST買収に伴う増加分は、特許取得済みが米国で83件、米国以外で175件、申請中が米国で12件、米国以外で35件。これら特許の有効期限終了は2016~2035年。
技術提携
-同社のモノシリコンひずみゲージ式圧力センサーに使用されるMeasurement Specialties, Inc. (MEAS) のセンサー素子ASSYを取得し、セカンドソースとして社内向けに生産している。2013年3月にMEASと知的財産権のライセンス契約を締結。同契約に基づき、乗用車や大型トラックに使用するセンサー素子全般を同社で生産することが許可されている。このライセンス契約に関連するセンサー素子ASSYは、2015年12月期に386.3百万ドルの売上高を計上した。内訳は、MEASが生産した製品が206.7百万ドル、同社が生産した製品が179.6百万ドル。
製品開発
-同社はディーゼルおよびガソリンエンジン向けのセンサーのラインナップを拡充している。その一例が 「TMAP」 とよばれるインテークマニホールド用の圧力温度センサーで、最適なエンジン性能を発揮するために吸気の圧力と温度を測定するもの。TMAPセンサーの採用拡大は、乗用車向けガソリンエンジンの小型化に伴うターボチャージャーの普及がその一端を担っている。(2015年7月16日付プレスリリースより)
設備投資額 |
(単位:百万ドル) |
2015年12月期 | 2014年12月期 | 2013年12月期 | |
パフォーマンスセンサー事業 | 125.4 | 95.5 | 38.4 |
センサーソリューション事業 | 16.9 | 13.8 | 20.7 |
全社共通・その他 | 34.9 | 34.8 | 23.7 |
合計 | 177.2 | 144.2 | 82.8 |
-2015年12月期は、主に生産能力の増強に向けて投資した。
2016年12月期の見通し
-2016年12月期の設備投資額は、150百万~175百万ドルを計画。