ユニプレス (株) 2011年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2011年
3月期
2010年
3月期
増減率
(%)
備考
売上高  219,032 175,750 24.6
得意先の新車展開に伴う量産効果及び新規拠点の本格稼働等
営業利益  21,764 12,191 78.5
-
経常利益  20,313 11,801 72.1
-
当期純利益  11,750 6,537 79.7
 -

事業計画

トルクコンバーター(トルコン)の拡販に向けた取り組みを強化する。これまで外部調達していた同製品用のダンパーを自主開発する。2011年度から生産開始に乗り出す計画。車体部品などで培ったプレス技術を応用した製品を開発することで性能とコスト両面で競争力を高める。自主開発部品の構成比を高めていく ことで、同製品の受注数の上積みを狙う。同社は、トルクコンバーターの売り上げを12年度に09年度比約 43%増の70億円まで引き上げていく考え。このうち、4分の1程度の18億円を自主開発ダンパーを搭載した製品で構成していくことを目指す。トルコン用ダンパーは、エンジンとトランスミッションの直結時にショックを吸収する役割を持つ機構。(2010年5月25日付日刊自動車新聞)

子会社

連結子会社のユニプレス九州(福岡県みやこ町)の株式を三池工業から追加取得、完全子会社化すると発表した。経営体制効率化を目的としたもの。ユニプレス九州は1976年に設立、車体用プレス部品を日産自動車九州工場に納入している。三池工業は同社の株式の 20%を保有しているがユニプレスが全株取得する。(2010年6月9日付日刊自動車新聞より)

>>>次年度業績予想(売上、営業利益等)

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2011年3月期 2010年3月期 2009年3月期
全社 2,300 2,000 2,000

研究開発活動
-2011年3月31日現在、研究開発に携わる人数は現在204名。
-2011年3月31日現在、産業財産権を77件保有。

技術開発業務全般を担う子会社を2011年4月1日付で設立すると発表した。グループの技術開発機能を新会社に集約し、車体部品、トランスミッション用精密部品、樹脂部品の各プレス技術の開発を行う。これに伴いユニプレスは技術開発部、技術部、生産技術部、TM技術開発部、TM技術部などを統合し、新会社との窓口機能を担う技術本部を新設する。会社名はユニプレス技術研究所(横浜市港北区)で所在地はユニプレス本社内。従業員数はユニプレスで技術開発を行っている350人を予定する。(2011年3月17日付日刊自動車新聞より)

<製品開発>
-製品の強度・剛性の最適化
-製品の小型・軽量化
-プレス技術を応用した製品の設計
-開発期間の短縮化

<材料開発>
-高強度鋼板
-高剛性樹脂材料

<工法開発>
-高強度鋼板プレス加工法
-ホットプレス工法
-金属精密塑性加工法
-軽合金材料のプレス加工法
-軽合金材料の溶接工法
-高強度パイプ加工法
-高強度樹脂プレス加工法
-樹脂複合成形加工法

2010年11月、ホットプレス工法の改善を行い、大幅な生産性向上を実現したと発表。新工法は金型表面から冷却水を吐出させ、金型表面とパネルの間に冷却水を通すことで急冷させる方式。これは新日本製鐵株式会社の基本技術を活用し、部品形状に合った金型の表面に特殊加工を施すことで実現した。これによりホットプレスの生産性をこ れまでの約3倍向上させることが可能になった。同社はこの新工法を実用化し、日産向けの量産部品から順次採用を行う予定。(2010年11月24日付プレスリリースより)

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
  2011年3月期 2010年3月期 2009年3月期
全社 14,400 13,700 11,800
自動車用部品 - 13,600 11,600

日本 : 得意先のモデルチェンジに対応するための自動車用部品の生産用設備の更新を主な目的として、79億円を投資。
北米 : 得意先のモデルチェンジに対応するための自動車用部品の生産用設備の更新を主な目的として、14億円を投資。
欧州 : 得意先のモデルチェンジに対応するための自動車用部品の生産用設備の更新を主な目的として、10億円を投資。
アジア : 得意先のモデルチェンジに対応するための自動車用部品の生産用設備の更新及び中国における新会社設立を主な目的として、39億円を投資。

設備の新設計画

(2011年3月31日現在)

会社名・
事業所名
(所在地)
設備内容 投資予定
金額
(百万円)
着手 完了
予定
完成後の
増加能力
同社 本社及び事業所
(神奈川県横浜市、静岡県富士市、神奈川県大和市)
職場環境整備及び危機管理強化ほか
2,300
2011年
4月
2012年
3月
-
同社 栃木工場
(栃木県真岡市・小山市、神奈川県横須賀市)
生産体制強化及びモデルチェンジによる生産設備更新ほか 800 2011年
4月
2012年
3月
-
同社 富士工場
(静岡県富士市・富士宮市)
生産体制強化及びモデルチェンジによる生産設備更新ほか 1,500 2011年
4月
2012年
3月
-
ユニプレス九州(株)
本社及び工場
(福岡県京都郡)
生産体制強化及びモデルチェンジによる生産設備更新ほか 1,800 2011年
4月
2012年
3月
-
Unipres U.S.A., Inc.
本社及び工場
(米国)
生産体制強化及びモデルチェンジによる生産設備更新ほか 900 2011年
4月
2012年
3月
-
Unipres Mexicana, S.A. de C.V.
本社及び工場
(メキシコ)
生産体制強化及びモデルチェンジによる生産設備更新ほか 3,800 2011年
1月
2011年
12月
若干増加
Unipres (UK) Limited
本社及び工場
(英国)
生産体制強化及びモデルチェンジによる生産設備更新ほか 2,300 2011年
1月
2011年
12月
若干増加
ユニプレス広州
[Unipres Guangzhou Corporation]
本社及び工場
(中国)
生産体制強化及びモデルチェンジによる生産設備更新ほか 3,000 2011年
1月
2011年
12月
若干増加
ユニプレス精密広州
[Unipres Precision Guangzhou Corporation]
本社及び工場
(中国)
生産体制強化及びモデルチェンジによる生産設備更新ほか 2,300 2011年
1月
2011年
12月
年間40万台の生産能力
Unipres India Private Limited
本社及び工場
(インド)
生産体制強化及びモデルチェンジによる生産設備更新ほか 1,800 2011年
4月
2012年
3月
若干増加
インドネシアに設立予定の子会社 新規生産設備の工場及び設備の新設 1,200 2011年
7月
2011年
12月
-