NOK (株) 2014年3月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万円) |
2014年 3月期 |
2013年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 591,388 | 540,859 | 9.3 | - |
営業利益 | 32,586 | 26,519 | 22.9 | - |
経常利益 | 42,313 | 35,202 | 20.2 | - |
当期純利益 | 21,757 | 22,216 | (2.1) | -顧客の市場回収処理に伴う同社負担見込み額として特別損失を計上したこと等により減益。 |
シール事業 | ||||
売上高 | 284,861 | 257,974 | 10.4 | -自動車向けは、日中関係の悪化により落ち込んでいた中国での日系車メーカー向け販売が回復。国内での新車投入効果や消費税前の駆け込み需要等の影響により増収。 |
営業利益 | 27,729 | 21,119 | 31.3 | - |
合弁事業
-平和産業の親会社である平和ホールディングスとNOKの合弁会社PNDTは、慶尚北道の永川 (Yeongcheon) 市で新工場の起工式を開催した。48,000平方メートルの敷地に建物面積25,000平方メートルの工場を建設。2013年10月の完成を目指しており、年間1,100万個のダンパープーリーを生産する。売上高は年間600億ウォンを計画している。 (2013年4月22日付プレスリリースより)中期経営計画 (2015年3月期~2017年3月期)
-2015年3月期から3年間の新中期経営計画で国内のオイルシール工場の全自動化を進める。3年間合計で450億円を投資し、現在2、3割の全自動化率を2017年3月期に5割に引き上げる。中長期的に需要の縮小が見込まれる国内のコスト競争力を、自動化により一段と向上させるとともに、労働コストが急激に上昇している新興国の工場でも自動化を推進し、シール事業全体で収益力の向上を図る。同社は2012年3月期~2014年3月期の3年間、シール事業に総額625億円の設備投資を行い、主に海外で生産能力の増強を進めてきた。2015年3月期からの3年間は国内外で650億円を投資する計画で、このうちの7割弱を国内への投資に振り向けることになる。新興国でも生産能力増強のための投資を一段落させ、生産性向上への投資を行う。 (2014年5月16日付日刊自動車新聞より)-スローガン:「持続性ある成長への基礎固め」、現場の足固めと新製品・新ビジネスの創出
-方針:
- もの作りの再点検
- ダントツな品質への再挑戦
- 新商品・新技術・新ビジネスの創出
- 人材の活用、育成
- 売上高:700,000百万円
- 営業利益額:55,000百万円
- 営業利益率:7.9%
2015年3月期の見通し |
(単位:百万円) |
2015年3月期 (予測) |
2014年3月期 (見通し) |
増減 (%) | |
売上高 | 634,600 | 591,388 | 7.3 |
-シール事業 | 294,200 | 284,861 | 3.3 |
-電子機器部品事業 | 300,000 | 266,444 | 12.6 |
-ロール事業 | 28,500 | 28,712 | (0.7) |
-その他 | 11,900 | 11,370 | 4.7 |
営業利益 | 42,000 | 32,586 | 28.9 |
経常利益 | 46,800 | 42,313 | 10.6 |
当期純利益 | 27,400 | 21,757 | 25.9 |
>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)
開発動向
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2014年3月期 | 2013年3月期 | 2012年3月期 | |
全社 | 7,622 | 6,834 | 6,403 |
シール事業 | 5,752 | 5,212 | 4,706 |
研究開発活動
シール事業-環境関連では、低摩擦損失による省エネルギー効果に寄与する製品、ハイブリッド・電気自動車・燃料自動車に対応するクリーン製品の開発を推進。
-オイルシールでは、信頼性を維持しつつ摩擦力低減を狙った新たな低摩擦シールで、従来のコーティングタイプに加えてゴム材料本体で摩擦力低減したものを開発し、自動車用として市場投入。また、中東やBRICs等海外での劣悪道路環境に対応する耐ダスト性が改良された製品も市場投入。
-Oリングでは、環境対応の新冷媒対応材、組立性向上コーティング材を市場投入する一方で、燃料電池用水素ガス対応材の開発を推進。
-EV・HEV用として、省スペースや低反力のガスケットおよびフレキシブル基板 (FPC) 一体シール部品を開発、一部量産化。
-燃料電池車については、燃料電池セルスタック向けシール部品を供給しており、量産化を検討開始。
電子機器部品事業
-放熱機能が要求される車載用LED照明分野に関しては、メタルベースFPC (フレキシブルプリント配線板) 技術を開発し一部採用された。
-FPCとケーブル、FPCと機器間の高信頼性接続技術を開発、各顧客への技術紹介を開始。
-PE (プリントエレクトロニクス) による環境にやさしいプロセスを用いた静電容量方式のタッチセンサーを開発。さらに高信頼性化による車載用途への検討開始。
研究開発拠点
拠点名 | 所在地 |
湘南開発センター | 神奈川県藤沢市 |
技術提携契約 |
(2014年3月31日現在) |
相手先 | 国名 | 内容 | 契約日 |
Freudenberg | ドイツ | オイルシール、Oリング等のシール製品およびそれに関連する技術の導入・供与 | 2009年1月1日 |
設備投資
設備投資額 |
(単位:百万円) |
2014年3月期 | 2013年3月期 | 2012年3月期 | |
全社 | 40,615 | 52,802 | 27,158 |
シール事業 | 21,914 | 27,957 | 16,099 |
シール事業
-国内では、北茨城事業場の樹脂加工品等製造工場を中心に、海外では無錫NOKフロイデンベルグCo.,Ltd. [Wuxi Nok-Freudenberg Oilseal Co., Ltd.]、タイNOK Co.,Ltd. [Thai NOK Co., Ltd.] を中心に設備投資を実施。
設備の新設
事業所名 (所在地) |
設備の内容 | 投資予定 金額 (百万円) |
着手 | 完了 予定 |
Thai NOK Co., Ltd. (タイ チョンブリ) |
各種シール製品製造工場 | 3,600 | 2013年 6月 |
2014年 8月 |
2015年3月期 設備投資額見通し |
(単位:百万円) |
2015年3月期 (予測) |
2014年3月期 (実績) |
増減 (%) |
|
日本 | 18,500 | 15,800 | 17.1 |
アジア | 20,600 | 24,700 | (16.6) |
欧米 | 900 | 100 | 800.0 |
合計 | 40,000 | 40,600 | (1.5) |