Rane Group 2013-2015年3月期の動向
近年の動向
事業概況 (2015年3月期)
-2015年3月期の同グループの売上高は、前年比14.7%増加の22,108.8百万インドルピー。
事業概況 (2014年3月期)
-2014年3月期の同グループの売上高は、前年比0.5%減少の19,275.3百万インドルピー。輸出向けの売上は伸長したが、OEM向けおよびアフターマーケット製品の売上減少が増加分を相殺した。
事業再編
Kar MobilesをRane Engine Valveに統合
-2014年5月、子会社のRane Engine Valveがともに子会社であるKar Mobilesを同年4月1日付けで統合したと発表。
Rane TRW Steering および Rane NSK Steeringの非公開企業化
-2015年3月期、Rane TRW Steering および Rane NSK Steeringを公開会社から非公開会社に変更。
Rane (Madras)、Rane Diecastを吸収合併
-2013年4月1日付で、傘下のRane Diecast Ltd.をRane (Madras) Ltd.に統合合併したと発表。Rane Dicastは、主に海外市場向けに精密高圧アルミダイカストを生産していた。
国内事業
Rane NSK Steering Systems Limited
-2015年3月期、売上高にして28百万インドルピー規模の8製品の立ち上げを行なった。今後数年間でこれら新製品の売上高はさらに伸長することが期待されている。
Rane TRW Steering Systems Ltd
-2014年3月期、インド Chennaiの新工場が稼働を開始。エアバッグの年産能力は268,000ユニット。
-2013年3月期、ブラジル市場にシートベルトおよびバックルの輸出を開始。
Rane (Madras) Limited
-2013年3月期、商用車および農機用ハイドロスタティックステアリングギア・シリンダーの量産を開始。
-2013年3月期、南米市場への同社製品の展開を狙い、ブラジル市場への輸出を開始。
Rane Brake Lining Limited
-2013年3月期、以下の新製品を立ち上げた:
- 乗用車、多目的車、中型・大型商用車用ブレーキライニングおよびディスクパッド
- 低床バス用アスベストフリーブレーキライニング
- 乗用車および小型商用車用アスベストフリーディスクパッド
主な受賞
年月 | 授与社 | 賞 |
Rane (Madras) Limited | ||
2015年3月期 | Tata | Best Supplier Award for Delivery |
2014年3月期 | Mahindra & Mahindra | Best supplier award for best practices in "Sustainability Initiatives" |
Apollo Tyres、Commercial Vehicle magazine | Auto Component market of the year 2013 | |
2013年3月期 | Tata | Overall Performance Award |
Rane Engine Valve Limited | ||
2014年3月期 | Ashok Leyland | Best Kaizen Award |
2013年3月期 | Volvo GroupとEicher Motorsの合弁会社VE Power Train | Best Cost Co-operation 2012 |
Volkswagen | "A" rating for its quality management system | |
Rane Brake Lining Limited | ||
2014年3月期 | Brakes India Limited | Best Performance in Proprietary Category |
Ashok Leyland | Best Sales Support award | |
Rane TRW Steering Systems Limited | ||
2015年3月期 | Renault-Nissan | Award for Component Exports for steering gears used on Renault Duster |
EDI Excellence | ||
2014年3月期 | GM | Best Practices Recognition |
Rane NSK Steering Systems Limited | ||
2015年3月期 | Volvo Eicher Commercial Vehicles | Outstanding Contribution towards Supply Chain Management |
2014年3月期 | Volvo Eicher Commercial Vehicles | Outstanding Contribution to New Product Development |
Toyota Kirloskar | Certificate of appreciation for achieving Quality & Delivery Targets | |
2013年 | Toyota Kirloskar | Best Kaizen Award |
受注
Rane TRW Steering Systems
-2015年3月期、Renaultの複数のプラットフォーム向けインフレータブル乗員拘束システムのサプライヤーに選定された。
Rane Engine Valve Limited
-2014年3月期、2015年に発売されるRenaultのAセグメント小型車向けの受注を獲得。
研究開発費 |
(単位:百万インドルピー) |
2015年3月期 | 2014年3月期 | 2013年3月期 | |
Rane (Madras) Limited | 123.8 | 83.9 | 66.0 |
Rane Engine Valve Limited | 25.5 | 9.7 | 7.2 |
Rane Brake Lining Limited | 100.1 | 190.4 | 68.0 |
-2015年3月期、同社グループの売上高に占める研究開発費の割合は1.1%。同社は2020年までに同比率を2.0%まで引き上げる計画。
-2014年3月末現在、同グループは売上高に占める研究開発費の割合を、従来の0.5%から1.5%へ増加させる計画。
研究開発拠点
Rane (Madras) Limited
-2015年3月期、Pondicherryにステアリングシステムに特化した研究開発拠点を開設。
研究開発活動
Rane (Madras) Limited
-2015年3月期、主な研究開発活動は以下の通り:
- 商用車用スプリングレスボールジョイントの開発
- 商用車向けドラッグリンク用アジャスタースリーブの開発
- キャブチルトシリンダーのコンセプトデザインの開発
-2014年3月期、主な研究開発活動は以下の通り:
- 小型商用車、農機用トラクター向け電動パワーステアリングの開発
-2013年3月期、主な研究開発活動は以下の通り:
- 摩擦と騒音の低減を目的に、電動パワーステアリング用の機械式ラックおよびピニオンの製品技術の開発
- 小型商用車、農機用トラクター向け電動パワーステアリングの開発
- 商用車、農業用トラクター、オフロード車向け油圧製品の開発
- サスペンション用ボールジョイントの開発
- サスペンション用コントロールアームの設計能力の増強
- 金属の代わりにエンプラ材料を、また高抗張力鋼板を用いる等、部品の重量・サイズを低減させる方策にかかる研究開発
Rane Engine Valve Limited
-2015年3月期、主な研究開発活動は以下の通り:
- 材料工学、エンジン・リグテストの研究開発のインフラ整備
- バルブ向け新素材および生産工程の開発
- 重量、摩擦、摩耗の低減
-2014年3月期、エンジン試験装置、リグテスト装置、素材試験ラボの再構築を実施。また、以下製品を開発:
- Euro6対応バルブ
- 欧州顧客向けCNG用バルブ
- 鍛造タペットの試作品 (薄肉構造を採用)
-2013年3月期、主な研究開発活動として、顧客と共同でバルブの設計を実施。
Rane Brake Lining Limited
-2015年3月期、乗用車および多目的車向けディスクパッドおよびブレーキライニングの製造技術の開発に注力。
-2014年3月期、品質とNVHの向上およびコスト効率に優れた新しい摩擦材の開発に注力。また、コスト効率の高いブレーキライニングおよびディスクパッドを開発中。
-2013年3月期、ブレーキライニングおよびディスクパッドのコスト効率と高性能を実現すべく、代替・環境配慮型素材の開発を実施。
技術提携
Rane Brake Lining Limited
-2014年3月現在、同社は日清紡ブレーキより、ディスクパッドおよびブレーキライニングの製造・設計に関するテクニカルサービス・ノウハウの技術供与を受けている。
設備投資額
-2015年3月期の設備投資額は1,520百万インドルピー。2016年3月期には2,070百万インドルピーを計画。
-2013年、同社は2016年までの3年間で58.8億インドルピー (約97百万ドル) の投資を行うと発表。大部分がステアリングギア、電動パワーステアリング (EPS) のほか、ブレーキライニング、ディスクパッドなど摩擦材製品を含む自動車部品の生産能力の拡大向けとなる。なお同グループは今回、傘下の子会社7社に資金を割り当てる計画:
- Rane MadrasとRane NSK Steering Systemsにはそれぞれ16億インドルピー、15億インドルピーを充当し、生産能力を拡大。
- Rane Brake Liningsは約11億インドルピーを研究開発能力および輸入事業の強化に投じる予定。
- 残りをRane Engine Valve、Rane TRW Steering Systems、Rane Diecast、 Kar Mobilesの4社に割り当てる。
国内投資
Rane (Madras) Limited
-2015年3月期、以下設備投資を実施:
- Telanganaにダイカスト工場を新設
- Mysoreに油圧ステアリングシステム工場を開設
- Sadashivpetにダイカストの第2工場用の土地を取得
-2014年3月期、以下の設備投資を実施:
- 再循環タイプボールジョイントステアリングギアの生産能力増強を実施。生産効率の改善施策を実施した結果、生産能力が10%程度向上。
- ダイカスト部門では、850トン規模の全自動高圧ダイカストマシンを導入し、生産量および生産効率を向上。
-2013年3月期、ハイドロスタティックステアリングギア・シリンダーの生産能力増強のため、120百万ルピーを投資。
Rane TRW Steering Systems Limited
-2015年3月期、Ford向けの運転席および助手席用エアバッグの製造ラインを新設。
-2014年4月、TRWのエアバッグおよび最新型シートベルトシステムの生産を開始したと発表。これらの運転席・助手席用エアバッグとシートベルトの生産には、TRWがグローバルで採用している製造規格を適用。最初の年産能力は約32万ユニットで、3~5年内に約81万ユニットまで引き上げる計画。なお、RTSSLは、TRWとRane Groupの折半出資による合弁会社。(2014年4月28日付プレスリリースより)
-2014年3月期、2013年から2018年の間でシートベルトおびエアバッグの生産に350百万インドルピーを投資する計画。
-2013年3月期、膨張式乗員安全保護システムの生産ラインを新設。乗用車用エアバッグの生産能力が、年産32万ユニットに増加。
-2013年3月期、シートベルトの生産能力を従来の70.4万ユニットから35%増加の95.0万ユニットに増強。
Rane Brake Lining Limited
-2015年3月期、Puducherry拠点でディスクパッドの生産能力を増強。
-2014年3月期から、3年をかけて乗用車、大型商用車および二輪車向けディスクパッドの生産能力増強を行なう計画。
Rane NSK Steering Systems Limited
-2015年3月期、内製化および現調化の推進のため、Bawal拠点を拡張。
-2016年3月期の設備投資額を558百万インドルピーと計画。主な使途は、新製品立ち上げに向けた製造機械の配備。
-2013年3月期、サイクルタイムを改善させることで、電動パワーステアリングのワームラインの生産能力を24%増強。
Rane Engine Valve Limited
-2015年3月期、大型エンジンバルブの製品ラインナップを拡大するため、Tumkurに製造拠点を新設。
-2015年3月期、Ponneri工場のエンジンバルブ生産能力を日産36,000ユニットに増強。
-2013年3月、Trichy拠点において新ラインを稼働し、生産能力を10%増強。
-2013年3月期、Kar Mobiles Limited (2014年にRane Engine Valveに統合された) は、Tumkur拠点で2本の製造ラインの運用を開始。生産能力が年産1.8百万ユニットに増強。