Nemak S.A. 2012年12月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万メキシコペソ) |
2012年 12月期 |
2011年 12月期 |
増減率 (%) | 要因 | |
売上高 | 51,381 | 44,669 | 15.0 | 1) |
修正後EBITDA | 6,671 | 4,614 | 44.6 | - |
要因
1)
-売上増は、生産量がシリンダーヘッド換算で前年比14%増の約4,200万基を達成したことによるもの。また、買収したJL Frenchのアルミトランスミッション部品の売り上げも寄与した。さらに、主要顧客が鉄からアルミへと部品素材の移行を継続し、売上を伸ばしている。ドイツ主要顧客の輸出、新製品の立ち上げが好調で需要が増加した。
企業買収
-2007年5月、Grupo Industrial Saltillo, S.A.B. de C.V. (GISSA) 傘下の同業Castechの買収に関し、最終合意に達したと発表。買収額は、現金支払7,200万ドルと引受負債6,400万ドルの合算で、総額1億3,600万ドル。Castechは、GISSAとNorsk Hydroとの旧合弁企業で、メキシコSaltillo郊外に先端技術を誇る生産拠点を構え、北米およびアジア/太平洋諸国の自動車市場向けにアルミニウム製エンジンブロック、シリンダーヘッドを生産している。2006年度の売上高は1億8,000万ドル。-2006年11月、イタリアTeksidの子会社TK Aluminum, Ltd.の一部子会社を買収。これらの子会社はアルミ部品を製造しており、米国、ブラジル、ポーランド、中国、メキシコ並びにアルゼンチンに拠点を保有。2005年度の売上は、約700百万米ドル。
-北米市場への依存を減らし、欧州での市場地位を高めるため、ドイツのRautenbach社買収を完了。2005年度末には、Nemakの売上のうち、17%がビッグスリー以外の自動車メーカーからとなった。
-Rautenbach社は、主に欧州自動車市場向けのアルミニウム製シリンダーヘッドおよびその他ハイテクアルミニウム製部品の生産技術を保有する。ドイツWernigerode、スロバキアZiarに拠点を保有し、Audi、VW、Skoda、DaimlerChrysler、Porsche、BMW、Peugeot Citroen、SsangYongに納入している。2004年度の売上高は約175百万米ドル、従業員数は900名。Nemakがチェコに新設した工場は、Rautenbachがドイツおよびスロバキアに保有する鋳造設備を補完し、欧州市場に於ける展開力を更に強化する。
受注
-2010年は、VWおよびAudiのグローバルプラットフォーム向け製品等の新規プログラムを受注。なお、このグローバルプラットフォームは、北米・欧州・アジアで生産される計画。-2009年は、年間を通して18件の新規受注。年間225百万ドルの売上が期待される。
-2008年、20種類のエンジンブロックや、ハイブリッド車向けのエンジンヘッドの生産を手がけ、北米、欧州の自動車組み立て拠点へ供給した。
-2008年は、46件を受注、32の生産プロジェクトを立ち上げた。
-2007年は、アルミ部品で18件の新規受注。また、現代、Rotax、Cummins、Volvo、PSAなどが新たに納入先として加わった。
-2006年、北米では新型V6エンジンのエンジンブロックを受注し、オンタリオ州Windsorにあるカナダ工場で生産すると発表。GMが全世界で販売する自動車向けに年間45万個の製品を供給する。
-2006年の新規受注は、欧州ではVolvoやOpelから追加プロジェクトを受注。また、Pugeotからはブラジルおよびアルゼンチン輸出用にメキシコで製造するシリンダーヘッドガスケットを受注。
-2005年に、GMからエンジンブロックを受注。カナダで生産する計画。
-2005年7月、NemakはHyundai-Kiaから、欧州市場向け乗用車に搭載される2種類 (ガソリンエンジンおよびディーゼルエンジン) の新型四気筒エンジン用にシリンダーヘッドを受注。この新規契約により、2006年末までに同社欧州工場で年間33万個のアルミヘッドを生産する。なお、 Hyundai-Kiaは、スロバキアZilina工場で新型エンジンを生産。
-2005年は新たに11件の受注。
開発動向
研究開発体制
-製品開発センターを7カ所 (オーストリア、カナダ、ドイツ、メキシコ、ポーランド) に保有。-同社では、年間で100製品の開発が可能な能力を有している。
技術開発
-アルミシリンダーヘッド用のLPPM (Low-Pressure Permanent Mold - 低圧成形) およびアルミブロック用のLPPS (Low-Pressure Precision Sand - 低圧精密サンドダイキャスト) 生産工程は、より効率の高い操業および高品質を実現。設備投資
設備投資額 |
(単位:百万メキシコペソ) |
2012年12月期 | 2011年12月期 | |
全社 | 4,171 | 4,126 |
-2012年、設備投資は工場内製造設備の最新化と生産能力の増強で、特にメキシコおよびアジア地域の工場に充てられた。
-2010年、インド (Chennai) で工場建設を開始。中国工場に加え、アジア事業拡大の布石とした。
-2009年、経済環境に対応して2009年度の投資は、新規プロジェクトに重点的に向けられた。固定資産に投資した金額は78百万ドル。
-2007年、新規受注対応のため、メキシコ、カナダ、欧州、米国工場へ157百万ドルの設備投資を実施。
-2006年、 メキシコ新工場の設置と、カナダ工場の拡張、欧州でのエンジンヘッド生産能力の増強など。
-2005年、Rautenbach社の買収、既存受注に対応する為の生産能力増強、および工場の操業効率改善に投資。