Johnson Matthey Plc 2011年3月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万ポンド) |
2011年3月期 | 2010年3月期 | 増減率(%) | 要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 9,984.8 | 7,839.4 | 27.4 |
- |
調整前営業利益 | 366.2 |
271.8 | 34.7 |
- |
環境テクノロジー | ||||
売上高 | 2,708 |
2,056 | 31.7 |
1) |
調整前営業利益 | 164.7 |
120.9 | 36.2 |
- |
要因
1)
排ガス規制テクノロジー
-排ガス規制テクノロジーの売上高は25%増加し、1,218百万ポンド。恒常為替レートで見ると23%増加。軽量触媒事業と重量車両用ディーゼル(heavy duty diesel:HDD)触媒事業の両方が年間を通して堅調に推移した。
<軽量触媒事業>
-排ガス規制テクノロジーの年間売上の72%を占める、軽量触媒事業の売上は16%増加し、879百万ポンドと堅調に増加。中国政府による輸出量制限措置によるレアアース価格の高騰があったが、北米、中国、ディーゼル車の売上が回復しているヨーロッパ等の主要マーケットにおける成長が売上増加に寄与した。
<重量車両用ディーゼル触媒事業>
-売上高は前期比で71%増の、296百万ポンドと大きく増加。アメリカにおいて2010年に施行された法案により、トラック一台あたりに要する触媒の量が増加したことが寄与。同社は重量車両用ディーゼル触媒事業において65%以上のシェアを維持している。
工場閉鎖
-2011年1月、同社はベルギー、ブリュッセルの製造工場の閉鎖に関する正式な協議に入ったと発表。ヨーロッパ拠点における過剰生産に対応するためとし、2012年3月期の上半期中には閉鎖を予定。開発動向
研究開発費 |
(単位:百万ポンド) |
2011年3月期 | 2010年3月期 | 2009年3月期 | |
全社 | 109.8 | 91.7 | 87.6 |
研究開発体制
-グループの技術センターが、中心となり全事業の戦略的な研究開発を実施。英国の2拠点(Sonning Common、Billingham)の間で実施され、約200名が従事している。さらに、世界中に短期特別事業プロジェクト専門の研究開発センターや技術センターを設置している。-研究開発人員は1,000人以上であり、環境テクノロジー部門がその63%を占める。
-中国上海において、排ガス規制テクノロジーに関する新たな研究開発施設が操業開始。
研究開発方針
-グループ戦略において今後10年間の既存事業の展開が成長ドライバーであるとし、R&Dはその重要な役割を果たすと考えるため、年間の研究開発費用をおよそ年間100万ポンドから135万ポンドに増加させる。-新規事業にも注力する方針で、新規事業に関する研究開発費を年間500万ポンドまで積み増す予定。
設備投資
設備投資額 |
(単位:百万ポンド) |
2011年3月期 | 2010年3月期 | 2009年3月期 | |
環境テクノロジー | 90.1 |
93.8 | 160.2 |
貴金属製品 | 26.1 | 15.9 | 14.7 |
精製化学製品および触媒 | 16.0 | 22.0 | 23.4 |
相殺 | - | - | - |
その他 | 5.7 |
2.7 | 5.2 |
合計 | 137.9 | 134.4 | 203.5 |
海外投資
環境テクノロジー<排ガス規制テクノロジーユニット>
-インドとマレーシアの自動車触媒製造工場の増設を開始。
-34百万ポンドを投じ、マケドニアの首都Skopje近郊に自動車排ガス浄化触媒の生産拠点を開設した。欧州における急速な需要増への対応が目的。小型ディーゼル車向け触媒および大型ディーゼル車向け選択還元触媒(SCR触媒)の生産を行う。(2010年4月14日付プレスリリースより)