Eaton Corp. 2014年12月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万ドル) |
2014年12月期 | 2013年12月期 | 増減率 (%) |
要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 22,552 | 22,046 | 2.3 | - |
営業利益 | 3,312 | 3,178 | 4.2 | - |
車両部門 | ||||
売上高 | 4,006 | 3,835 | 4.5 | 1) |
営業利益 | 645 | 592 | 9.0 | - |
要因
1)
-2014年12月期の車両部門の売上高は、前年比4.5%増加。南米市場は軟調に推移したものの、北米や一部アジア太平洋地域での需要好調が寄与。
提携
<中国>
-中国陝西省西安 (Xi'an) を本拠とする陝西法士特歯輪 [Shaanxi Fast Gear:SFGW] と、中国における商用車用クラッチの需要増加に対応するため、合弁会社を設立すると発表。新会社は、中国の商用車市場向けにクラッチおよび関連部品の開発・生産・組立・試験・販売・サービスを行う。出資比率はSFGWが51%、同社が49%。(2014年7月24日付プレスリリースより)
-長城汽車 (Great Wall Motors) と、技術協力や資源の共有の拡大に向けた長期提携契約に関して枠組み合意したと発表。同社は2004年より、長城汽車にディファレンシャルロック、燃料蒸発ガスバルブ、エンジンバルブ、バルブアクチュエーション部品などを納入している。同社の機械式ディファレンシャルロック 「MLocker」 は、長城汽車初の高級ピックアップトラック 「Wingle 6」 に採用されたほか、電子制御式ディファレンシャル 「EGerodisc」 は2015年モデルのSUVに搭載される予定。(2014年5月14日付プレスリリースより)
受注
顧客 | モデル | 製品 |
長城汽車 | 高級ピックアップトラック 「Wingle 6」 | 機械式ディファレンシャルロック 「MLocker」 |
長城汽車 | 2015年SUVモデル | 電子制御式ディファレンシャル 「EGerodisc」 |
PACCAR | MX-13エンジン搭載モデル | 10速自動トランスミッション 「Fuller Advantage」 |
Volvo Trucks | 「VNL Series」 全モデル | パワートレイン 「SmartAdvantage」 |
Audi | 「S5」 3.0L TFSI V6 | スーパーチャージャー (Twin Vortices Series:TVS) |
GM | Chevrolet 「Corvette」 6.2L LTI V8 | バルブアクチュエーション (気筒休止システム) |
Audi | 「S5」 3.0L TFSI V6 | バルブ |
BMW | 「535d」 3.0L N57 I6 | バルブ |
GM | Chevrolet 「Corvette」 6.2L LTI V8 | バルブ |
Ford | 「Fiesta」 1.0L EcoBoost I3 | バルブ |
ホンダ | 「Accord」 3.5L SOHC V6 |
バルブ |
Chrysler | Ram 「1500 Crew Cab」 3.0L RA630 V6 | バルブ |
受賞
-Cumminsより 「Top Supplier」 に選出。「SuperTruck」 プログラムや 「SmartAdvantage」 パワートレインの開発における技術貢献が評価されたもの。同社、Cummins、Peterbilt Motorsの3社は、「SuperTruck」 プロジェクトにおいて、エンジンのアイドリング低減に向けた高効率のクリーンディーゼルエンジン、排熱回収システム、空気力学を考慮したトラクターおよびトレーラーの連結、リチウムイオン電池の補助動力ユニットなどの開発・実証を行っている。なお、同社は同プロジェクトにトランスミッションを提供。(2014年5月15日付プレスリリースより)
-2014年初めに奇瑞汽車 (Chery)、東風康明斯発動機 (Dongfeng Cummins Engine)、北京福田康明斯発動機 (Beijing Foton Cummins Engine) の3社より 「Best supplier」 賞を受賞。(2014年5月14日付プレスリリースより)
研究開発費 |
(単位:百万ドル) |
2014年12月期 | 2013年12月期 | 2012年12月期 | |
合計 | 647 | 644 | 439 |
研究開発拠点
<中国>
-2014年4月、上海にアジア太平洋地区テクニカルセンターを設立。乗用車、商用車向けに先進的なパワーマネジメントソリューションを提案するとしている。エンジンバルブ、バルブ駆動装置、スーパーチャージャー、トランスミッション、クラッチおよび中国市場向けハイブリッド動力系統などの部品に関する技術を提供する。(2014年5月12日付け各種リリースより)
新製品
DCT
-中型車用デュアルクラッチトランスミッションの新たな製品ライン 「Procision」 を発表。トルクコンバーター式ATを装着した同等クラスの車両に比べて、8~10%の燃費向上を実現した。このClass 6~7の中型トラック向け7速トランスミッションは、2015年半ばに北米市場で発売され、その後グローバル市場でも販売される予定。電子制御式シフト機能は、傾斜、車両重量、スロットル入力量などの情報も利用して、最適な燃料効率とスムーズな運転を実現するという。(2014年9月4日付プレスリリースより)
設備投資額 |
(単位:百万ドル) |
2014年12月期 | 2013年12月期 | 2012年12月期 | |
全社 | 632 | 614 | 593 |
車両部門 | 160 | 161 | 148 |
米国投資
-日鍛バルブとの米国合弁会社U.S. Engine Valve (USEV) がサウスカロライナ州とネブラスカ州の拠点に向けて、今後5年間で40百万ドルを投じると発表。これにより、2016年までに新たに最大150名を雇用する予定。USEVはまず、2013年から2017年の間にサウスカロライナ州のWestminster工場に約34百万ドルを投資する。同拠点を38,000平方フィート拡張し、バルブ加工装置や鍛造プレス機を新たに設置する計画。同工場の拡張工事はすでに開始されており、2014年3月に完成する見込み。このほかに、USEVはネブラスカ州KearneyにあるEatonの工場にも6百万ドルを投じて、バルブの生産拡大に対応していく意向。(2014年2月6日付プレスリリースより)