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Cummins, Inc. 2016年12月期の動向

要因
1) 売上高
-2016年12月期の売上高は、前年比8.4%減の17,509百万ドル。事業部門の売上減退と為替の影響が減収要因。

2) エンジン部門
-2016年12月期、エンジン部門の売上高は、前年比10.0%減の7,804百万ドル。ライトビークル用エンジンの売上高は、日産のピックアップトラックプラットフォーム向けの新規売上が貢献し、106百万ドルの増収を計上したが、他市場における減収で相殺された。大型トラック用エンジンの売上高は、北米大型トラック市場の需要が低迷し、673百万ドルの減収。中型トラックおよびバス用エンジンの売上高は、北米、ブラジル、メキシコを中心に中型トラック市場のグローバル需要が減退し、235百万ドル減収となった。オフハイウェイ向けの売上高は、北米市場で産業用エンジンの出荷が減少し、64百万ドルの減収となった。

3) コンポーネント部門
-2016年12月期、コンポーネント部門の売上高は、前年比6.5%減の4,836百万ドル。排ガスソリューションが182百万ドル、ターボ技術が105百万ドル、フューエルシステムが49百万ドルの減収をそれぞれ計上。主な減収要因は、北米オンハイウェイ市場の需要低迷によるもの。中国での需要増加が部分的に相殺した。

近年の動向

-WABCOはCummins向けにグローバルで高性能エアコンプレッサーを生産・納入する長期契約を締結したと発表した。これにより、WABCOとCumminsの米国合弁会社の事業拡大につなげる。サウスカロライナ州CharlestonにあるWABCO Compressor Manufacturingは、WABCOが過半数株式を保有し、Cumminsとの合弁で1998年に設立された。今回の契約により、WABCOは北米においてCumminsにトラック、バス、産業機械用エアコンプレッサーを納入する単独サプライヤーとなる。また、南米、欧州、インドにあるCumminsの生産拠点でもWABCO製エアコンプレッサーの需要が大幅に高まるほか、アジアでもさらなる成長が見込まれている。(2016年4月28日付プレスリリースより)

2017年12月期の見通し

-2017年12月期の売上高は、前年比5%減～前年並みと予想している。

研究開発体制

-2016年12月末時点、世界に19カ所の技術センターを保有：

• 米国 (7)
• 英国 (5)
• 中国 (2)
• メキシコ (1)
• 日本 (1)
• インド (1)
• フランス (1)
• ブラジル (1)

研究開発活動

-2016年9月、米国エネルギー省の ｢SuperTruck II｣ において、PACCAR傘下のPeterbilt Motorsと共同で技術開発および実証を行うと発表した。このプログラムでは、実際の走行条件下におけるClass 8トラックの輸送効率向上に向けた画期的な技術開発に注力する。同社は ｢SuperTruck I｣ で培った基盤をベースに、時速65マイルで走行中にエンジンのブレーキ熱効率を55%以上向上させる技術の開発を目指す。(2016年9月1日付プレスリリースより)

-2016年4月、米国エネルギー省より4.5百万ドルの助成金を受け、従来のClass 6のトラックに比べて50%以上の燃費向上を実現するClass 6のプラグインハイブリッドトラックの開発に取り組むと発表した。このプロジェクトにおいて、同社はPACCARと提携するほか、研究チームにはオハイオ州立大学や国立再生可能エネルギー研究所、アルゴンヌ国立研究所の代表者も含まれる。同社の研究者たちは、商用EVのレンジエクステンダー向けに最も優れた構造のエンジンを採用し、電池パックの充電レベルを最適化することを目指す。(2016年4月7日付プレスリリースより)

製品開発

大型車用エンジン 「X15」
-米国ニューヨーク州にあるJamestownエンジン工場において、大型車用エンジン ｢2017 X15｣ の生産を開始した。400～605馬力のエンジンで、EPAの2017年温室効果ガス・燃費基準の達成、燃費および性能の向上、サービス間隔の延長を実現。｢X15 Performance｣ シリーズと ｢X15 Efficiency｣ シリーズの2種類で展開される。両シリーズとも2016年は限定的に生産され、2017年1月から量産が開始される予定。(2016年10月5日付プレスリリースより)

トラック向け統合パワートレイン
-同社とEatonは、商用トラック向け統合パワートレインのラインナップに新たな性能を追加したと発表した。これにより、さらなるダウンスピーディングが可能になる。2016年4月からCumminsのディーゼルエンジン ｢ISX15｣ には、新たに1,850ポンドフィートのトルクが加わる。このエンジンは、Eatonの10速トランスミッション ｢Fuller Advantage｣、13速トランスミッション ｢UltraShift PLUS MHP｣、18速トランスミッション ｢UltraShift PLUS MXP｣ のいずれかと組み合わせることが可能。(2016年2月28日付プレスリリースより)

-2017年12月期の設備投資額は、500百万～530百万ドルと予測している。