Hanon Systems (旧 Halla Visteon Climate Control) 2017年12月期の動向
業績 (連結) |
(単位:百万ウォン) |
2017年 12月期 |
2016年 12月期 |
増減率 (%) | |
売上高 | 5,585,673 | 5,703,714 | (2.1) |
営業利益 | 468,437 | 422,548 | 10.9 |
当期純利益 | 298,403 | 303,755 | (1.8) |
海外事業
<中国>
-同社は、中国のFAWER Automotive Parts Limited Companyと合弁でHanon Fawer Automotive Component (HFAC) を設立する。この新会社は吉林省の長春 (Changchun) 市に工場を建設し、電動コンプレッサー、流体輸送部品、EGRを製造する計画。資本金は155百万元 (約254億ウォン) で、出資比率はFAWERが45%、Hanon Systemsが55%。(2017年12月28日付プレスリリースより)
-同社は、中国南方工業集団 (CSGC) 傘下の重慶建設モーター (Chongqing Jianshe Motorcycle Co. Ltd.) および重慶建設機電 (Chongqing Jianshe Mechanical & Electrical Equipment Co.) と合弁会社を2017年末までに設立する。この合弁会社の資本金は4億2,000万元 (725億ウォン) で、出資比率は同社50.0%、重慶建設モーター (25.36%)、重慶建設機電 (24.64%)。新会社は2019年までに重慶市にコンプレッサー工場を建設する計画。また、CSGC傘下の長安自動車に対して、環境対応車用の製品を含む空調システム全般を納品する。2022年には年間2,000億ウォン以上の売上高を見込んでいる。(2017年10月12日付プレスリリースより)
<米国>
-同社は、オハイオ州にHVACシステムの新工場を建設すると発表した。新工場を建設するのは同州の北西部に位置するワイアンドット郡Carey。総敷地面積は8,825平方メートルで、これには今後の工場増設のための敷地も含まれる。オハイオ新工場の稼働は2017年半ばから開始の見込みで、同社にとって世界で40番目の生産拠点となる。(2016年1月7日付プレスリリースより)
研究開発費 |
(単位:百万ウォン) |
2017年12月期 (連結) |
2016年12月期 (連結) |
2015年12月期 (連結) |
|
金額 | 259,165 | 234,720 | 222,201 |
対売上高比率 | 4.6% | 4.1% | 4.0% |
研究開発体制
-同社は、2016年12月13日、上海松江区(Songjiang District, Shanghai)に中国エンジニアリングセンターを開設した。敷地面積は3,612平方メートル。中国OEM及び外資系OEMにエンジニアリング応用技術とシステム評価技術を提供する。このセンターは同社が保有する14のエンジニアリングセンターの一つ。同社は韓国大田、独Kerpen、チェコNovy Jicin、 米ミシガン州 Van Buren Townshipに置く4大グローバルテクニカルセンターにより先進技術開発、中核部品の製品開発、新技術のグローバル標準の制定などのサービスを提供している。(2016年12月14日付け各種リリースより)
-研究開発拠点は韓国に1拠点、欧州に2拠点、米州に1拠点を保有している。
研究開発活動
-同社が開発した 「遠心式空気圧縮機」 と 「UV LED光触媒」 が米国Automotive Newsによる「2016 PACE Award Finalist」に選定されたと発表した。「遠心式空気圧縮機」 は、燃料電池スタックに圧縮空気を供給する中核部品。この製品は現代自動車の水素燃料電池車に採用された。また、「UV LED光触媒」は、HVACに残存する微生物や有害物質を除去する空気浄化技術。(2015年11月3日付プレスリリースより)
-現代自動車と共同で、電気自動車 (EV) 用スマート空調システムを開発した。これは車両内の湿度、車両内外の気温、車両速度などを総合的に判断し、必要に応じて外部空気の流入を自動制御することにより、空調を作動させた際のエネルギー消費を最小限に抑えるもの。この空調システムは起亜自動車 「Soul」 のEVに採用されている。今後はEVに加えてハイブリッド車などにも搭載される予定。(2015年11月3日付プレスリリースより)
-2014年12月期に電気自動車用高効率ヒートポンプシステムの量産を開始し、同年度に売上高46億ウォンを記録した。このシステムは同社が現代自動車と共同開発したもので、既存のヒーターに比べて暖房時の走行距離を20%以上増加させるとともに、エネルギー消費を30~60%低減させることに成功したという。なお、同社は2017年12月期に同製品の売上高370億ウォンを見込んでいる。(2015年4月14日付プレスリリースより)
-2015年4月3日から12日まで開催されるソウルモーターショーにおいて、「HV iCool」と呼ばれる新技術を公開する。この「HV iCool」はHVAC、コンプレッサー、コンデンサーを一つに統合した空調システム。既存製品に比べて重量を20~30%軽量化するとともに、電気自動車基準で走行距離を30%以上向上させることに成功した。(2015年4月3日付プレスリリースより)
-EV用の新型ヒートポンプシステムを開発した。バッテリーからの電力供給のみで車室内を暖める従来の電気ヒーターに比べて、ヒートポンプは外気の熱を利用することで電力消費を軽減できる。また、車のモーターやインバーターから再循環した廃熱も熱源として利用する。バッテリーからの電力消費を減らすことで、車両の走行距離伸長につながるという。このヒートポンプにより得られた廃熱は、車の暖房装置を補助するため、氷点下の厳しい気温下でも希望の車室温度に合わせられる。これにより、車のエネルギー消費を大幅に低減し、1回の充電で走行できる距離を20%超伸ばすことができるという。このヒートポンプシステムは、グローバルで販売される複数のモデル向けに生産が行われ、2015年4月のソウルモーターショーで展示される予定。(2015年3月9日付プレスリリースより)
近年の研究開発実績
研究課題 | 研究結果 等 |
電動ウォーターポンプ | 量産中 国内外で特許取得あるいは出願中 |
コンパクトキャリア | 量産中 国内外で特許取得あるいは出願中 |
エアフォイルベアリングを採用した燃料電池用コンプレッサー | 量産予定 国内外で特許取得あるいは出願中 |
CO2センサーを利用した空調負荷低減技術 | -CO2センサーを活用した内気循環制御技術の開発 -燃費、冷暖房性能、除湿・換気快適性の向上 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
超小型HVAC | -量産中 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
燃料電池車向け空気供給装置 | -量産中 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
歩行者保護フロントエンドモジュール | -量産中 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
燃料電池車向け高電圧冷却ファンおよびインバーター設計技術 | -量産中 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
電気自動車向けヒートポンプシステム | -量産中 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
メタルシールフィッティング | -量産中 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
マグネシウム合金プーリー | -量産予定 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
電気自動車向けエアミックスドア | -量産予定 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
蓄冷エバポレーター | -量産予定 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
ハイブリッドヒーターコア | -量産中 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
複合式エアコンシステム | -量産中 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
3ゾーン独立空調制御HVACシステム | -量産中 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
UV LED光触媒を利用した空気質改善システム | -量産予定 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
設備投資 |
(単位:億ウォン) |
事業部門 | 投資の種類 | 投資目的 | 投資期間 | 投資期間 |
自動車用 エアコン |
新設/増設/ 自動化 |
-新車種受注への対応 -生産能力増強 -経費削減 -生産性向上 |
2017年 1月~12月 |
2018年 1月~12月 予定 |
投資金額 | 3,252 | - |