日本特殊陶業 (株) 2019年3月期の動向

業績

(単位:百万円)
2019年
3月期
2018年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 425,013 409,912 3.7 -自動車関連事業については、アジアでの補修用製品の好調な販売等により増収。
営業利益 58,672 67,279 (12.8)
経常利益 59,545 69,094 (13.8)
親会社株主に帰属する当期純利益 42,813 44,335 (3.4) -

 

合弁企業設立

ー同社と三菱日立パワーシステムズは5日、燃料電池の円筒セル (単電池) スタックを製造・販売する合弁会社を10月1日に設立することで合意したと発表した。製造する燃料電池は産業用や業務用として売り込む考えだ。新会社は独禁法当局の審査を経た後、日本特殊陶業の小牧工場 (愛知県小牧市) 内に資本金3億円で設立する。日本特殊陶業が7割、三菱日立パワーシステムズが3割を出資する。名称や代表者はこれから詰める。両社は2014年6月に業務提携し、都市ガスなどを改質して発電する固体酸化物形燃料電池 (SOFC) 用の円筒セルスタック開発を始めた。円筒セルスタックは、セラミックスでできた構造部材の表面に複数の発電素子を形成し、素子間を電子導電性セラミックス部品で直列に接続するもの。低電流で高電圧の電気出力を効率良く取り出せるという。(2019年7月8日付日刊自動車新聞より) 

 

第7次中期経営計画 (2017年3月期-2021年3月期)

-最終年度となる2021年3月期(121期)に売上高5,200億円、営業利益1,000億円を目指し、「既存事業のさらなる強化」「新規事業の創出」「強固な経営基盤の構築」の3つの基本戦略を策定。

-自動車部門事業の現状および今後の取り組みは以下の通り。

<既存事業のさらなる強化>

  1. プラグ
    -新興国における事業が順調に進捗。
    -中国、インド市場で売上拡大を目指す。
  2. センサー
    -高付加価値製品を中心に今後も旺盛な需要が続く。
    -引き続き、タイ、インドでの海外生産を進める。
  3. 自動車補修ビジネス
    -子会社Wells Vehicle Electronics, L.P. を活用した自動車関連製品の拡充を目指す。

 

研究開発費

(単位:百万円)
2019年3月期 2018年3月期 2017年3月期
全社 28,071 25,283 23,416
-自動車関連事業 543 1,293 1,081

 

研究開発体制

-活動の主体となるのは、本社機構である技術開発本部および各事業部技術部。
-テクニカルセンターを米国、欧州、ブラジル、韓国に保有。

 

研究開発活動

スパークプラグ
-耐高温性・耐高電圧性・高着火性を高めるとともに、より一層の小径化・長尺化を推進し、材料開発から製品設計、製造方法まで一貫して開発を実施。

ディーゼルエンジン用グロープラグ
-排気ガス規制に対応した、昇温特性に優れ、高寿命を有するプラグやその温度をコントロールする制御システムの開発を行っている。

センサー
-排気ガス規制に対応すべく、高温、熱衝撃、振動、被水などの環境耐久性向上および省エネ、省資源タイプのセンサー開発を推進。

その他
-プラグやセンサー本体の開発にとどまらず、NGKブランドイグニッションコイル、簡易・選択型コンパクトマルチガス測定器などの開発を推進。

 

設備投資額

(単位:百万円)
2019年3月期 2018年3月期 2017年3月期
全社 56,587 37,591 36,328
-自動車関連事業 45,614 29,525 27,577


 

設備の新設計画

(2019年3月31日現在)
会社名 セグメント 投資予定額
(百万円)
設備の内容
同社 自動車関連 26,256 増産および研究開発設備
テクニカルセラミックス関連 3,452 増産および合理化設備
その他 1,041 研究開発設備
国内連結子会社 テクニカルセラミックス関連 2,512 増産および合理化設備
海外連結子会社 自動車関連 18,895 増産および合理化設備
テクニカルセラミックス関連 144 増産および合理化設備
その他 100 増産および合理化設備