パイオニア (株) 2014年3月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万円) |
2014年 3月期 |
2013年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 498,051 | 451,841 | 10.2 | - |
営業利益 | 11,169 | 5,997 | 86.2 | - |
経営利益 | 5,111 | 812 | 529.4 | - |
当期純利益 | 531 | (19,552) | - | - |
カーエレクトロニクス | ||||
売上高 | 348,075 | 312,568 | 11.4 | 1) |
営業利益 | 12,431 | 9,786 | 27.0 | - |
要因
1) 製品別売上高
カーナビゲーションシステム
-上半期の国内での減収により市販市場向けが減少したものの、OEM向けが国内や中南米を中心に増加。
カーオーディオ
-OEM向けが中国や北米を中心に増加し、市販市場向けも主に欧州や北米、中南米で増加。
海外事業
欧州ヘッドアップディスプレー市場への参入-欧州市場で車載用ヘッドアップディスプレー (HUD) の販売に参入すると発表。スマートフォン (スマホ) と連携できるタイプを10月に発売する。需要の大きい欧州市場に進出することで、HUDの拡販に取り組む。2012年のHUDの世界市場は欧州向けが7割を占めており、今後も欧州を中心に市場の拡大が見込まれる。欧州では、スマホのナビゲーションアプリが充実しており、スマホでナビ機能を利用するドライバーが多い。このため、欧州向けはスマホ連携を重視し、方向指示や車線変更などナビアプリの情報を表示するようにした。(2013年9月11日付日刊自動車新聞より)
中期事業計画 (2014年3月期 - 2016年3月期)
カーエレクトロニクス主要戦略 | 施策 |
1. 今後の自動車環境を見据えたビジネスモデル変革による新価値創出 | -三菱電機株式会社との車両情報連携による、次世代車載機器での競争力確立。 -株式会社NTTドコモとのクラウド情報と連携した車利用者向けサービスでの地位確立。 |
2. 抜本的なコストダウンによる強力な原価低減の推進と収益力強化 | -モジュラーデザインの本格導入による開発・生産効率アップ。 -国内外生産拠点の再編・スリム化によるコストダウン。 -提携先との経営資源を相互活用することによる効率化推進。 |
3. 市販・OEM両事業の着実な伸長による売上拡大 | -市販:主力市場での顕在需要獲得と、新たな需要・市場創造による事業拡大。 -OEM:主要取引先との関係強化による堅実な事業拡大。 -地域ごとに異なる経済状況・市場環境に適応した新興国での地域戦略を推進。 |
-中期事業計画における財務数値達成目標 | (単位:億円) |
2015年3月期 (予測) |
2016年3月期 (目標) |
|
売上高 | 5,150 | 5,400 |
営業利益 (率) | 125 (2.4%) | 200 (3.7%) |
当期純利益 | 20 | 110 |
2015年3月期の見通し |
(単位:百万円) |
2015年3月期 (予測) |
2014年3月期 (実績) |
増減率 (%) | |
売上高 | 515,000 | 498,051 | 3.4 |
-カーエレクトロニクス | 360,000 | 348,075 | 3.4 |
営業利益 | 12,500 | 11,169 | 11.9 |
経常利益 | 7,500 | 5,111 | 46.7 |
当期純利益 | 2,000 | 531 | 276.6 |
-2015年3月期のカーエレクトロニクスの売上高は、2014年3月期比で3.4%増加する計画。要因は以下の通り:
- 国内:市販カーナビゲーションは主にポータブルタイプの減少を見込んでいるため、減収。
- 海外:市販カーナビゲーションの拡大や、OEM向けカーナビゲーションの受注増により、売上が伸長すると見ている。
開発動向
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2014年3月期 | 2013年3月期 | 2012年3月期 | |
全社 | 26,891 | 33,671 | 34,590 |
-カーエレクトロニクス | 15,582 | 19,266 | 19,920 |
-2015年3月期の全社研究開発費は、27,000百万円を計画。
研究開発拠点
施設名称 | 所在地 |
研究開発部 / ベリフィケーションラボラトリ | 神奈川県川崎市 |
研究開発部 (甲府) | 山梨県甲府市 |
東北パイオニア米沢事業所内 | 山形県米沢市 |
中国研究開発部 Pioneer China Holding Co., Ltd 研究開発部 |
中国北京市 |
製品開発
発光層塗布型有機EL照明モジュール-同社と三菱化学は、発光層を独自の塗布プロセスで成膜することで製造コストを大幅に低減できる世界初の発光層塗布型有機EL照明モジュール (白単色型) を開発したと発表。低コスト・長寿命を実現した有機EL照明として車載照明などでの用途拡大を目指す。今回、開発した発光層塗布型有機EL照明モジュールは、三菱化学が独自に開発した塗布材料を使用し、三菱化学とパイオニアの両社で開発を進めてきたデバイス・パネル製造技術を活用した。発光層蒸着型の従来品に比べ、製造コストを5分の1から10分の1程度に大幅低減するとともに、寿命についても本格量産開始時、従来品の約4倍を達成する見通し。(2013年10月8日付日刊自動車新聞より)
技術導入契約 |
(2014年3月31日現在) |
提携先 (所在地) |
内容 | 期間 |
Dolby Laboratories Licensing Corporation (米国) |
デジタルサラウンド装置および雑音低減装置に関する製造技術の特許権実施の許諾 | 1971年12月21日から 特許権満了日まで |
MPEG LA, L.L.C. (米国) |
MPEG-2ビデオ規格製品に関する製造技術の特許権実施の許諾 | 1994年1月1日から 2015年12月31日まで |
設備投資
設備投資額 |
(単位:百万円) |
2014年3月期 | 2013年3月期 | 2012年3月期 | |
全社 | 22,135 | 24,089 | 26,975 |
-カーエレクトロニクス | 16,651 | 16,791 | 20,324 |
-2014年3月期の主な設備投資は、製品組込ソフトウェア、金型および生産設備。
-2015年3月期の全社設備投資額は、30,000百万円を計画している。
設備の新設計画 (カーエレクトロニクス) |
(2014年3月31日現在) |
会社名・ 事業所名 |
所在地 | 設備の内容 | 投資予定 総額 (百万円) |
着手 | 完了 予定 |
同社 川越事業所 | 埼玉県 川越市 |
カーエレクトロニクス製品生産設備等 | 23,254 | 2014年 4月 |
2015年 3月 |
東北パイオニア (株) | 山形県 天童市・ 米沢市 |
カーエレクトロニクス製品生産設備 | 455 | 2014年 4月 |
2015年 3月 |
インクリメント・ピー (株) | 神奈川県 川崎市 |
地図ソフト等 | 2,022 | 2014年 4月 |
2015年 3月 |
Pioneer Technology (Malaysia) Sdn. Bhd. | マレーシア ジョホール |
カーエレクトロニクス製品生産設備 ホームエレクトロニクス製品生産設備 |
441 | 2014年 4月 |
2015年 3月 |
Pioneer Manufacturing (Thailand) Co., Ltd. | タイ アユタヤ |
カーエレクトロニクス製品生産設備 | 2,855 | 2014年 4月 |
2015年 3月 |
Tohoku Pioneer (Thailand) Co., Ltd. | タイ アユタヤ |
カーエレクトロニクス製品生産設備 | 445 | 2014年 4月 |
2015年 3月 |
Tohoku Pioneer (Vietnam) Co., Ltd. | ベトナム ハイフォン |
カーエレクトロニクス製品生産設備 | 466 | 2014年 4月 |
2015年 3月 |
Shanghai Pioneer Speakers, Co., Ltd. | 中国 上海 |
カーエレクトロニクス製品生産設備 | 226 | 2014年 4月 |
2015年 3月 |
Pioneer Technology (Shanghai) Co., Ltd. | 中国 上海 |
カーエレクトロニクス製品生産設備 | 1,038 | 2014年 4月 |
2015年 3月 |
Pioneer Electronics (Shanghai Export Zone) Co., Ltd. | 中国 上海 |
カーエレクトロニクス製品生産設備 | 221 | 2014年 4月 |
2015年 3月 |
Pioneer do Brasil Ltda. | ブラジル マナウス |
カーエレクトロニクス製品生産設備 | 637 | 2014年 4月 |
2015年 3月 |