(株) エクセディ 2014年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
2014年
3月期
2013年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 234,262 202,236 15.8 -
営業利益 19,434 14,360 35.3 -
経常利益 21,024 16,326 28.8 -
当期純利益 12,268 9,722 26.2 -
MT事業
売上高 67,649 60,223 12.3 -円安効果およびアジア・中国での受注増加。
営業利益 10,226 8,107 26.1 -
AT事業
売上高 141,859 120,898 17.3 -円安効果、国内自動車メーカーからの受注増加および新拠点での販売開始。
営業利益 10,422 6,575 58.5 -

受注

<日産>
-日産自動車が米国市場に投入したハイブリッド車 (HV) 「Pathfinder Hybrid」の2014年モデル向けに乾式多板クラッチとフライホイールダンパーを受注した。前輪駆動 (FF) 車のHVに搭載できる超薄型・高機能が特徴で、多板の乾式クラッチがHVに採用されるのは初めてという。クラッチの摩擦材は日産と、エクセディのタイ子会社「EXEDY Friction Material Co., Ltd.」が共同で開発したもので、耐摩耗性と耐摩擦振動性を高めている。 (2014年1月22日付日刊自動車新聞より)

受賞

<ジヤトコ>
-EXEDY AmericaとEXEDY DYNAX Mexicoが、Jatco Mexicoより「Jatco Supplier Award 2012 ベストパフォーマンス賞」を受賞。(2013年8月29日付プレスリリースより)

-エクセディ上海が、ジヤトコ (広州) 自動変速機有限公司より「Jatco Supplier Award 2012 品質改善賞」を受賞。(2013年8月29日付プレスリリースより)

-ジヤトコより「2012年度 Jatco Supplier Award グローバル開発賞」を受賞。高性能・低コストのトルクコンバーターの開発が評価されたもの。(2013年8月9日付プレスリリースより)

<ダイハツ>
-ダイハツより「品質優秀賞」および「特別賞 連続品質優秀賞」を受賞。同社がダイハツから受賞するのは、今回で13年連続となる。(2013年4月17日付プレスリリースより)

2015年3月期の見通し

(単位:百万円)
  2015年3月期
(予測)
2014年3月期
(実績)
増減
(%)
売上高 245,000 234,262 4.6
営業利益 20,000 19,434 2.9
経常利益 19,000 21,024 (9.6)
当期純利益 11,500 12,268 (6.3)

>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
2014年3月期 2013年3月期 2012年3月期
MT事業 863 922 1,142
AT事業 1,533 1,386 1,711
その他 685 736 696
新商品開発費 1,490 1,132 861
合計 4,573 4,177 4,411

研究開発体制

-2014年3月31日現在、研究開発スタッフはグループ全体で437名。総従業員の約3%に相当。
-研究開発は同社を中心に以下拠点で実施:
名称 所在地
国内
(株) ダイナックス 北海道
海外
愛思帝 (重慶) 駆動系統有限公司
[EXEDY Chongqing Co., Ltd.]
中国 重慶市
エクセディダイナックス上海
[EXEDY DYNAX SHANGHAI Co., Ltd.]
中国 上海市
EXEDY Friction Material Co., Ltd. タイ チョンブリ
EXEDY ENGINEERING ASIA Co., Ltd. タイ チョンブリ
EXEDY India Ltd. インド マハラシュトラ州

研究開発活動

MT事業
-乗用車系部品では、環境問題・低燃費に対応した希薄燃焼型エンジンや直噴ディーゼルエンジンから生じる振動を効率的に吸収する、高性能ダンパー付きクラッチや2マスフライホイールを開発を推進している。

-商用車系部品では、マニュアルクラッチをはじめ、マニュアルトランスミッションの発進・変速操作を自動化したAMT (オートメーテッドマニュアルトランスミッション) 用のコンピューターユニット、その指令に従って正確に作動するアクチュエーターユニットおよびモータードライバーなどの製品を開発している。

AT事業
-湿式クラッチに関して、内部の油の流れ、面圧を解明し、スリップ性能改善につなげる研究を最新のコンピューターシステムを駆使して継続的に進めている。

-低燃費を実現するために低速度域までロックアップ領域を拡大し、低速のクラッチ締結時の振動を減衰するトルクコンバーターの開発に成功し、新規受注を獲得。

-連結子会社のダイナックスでは、ロックアップクラッチ用摩擦材をはじめ、自動変速機の部品を開発しており、不織布を用いた湿式摩擦材などの技術を培っている。商用車系では、デュアルクラッチトランスミッションへの適用部品開発を進めており、ダイナックスは商用車初の湿式デュアルクラッチを量産。

その他
-ハイブリッド車用に、モーター内周部に収容でき、エンジン/モーター間を断接する乾式多板クラッチや、エンジン/モーター切替え時に発生する振動を吸収するダンパー装置、エンジンへの過大負荷入力を防止するトルクリミッター付きダンパーなどの新製品分野の開発も行っている。

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
2014年3月期 2013年3月期 2012年3月期
MT事業 4,662 3,052 5,175
AT事業 16,943 11,216 12,451
その他 6,310 1,766 2,225
合計 27,915 16,034 19,852

MT事業
-同社およびアジア子会社での合理化および増産対応等による投資。

AT事業
-同社、国内子会社およびアジア子会社での増産対応等による投資。

設備投資計画

-2015年3月期、同社グループは26,000百万円の設備投資を計画。このうち、MT事業に4,420百万円、AT事業に16,850百万円を投資する。