Hutchinson SA 2007年度の動向

ハイライト

業績

(単位:百万ユーロ) 2007年度 2006年度 増減率(%) コメント
売上高 3,022 2,932 3.1 固定為替レートベースでの売り上げ高比較では5%の伸び。全世界での自動車部品売上は4.2%増。西欧と特に米国などの成熟市場での自動車部品販売減は東欧、南アメリカ、アジアなどの新興国の活況に支えら補てんされた。


自動車部門ハイライト
<フルイドトランスファーシステム/Fluid Transfer Systems>
各国での受注
-GM Vectra(プラットフォームはEpsilon)向けのエアコンシステムがドイツで開発された。 同型モデルは欧州、米国、アジアで生産される予定。そのほか、PSA 307/C4、Renault Logan、 Ford (EUDC)などに搭載が予定される製品の開発計画が進んでいる。


低圧製品の新規受注

-2007年度の低圧製品分野では米国のFordを始め受注があった。GM Deltaのプラットフォームを利用した燃料供給システムをInergy社と共同開発。大型受注が期待される。大規模な生産ラインが中国とメキシコの工場に設置される予定。今後の需要増に対応。


<シーリングシステム/Sealing Systems>
クライスラー、カプセル化(ガラスに樹脂の覆い)を採用
-2007年度に北米市場でChryslerが販売したモデルの70%にリアドアカプセルモジュールが採用されいる。この製品はガラスを樹脂か熱可塑性プラスチックで覆うタイプ。


車体シーリングシステム
-新型Porsche Panameraクーペに高速走行時でのシーリング効果を高めるための車体シール製品を供給。また、BMWのシリーズ1の新型モデル(セダン、クーペ、コンバーチブル)向けにも新たな車体シールを開発


エンコーダーシール
-DelphiとSchaefflerはPaulstraをホイールベアリングとABSマグネティックエンコーダーシールに採用することを決定。同型部品はSegre工場(フランス)、Ensenada工場(メキシコ)蘇州工場(中国)で生産され、それぞれ欧州、NAFTA、アジア各国のGM Astra と VW Poloの生産工場に供給される。


多機能型バルクヘッドシール
-CatelsaはAudiとZF Leksystemと共同で多機能材料バルクヘッドクロシングシールを開発。エンジンと乗員席の間における多種類の機能(水密性、防音、断熱)を有する。また、ステアリングコラムの動きにも反応する。 A4とA5モデルに搭載されるこの部品の構造は厳しい熱的条件を満たす必要がある。Catelsaが提案する二重壁面構造は、広域周波帯で、特にコンパクトなスペースにおいて、顧客が期待する防音対策要件(減衰値は50BA以上)に応じたものである。


東欧での生産強化
-成長著しい東欧地域の市場ニーズに対応し、競合力をつける目的で、同社はポーランドのLodz-2工場とルーマニアのBrasov工場の生産設備を拡張。これらの工場では当該地域の自動車メーカーとOEメーカーに部品を供給する。


AudiとBMWにエアダクトを供給
-Audi Q7とBMWの新型モデル(4車種)向けのエアダクト供給契約を締結。従来のコンパクト樹脂部品に比べ、新製品は防音と断熱対策に優れているとされる。また、軽材料を採用したことで、重量を概ね80%削減するメリットもある。


<防振・防音・断熱>
欧州市場

-2007年度は、マドリッド工場の閉鎖、ポーランドのLodz工場とルーマニアのBrasov工場の立ち上げなどがあり 生産体制を再構築した年となった。


活発市場の更なる成長
-南アメリカ市場は好調。特に、アルゼンチンでの販売は、Toyota Hiluxへの製品供給で67%増。 アジアでは、Ssangyong Rexton、Daewoo Windstorm、Ford Focusなど複数の車種の立ち上がりを背景に増進。中国(生産工場:蘇州)での売り上げは400%増。


<トランスミッションとモビリティー製品>
ベルトオルタネーターの研究
-CO2の削減対策として、同社ではベルトオルタネータースターターシステムの開発を推進。これは車が停止している状態ではエンジンも停止するというもの。次期型パワートランスミッションシステムでは引張状態での大幅な変化への対応が可能となる特別仕様のベルトの開発が必要となる。このシステムを構成する部品はプーリーと油圧式テンショナー。

設備投資

(単位:百万ユーロ) 2007年度 2006年度 2005年度

合計

99 137 136