Behr 2009年12月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万ユーロ) |
2009年 12月期 |
2008年 12月期 |
増減率(%) | 要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 2,468 | 3,332 | (25.9) | 1) |
営業利益 | (235) | (70) | - | 2) |
部門別売上高 | ||||
自動車用エアコン | 1,040 | 1,279 | (18.7) | 3) |
エンジン冷却システム | 1,181 | 1,552 | (23.9) | 4) |
要因
1)
-売上高全体に占める海外での売上高は、前年とほぼ同じで70%。ドイツでの売上高は、33%減の722百万ユーロ。その他欧州の売上高は、32.4%減の792百万ユーロ。
-北米での売上高は、前年比22%減の504百万ユーロ。
-その他の地域での売上高は、22.5%減の176百万ユーロ。アジアだけが31.1%増の274百万ユーロとなった。
受注
-2009年のプレスリリースによる主な受注は以下の通り。メーカー・モデル | 搭載部品 |
Porsche Panamera | 4ゾーンクライメートコントロールシステム、キャビンエアダクト、冷媒、 ヒーティングサーキット、エンジン・パワートレインクーリングモジュール、 コントロールヘッド付きクライメートコントロールシステム、 フロントエンドモジュール、コックピット |
Mercedes-Benz S400 BlueHYBRID | 電池クーラー |
Tata Nano | HVACモジュール |
海外事業
<米国>-米国子会社Behr Americaは、ミシガン州Troyの本社内に「バッテリークーリンググループ」を立ち上げた。ハイブリッドおよび電気自動車向け熱管理システムの需要 増に対応する。Behrは米国市場において、GMの「Lambda」プラットフォーム採用車に熱管理システムを供給している。(2009年7月27日付プ レスリリースより)
<ブラジル>
-2009年10月下旬、ブラジルArujaにテクノロジーセンターを開設。
>>>詳細は、開発動向へ
<中国>
-蘇州サンデン精密零件有限公司(SSP)は、2009年10月末からカーエアコン用コンプレッサーのダイキャスト部品を販売開始する。2009年9月よ り量産試作を始めており、2010年度の生産能力は200万個以上を予定。(2009年10月22日プレスリリースより)
-2009年の終わりから2010年の初め、中国で最初の完全子会社Behr Jinanが操業を開始。新工場では大型トラック用エンジン冷却システムを製造。
<韓国>
-2009年、子会社Behr Koreaがエアコンやエンジン冷却製品の開発・販売を開始。
事業再編
-ドイツ・Stuttgartの拠点でのリストラ計画をめぐる交渉が完了。これにより、同拠点の開発および運営管理部門のコストを30百万ユーロ圧縮し、最大300名を削減する見込み。(2009年6月9日付プレスリリースより)-ドイツ国内の工場で人員削減を行う。自動車市場の低迷により、生産能力の過剰な状態が長期化すると判断したため。Stuttgart、 Kirchberg、Kornwestheimの各拠点において、合わせて最大440人が削減対象となる。3拠点の主な生産品目は産業用オイルクーラー (Stuttgart)、乗用車用・トラック用ヒーターシステム、エアコンシステム(Kirchberg)、サーモスタット制御装置 (Kornwestheim)。(2009年11月30日付プレスリリースより)
開発動向
研究開発費 |
(単位:百万ユーロ) |
2009年12月期 | 2008年12月期 | 2007年12月期 | |
合計 | 206 | 254 | 241 |
売上に対する割合(%) | 8.3% | 7.6% | 7.1% |
研究開発体制
-世界に開発拠点は17ヶ所。-2009年10月下旬、ブラジルArujaにテクノロジーセンターを開設。シミュレーション、プロトタイプ製作、メカニカルテストなど広範囲な能力を備えた同センターによりBehr Brazilの新しいエアコン・エンジン冷却プロジェクトの競争力は強化される。
研究開発活動
-2009年の活動テーマとして排出エネルギー回収技術に重点が置かれた。この技術分野は、自動車産業にとっては新しいものだが、回収のために必要となる新たな熱交換器など新たなビジネスチャンスを生み出す可能性を持つ。-2011年からEUでは現在使用されている冷媒R134aを新たな自動車に使用することを禁止。新冷媒用に適正に強化した熱交換器への移行を準備している。
製品開発
-2009年、抗菌性を高めた被覆をもつBehr Oxal nano(R)の発売を進めた。イオン化と芳香を兼ね備えたエアクォリティモジュールの生産を2009年秋に開始し、次世代分野の着手に成功した。-2009年、世界で初めてリチウムイオン電池用A/C冷媒冷却プレートの量産を開始。
設備投資
設備投資額 |
(単位:百万ユーロ) |
2009年12月期 | 2008年12月期 | 2007年12月期 | |
合計 | 97 | 185 | 169 |