Fuyao Glass Industry Group Co., Ltd. [福耀玻璃工業集団股份有限公司] 2015年12月期の動向

業績

(百万元)
2015年12月期 2014年12月期 増減率 (%) 要因
売上高 13,573.50 12,928.18 4.99 -自動車用ガラス販売の好調により売上が増加

営業利益 3,051.24 2,591.60 17.74 -品質管理の定着と継続的な改善
-コスト低減
経常利益 3,042.72 2,638.85 15.30
純利益 2,607.50 2,217.28 17.60


-2015年の自動車用ガラス売上高は前年比5.61%増の13,137.75百万元。うち海外売上高は前年比4.13%増、国内売上高は前年比6.39%増となり、市場シェアは国内外とも拡大を続けている。

新会社

-天津に全額出資子会社「天津福耀玻璃有限公司 [Tianjin Fuyao Glass Co., Ltd.]」 を設立すると発表。新会社の登録資本金は4億元。天津市西青区張家窩鎮 (Zhangjiawo Town, Xiqing District, Tianjin) に位置する。総投資額は10億元。自動車用ガラスおよび関連部品の研究開発、設計、生産、販売を行う。新会社設立後に年産4百万セットの自動車安全ガラス生産設備の建設を行う。(2015年4月13日付け会社公告より)

近年の動向

-同社が買収したGMの米オハイオ州Moraineの旧工場で生産を開始すると発表。自動車ガラスを生産し、まずは現代自動車の米国工場に供給する。GM Moraine工場は2008年に閉鎖され、2014年に同社が2億米ドルで買収し、2015年末に生産を開始すると発表していた。2016年には4百万台分の自動車ガラスを生産する計画。(2015年11月17日付け各種リリースより)

-2015年7月25日、米国子会社 「福耀 (北美) 有限公司」のMt.Zion工場 (イリノイ州) がフロートガラス生産ラインの点火に成功。この工場では主に自動車ガラスを生産する。2014年7月、 福耀は米PPG IndustriesのMt.Zion工場のフロートガラス生産ライン2本を買収し、2014年末よりこの生産ライン2本の改造を進めてきた。2016年4月頃には第2ラインのコールドエンド設備修理が完成する予定。2本のラインが稼働すれば1日当たりの溶融量は各600トンに達し、年間26万トンの各種自動車ガラスを生産することができる。(2015年7月31日付け各種リリースより)

-2015年3月、香港証券取引所に上場。

売却

-同社および全額出資子会社福耀 (香港) 有限公司は、2015年6月3日、寧波宏協離合器有限公司 [Ningbo Hongxie Clutch Co., Ltd.] および宏協 (香港) 企業有限公司 [Hongxie (Hong Kong) Limited] と、「福建福耀汽車零部件有限公司 [Fujian Fuyao Automobile Parts Co., Ltd.]」の株式49%を譲渡することで合意し、譲渡協議書を結んだ。内訳は、寧波宏協離合器に24%を、宏協 (香港) に25%を譲渡する。株式譲渡の手続きは2015年6月に完了し、7月には工商管理局への登記変更手続きも済ませた。(2015年8月17日付けプレスリリースより)

審査合格

-2015年1月、子会社 「広州福耀玻璃有限公司」 は広州トヨタの新型「漢蘭達 (Highlander)」向け量産前最終審査を受け、これに合格した。(2015年1月付けプレスリリースより)

受賞

-Volvoから 「2015年ベストサプライヤー賞」 を受賞。アジア太平洋地区で同賞を受賞したのは5社のみ。福耀玻璃 (重慶) 有限公司が2014年にVolvoベスト国産化賞を受賞しており、今回はこれに続く2度目の受賞となった。(2016年2月1日付けプレスリリースより)

-2015年8月、北京Benzより「2014年度エクセレントサプライヤー賞」を受賞。同賞を受賞したのは同社一社のみだった。(2015年9月18日付けプレスリリースより)

-2015年6月、Webastoより2015年度グローバルサプライヤー賞を受賞。Webastoのサプライヤーは250社余りあるが、この賞を受賞したのは同社一社のみ。(2015年6月30日付けプレスリリースより)

研究開発費

年度 2015年12月末時点 2014年12月末時点 2013年12月末時点
研究開発費用(百万元) 592.89 517.92 388.76
売上高に占める割合 4.37% 4.01% 3.38%

研究開発体制

-2015年現在、研究開発要員は2,712名、全体従業員の12.42%を占める。

研究開発拠点

名称 福耀研究開発中心 [Fuyao Technical Center]
業容 -自動車ガラス研究所、建築ガラス研究所、フロートガラス研究所、先端技術研究所、CAE/CAM応用開発部、技術情報と特許部、検査・試験センター、計画・プロジェクト管理部、設備技術研究所、金型工具研究開発センターなど10の部門で構成。
-2006年9月に国家クラスの企業テクニカルセンターとして認定された。


-自動車メーカーと提携して、自動車用ガラスを設計する能力を持つ。世界の主な自動車発達地域に設計センターを4所保有している。

特許

-同社と福建省万達汽車玻璃工業有限公司 [Fujian Wanda Automobile Glass Industry Co., Ltd.] のLow-Eガラスの発明特許が、第17回中国特許優秀賞を受賞。(2015年12月17日付け各種リリースより)

設備投資プロジェクト

(2015年12月31日現在)
プロジェクト 予算
(百万元)
2015年度の投資
(百万元)
進捗状況
福耀ロシア 1,296.32 26.30 74%
米国フロートガラス 1,231.94 683.80 86%
米国自動車ガラス 2,526.62 1,360.57 54%

国内投資

-天津市西青区張家窩鎮 (Zhangjiawo Town, Xiqing District, Tianjin) で生産拠点の建設を進めている。敷地面積は約27万平方メートルで、総投資額は10億元。2016年6月に完成予定。生産設備の約70%は自社開発によるものである。製品は主に国内の一汽VW、トヨタ、現代、Mercedes-Benzなどに供給すると同時に、Audi、Mercedes-Benz、BMWなど高級車向けに輸出も行う。年間売上高は30億元を見込む。人員は2,000名の雇用を計画している。(2015年9月28日付け各種リリースより)