Martinrea International Inc. 2009年12月期 - 2010年12月期の動向

ハイライト

企業買収

-2009年2月27日、SKD Automotive Groupが保有するミシガン州Jonesville工場とメキシコシティの工場の買収が完了。2か所の工場で生産されるメタル成型部品の主な供給先はFord、ホンダ、Chrysler、GM並びにVW。

事業再編

-2010年12月、オンタリオ州Mississauga工場閉鎖。
-2010年6月、オンタリオ州Windsor工場を閉鎖。
-2010年6月、2009年に閉鎖したKitchenerのフレーム工場を売却。

受注

2010年度
-Ford CD4プログラム用金属加工部品(オンタリオ州Oakville工場と メキシコ Hermosillo工場)
-Ford 「Escape」及びFord 「Transit」用金属加工部品
-GMの小型車用金属加工部品アッシー及びフューエルライン、ブレーキライン
-BMW 「X5」用金属加工部品
-Fiat 「500」、Chrysler サブコンパクト用リアツイストアクスルアッシー
-次世代Chrysler LXプログラム用キャップレスフュエリングシステム
-その他、ホンダ、VW、日産向けの金属加工部品

2009年度
-SKD買収の結果、ホンダを新規納入先として組み込むことができた。またVW、トヨタからも追加受注。09年内にはFiat、VW、Hyundaiからも追加受注。日産、Chrysler、GM、Fordからは新製品を受注。
その他の受注例:
-GMが欧州で開発する世界戦略小型モデル用として燃料・ブレーキ系統ラインを始めて受注。
-テネシー工場で生産されるVWの新型モデル用金属製品
-Ford 「Fusion」の新モデル用として金属製品の代替品と新規製品
-GMの新型デラックスモデル用フロント・リアクレードルと同じく中型の新モデル用フロントクレードル
-各自動車メーカーに新規熱間鍛造製品
-GMの新型モデル用に溶接部品とクロスメンバー
-Fiat向けとしては初となるフュエルフィラーとコントロールアーム。対象モデルはFiat 500で製品はメキシコ工場で生産される。
-Hyundai 「Sonata」用フュエルフィラー
-新Ford小型モデル用の燃料・ブレーキ関連製品とプレス溶接加工製品。

開発動向

研究開発費

(単位:百万カナダドル)
  2010年12月期
合計 7.7

 

研究開発拠点

-Manchester(米国ミシガン州)にテクニカルセンターを保有。

技術提携

車載水素生成システム「Hydrogen Generating System (HGS)」
-2005年2月、水素エネルギー発電技術会社のHy-Drive Technologies Ltd., とのライセンス契約に調印したと発表。両社は、Hy-Driveとその前身の会社が開発した独自の特許技術にもとづき、自動車及び小型トラック用の車載水素生成システム「Hydrogen Generating System (HGS) 」を共同開発する。 HGSは水素ガスを発生させ、微量の水素ガスを通常の内燃エンジン燃焼室に噴射して濃縮燃料と空気との混合ガスをつくり、急速に燃焼させる。Hy-Drive社のHGSは、これまで各種エンジンに対して幅広く行ってきた広範囲に及ぶテストやトライアルにおいて、燃費節約、一酸化炭素・窒素酸化物・粒状物質の削減などで高い実績を示してきた。両社は現在のHGSの改善に重点をおき、自動車用に同システムのサイズ縮小も検討する。契約により、 同社はHy-Driveが開発した技術を全世界で自動車向けに開発するライセンスを取得した。

独自技術
ESC (Engineered Structural Components)
P-CAP (Pilot Conductive Anti-Permeation)
E-P-CAP (Elastomeric Pilot Conductive Anti-Permeation)
P-TEC
ZLT (Zero Leak Technology)
ハイドロフォーミング、スペースフレーム生産、およびフルイドストレージ用車体フレーム活用など。

設備投資

設備投資額

(単位:百万カナダドル)
  2010年12月期 2009年12月期
全社 90.9 51.4

2010年度

-ミシガン州Jonesville, テネシー州Springfield, ミシシッピー州Tupelo、メキシコのRamos並びにHermosillo工場の建屋拡張。
-今後2年間に立ち上げ予定の新規受注プログラムに関連する設備購入。
-2011年中に開設予定のメキシコSilaoプレス工場の建設を開始。

2009年度
SKD Automotive Groupの買収関連費用として12.8百万ドル。
新規受注プログラム関連の設備投資費用で38.6百万ドル。
-SKD社事業買収には09年第一四半期に行ったメキシコのMexico City工場とミシガン州Jonesville工場および関連事業などが含まれた。また、カナダのSKD事業については生産活動継続 のため生産設備も引き取った。SKD事業は、カナダと米国の拠点に移転。
-オンタリオ州Ajaxでは新たに生産施設を開設、09年初頭には Chevrolet Camaro向けの部品の組み立て生産を開始。
-スロバキアでの生産を開始。
-またSKD社買収により取得した製品の生産を立ち上げるためオンタリオ州Tillsonburgで工場を設立。
-ミシシッピー州TennesseeとMexicoの生産設備拡充も継続して実施。