CATL (Contemporary Amperex Technology Co., Ltd.)[寧徳時代新能源科技股份有限公司 (CATL)] 2022年12月期の動向
業績 |
(単位:百万元) |
2022年12月期 | 2021年12月期 | 増減率(%) | |
売上高 | 328,593.99 | 130,355.80 | 152.07 |
営業利益 | 36,821.98 | 19,823.73 | 85.75 |
経常利益 | 36,672.86 | 19,887.13 | 84.40 |
純利益 | 33,457.14 | 17,860.73 | 87.32 |
要因
全社売上高
‐2022年12月期の売上高は前年比152.07%増の3,285億94百万元、純利益は前年度比87.32%増の334億57百万元となった。 地域別では、中国国内向けが全体の76.59%、中国国外向けは全体の23.41%を占めた。
-リチウムイオン電池の販売量は289GWh(前年同期比116.6%増)、そのうち駆動電池バッテリーは242GWh(同107.09%増)となった。
-2022年の中国市場における新エネルギー自動車の販売台数の増加により電力電池の市場需要も引き続き増加したため、売上増となった。 また新エネルギー電池の生産能力の建設・配置を加速させたことで前年度比の大幅増となった。
部門別事業ハイライト
-同社の事業は、駆動バッテリー部門、蓄電システム部門、バッテリー材料部門の3部門で構成。
- 駆動バッテリー事業:
-同社の中核事業。2022年の同事業売上高は前年比158.60%増の2,365億9,300万元。
‐2022年度において、福建省寧徳市の福鼎、車里湾拠点及び、宜春拠点、貴州拠点において生産能力の拡大を行い、廈門、洛陽、済寧などでは新たに拠点を建設。また、ドイツThüringenには中国国外で初となる生産拠点を建設した。結果として2022年の生産能力は390GWhとなり、2021年の170GWhから約2.3倍となった。稼働率は約83.4%で、中国国内メーカーでは上海汽車、吉利 (Geely)、蔚来 (NIO)、理想汽車 (Li Auto)、宇通集団など、国外メーカーではテスラ、BMW、ダイムラー、ステランティス、VW、フォード、現代、ホンダなどとの連携を強化した。
- バッテリー材料事業:
-リチウム電池材料の売上高は約260.32億元で、前年比で116.08%増となった。バッテリー用鉱物資源分野への投資を拡大し、リチウム、ニッケル、リンなどの資源に関連するプロジェクトへの投資及び設備の建設・運営を進めた。また、グローバルで多数のリサイクル拠点を設置しており、バッテリーの回収にも注力している。
- 蓄電システム事業:
-同事業売上高は前年比で約3.3倍となる約450億元。同事業は、米国、イタリア、英国などの大規模プロジェクトに数多く採用されており、中国国内外でのインフラでの活用推進を行っている。
新技術/新製品
ハイエンドEV向けの「麒麟電池」を発表 |
麒麟電池 (出典:CATLのWeChat公式アカウント、プレスリリースより) |
-CATLは2022年6月23日、麒麟電池を正式に発表した。本製品は第3世代CTP(Cell to Pack)技術を採用したハイエンドEV向けのバッテリー。 この麒麟電池は、体積利用率が72%、エネルギー密度は三元系電池システムで255Wh/kg、リン酸鉄リチウム電池システムで160Wh/kgまで高めた。また、1,000kmの航続距離を実現する。セルの大型表面冷却技術を採用し、5分間でバッテリーの加温が可能(緊急再起動機能)、10分間で80%までの急速充電に対応する。4680バッテリー(セルサイズ46mm×80mm)と同等サイズの場合、麒麟電池は4680バッテリーと比べて13%の高出力化を実現するという。
麒麟電池は当初別々に設計されていたクロスビーム、水冷プレート、断熱パッドを廃し、多機能な弾性のあるサンドイッチ構造とした。また、ボトムシェアリング設計を採用した。これにより、構造保護、高圧接続、熱暴走防止などの機能モジュールを分配し、スペースを6%増加させた。それに加え、世界初のセル大型冷却技術を採用。セルのバリエーションに基づいてセル間に水冷機能を配置し、熱交換面積を4倍に拡大した。
麒麟電池はZeekrブランドに採用され、Zeekr 009、Zeekr 001に搭載される予定。両社は5年にわたる長期戦略提携関係を締結している。
-2023年3月、複数メディア報道によると、麒麟電池は量産を開始したという。
MTB (Module to Bracket)技術 |
図1:MTB(Module to Bracket)バッテリーの構成 | 図2:MTB(Module to Bracket)トラック |
(出典:CATLのWeChat公式アカウント、プレスリリースより) |
-MTB技術とは、バッテリーモジュールを直接大型トラックのブラケットやシャシーに組み込んだもの。直接組み込むことで、バッテリーの体積利用率を40%向上させ、重量を10%軽減することができる。これにより、低重心の設計を実現した。システムのエネルギー密度は305Wh/L (または170Wh/Kg) に達し、バッテリーのサイクル寿命は10,000回/10年となる。
-セルでは、U字形の水冷システムにより、放熱の課題を解消した。バッテリー容量は、140kWhから600kWhまで自由に組み合わせることが可能。動作温度範囲は-35~65℃。
これは中国政府が進める、国家電投啓源芯動力のプロジェクトに採用される予定。なお、国家電投啓源芯動力は、グリーン交通分野に注力する国家電力投資集団有限公司[State Power Investment Corporation Limited]傘下のスマートエネルギーサービス会社。(2022年9月17日付CATLのWeChat公式アカウントより)
バッテリー交換サービス「Modular battery swap solution」 |
-CATLの完全子会社がサービスブランド「EVOGO」を設立、モジュール式バッテリー交換ソリューション「Modular battery swap solution」を発表した。バッテリー交換ソリューションは、バッテリーモジュール、バッテリー交換ステーション、及びアプリで構成されるサービス。バッテリー交換ステーションで、板チョコのように大きさを自由に選択できるバッテリーモジュール「Choco-SEB」を用いバッテリー交換ステーションで素早くバッテリーを交換。またアプリも同時に開発し、交換時のスピードや利便性を大幅に向上させる。
- バッテリーモジュール
-バッテリーモジュール「Choco-SEB (Swapping Electric Block)」は、シェアリングでの使用に特化したバッテリーで、最新CTP技術を採用。重量エネルギー密度は160Wh/kg、体積エネルギー密度は325Wh/L超で、1つのバッテリーで航続距離は約200kmとなる。現在世界で販売されているEVや今後3年間以内に販売されるEVプラットフォームの80%に適応可能だという。電池交換の際には、使用したエネルギー量に応じて相当分のバッテリーだけを交換する。またワイヤレスBMSを採用し交換時の利便性を大幅に向上させたという。 - バッテリー交換ステーション
「Fast Battery Swap Station」は、バッテリーの交換を行う立ち寄り型のステーション。省スペースで、充電スピードが速いことで回転率も高く、また、屋根を持つため天候に左右されることがない。標準的なステーションのサイズは、車3台分の駐車スペース程度。1台は約1分で充電 (バッテリー交換)が完了するという。常にステーションには48個の交換用バッテリーを保管している。 - アプリ
ドライバーがアプリを使用することで、車両、ステーション、バッテリーモジュール間で情報を共有。
-以下は2022年における同サービスの対応モデル、開始地域などの対応状況
「Modular battery swap solution」対応モデル | |
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神龍汽車 「東風富康ES600」 |
2022年10月、神龍汽車有限公司及び時代電服科技有限公司とEVOGOバッテリー交換プロジェクトで提携を行うと発表した。東風富康ES600をベースとして、バッテリー交換モデルの開発を行う。現在、東風富康ES600のバッテリー交換モデルは試験段階であり、2022年11月から配車サービス向けに導入開始する計画だという。今後、東風富康ES600バッテリー交換モデルを購入するオーナーはCATLのバッテリー交換サービス「EVOGO」を利用することができるようになる。(2022年10月25日付CATLのWechat公式アカウントより) |
愛馳汽車 「愛馳U5」 |
2022年4月、中国EVメーカーの愛馳汽車 (Aiways) とバッテリー交換サービス「EVOGO」で提携を行うと発表した。両社は愛馳汽車が投入する初の量産車「愛馳U5」において、バッテリー交換モデルを共同開発する。このモデルは、2022年第4四半期に市場投入される予定。(2022年4月27日付CATL公式Wechatより) |
三一重工 | 中国の大手建機メーカー、三一重工と共同で、福建省寧徳市においてバッテリー交換式の大型トラックの実証を開始。中国国内初の電動大型トラック用幹線「福寧幹線」が正式に運営開始され、また福建省で初めて三一重工の電動ダンプトラックが投入された。(2022年2月23日付CATLの公式Wechatに基づく) |
「Modular battery swap solution」サービス開始地域 (中国国内) | |
貴州省 貴陽市 |
2022年12月、貴州省貴陽市でバッテリー交換サービス「EVOGO」の運用を開始したと発表した。すでに「EVOGO」バッテリー交換ステーション4基が貴陽市で稼働している。(2022年12月12日付けCATLのWeChat公式アカウントより) |
安徽省 合肥市 |
2022年6月、バッテリー交換サービス「EVOGO」を安徽省合肥市で開始したと発表した。第1弾として、3基のバッテリー交換スタンドが始動した。2022年末までに合肥に20基の交換スタンドを設置し、市内でのサービス展開において、半径5キロメートル以内での提供を実現させる。(2022年6月18日付けCATL公式WeChatより) |
四川省 成都市 |
2022年7月、成都市政府と戦略的提携を締結したと発表した。両者はバッテリー交換ステーションの運営や、新エネルギー分野における研究開発、資源利用などで提携する。同時にCATL及びその子会社は、新津区政府、成都交投集団、成都環境集団とも協力関係を構築した。バッテリー交換技術の開発と応用を進めるほか、成都に西南運営本部及び成都研究院を設立する。また、新エネルギーの開発利用、駆動用バッテリー、ゼロカーボン交通などに対して、技術および製品の開発やプロジェクトの推進に取り組む。さらに資源の総合利用の領域では、長安静脈産業園でゼロカーボンモデルエリアを立ち上げる計画。(2022年7月31日付CATL公式WeChatより) |
福建省 厦門市 |
2022年3月、CATL子会社の時代電服と福建省高速公路集団傘下企業が戦略的提携に向け覚書を締結。両社は合弁会社を設立し、福建省においてバッテリー交換サービスを展開する。福建高速サービスエリア及びターミナルにバッテリー交換ステーションを建設し運営することで、周辺の省への事業拡大も図るという。(2022年2月23日付プレスリリースより) |
2022年4月、バッテリー交換サービス「EVOGO」を福建省厦門市(アモイ)で開始。第1弾としてサービスを開始したのは厦門市思明区、湖里区、海滄区に立地するバッテリー交換ステーション4か所。Choco-SEB (swapping electric block)の1か月のサービス利用料は最安値で現在399元/個だが、今後ユーザーの様々な使用条件に合わせて調整するとしている。CATLは2022年末までに厦門に30か所のバッテリー交換ステーションを建設する計画で、これにより半径3km内に1か所の交換ステーションが存在することになるという。(2022年4月18日付プレスリリースより) |
図3:バッテリーモジュール「Choco-SEB (Swapping Electric Block)」 | 図4:建省厦門市のバッテリー交換ステーションにおける東風富康ES600 |
(出典:CATLのWeChat公式アカウント、プレスリリースより) |
その他技術動向
CTC (Cell to Chassis) バッテリー技術 | 技術 |
CIIC(CATL Integrated Intelligent Chassis)は、バッテリーの内部構造を最適化し、バッテリーパック、モーター、及びその他の主要部品を車両下部に統合することで高度な集積化を実現したもの。バッテリーのエネルギー密度を高め、同じサイズで容積効率を向上させることで、コストの削減や省エネルギーを実現し、かつ乗車スペースを拡大する。 |
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提携 |
哪吒汽車:CIIC技術で提携。CIICを搭載した哪吒汽車のモデルは、早ければ2024年末に投入される予定。 |
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量産化 |
2022年12月,統合電動シャシー研究開発(R&D)拠点上海スマート動力システム工場(2期)が上海市の臨港新片区で着工した。 |
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ナトリウムイオン電池 |
第一世代のナトリウムイオン電池は、セル単体で160Wh/kgのエネルギー密度をもち、常温環境下では15分で80%以上を充電可能、-20℃の低温環境下でも90%以上の容量維持率を持つほか、80%以上のシステム統合効率をもつ。また、熱安定性も中国で定められた安全要件を十分に満たしているという。ナトリウムイオン電池は、低温性能や急速充電時に優れており、特に高山地域などで求められる高出力の条件で利点がある。現在、2023年までの量産化に向け取り組みを進めている。 |
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ABバッテリー | ナトリウムイオンバッテリーとリチウムイオンバッテリーの2種類を一定の比率で混合させ、BMSのアルゴリズムでそれぞれを制御する技術。ナトリウムイオン電池におけるエネルギー密度の弱点をリチウムイオンバッテリーで補うことができるほか、高効率や低温性能が高いといったナトリウムイオン電池の長所を活用できる。 | |
熱拡散防止技術 | 2020年9月、バッテリー「NCM811」において、セル単体が故障した際でのシステムの熱拡散防止技術を量産開始した。2023年には航続距離1,000km以上となるバッテリーにおいても適用し、量産を開始する予定。 | |
固体電池 | 全固体電池に関連する「全固体電池電解質の製造方法」と、「硫化物固体電解質の製造方法」の特許2件を公開。(2021年1月21日付各種リリースより) |
研究開発費 |
(単位:百万元) |
2022年12月期 | 2021年12月期 | 2020年12月期 | ||
研究開発費用 | 15,510.45 | 7,691.43 | 3,569.38 | |
売上高に占める比率 (%) | 4.72% | 5.90% | 7.09 |
-同社の研究開発人員は前年度比で61.94%増加し16,322名となった。なお同社全従業員の13.73%を占める。
-中国国内で5,518件、海外で1,065件の特許を保有。また出願中の国内および海外での特許は合計10,054件で、前年より42.5%増加した。 (2022年12月31日時点)
-電気化学エネルギー貯蔵技術の国家工程研究センター、福建省リチウムイオン電池企業重点実験室、中国合格評定国家認可委員会(CNAS)認定試験検証センター、エネルギー貯蔵・変換分野の最先端基礎研究に注力する21Cイノベーション実験室を有している。また、「ポストドクター研究ステーション」「福建省学術専門家ワークステーション」を設立した。報告年度において、同社は上海未来エネルギー研究所を設立し、上海交通大学、哈爾浜工業大学、中国科学院などと人材育成や科学技術研究の分野で協力関係にある。(2022年12月期同社年次報告書より)
OEMとの提携
OEM | 詳細 |
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長安汽車 | 長安汽車との合弁会社設立を発表。両社は合弁会社を通じて協業する。CATLは駆動用バッテリーの開発、生産、製造、アフターサービスなどの開発力、優位性などで長安汽車の更なる製品競争力向上に貢献するという。(2022年12月20日付けCATLのWeChat公式アカウントより) |
阿維塔科技 (Avatr Technology) |
同社と電気自動車(EV)メーカー阿維塔科技(重慶)有限公司(Avatr Technology、アバター・テクノロジー)が、重慶市における戦略的提携深化の合意書に調印した。両社は先進バッテリー技術を基本に、業界トップクラスのバッテリー供給体制を構築する。調印式当日、アバター・テクノロジーは初のスマート電動クーペSUV「アバター11」と台数限定バージョン「アバター011」の量産車をラインオフした。同モデルは、長安汽車、ファーウェイ(華為、Huawei)、CATLの3社が共同開発したスマートEV技術プラットフォーム「CHN」を採用した初のモデル。搭載するCATL製バッテリーは10分間で航続距離200km分の充電が可能だという。(2022年12月20日付CATLのWeChat公式アカウントに基づく) |
吉利 |
合弁子会社である時代吉利の宜濱第1期工場が稼働開始したと発表した。駆動用バッテリー生産を行う。宜濱工場は2020年10月に建設開始された拠点。年産能力は15GWhで、総投資額は最大80億元。敷地面積は約33万平方メートル。2022年12月現在、フル稼働となっているという。時代吉利は、CATLと極氪汽車(ZEEKR)が共同設立した駆動用バッテリーの製造およびサービスを行う企業。(2022年12月19日付CATLのWechat公式アカウントより) |
ZEEKR(極氪) |
極氪智能科技有限公司(ZEEKR)は、「ZEEKR(極氪)」が麒麟(Qilin)電池を搭載する世界初の自動車ブランドになると発表した。「ZEEKR 009(極氪009)」は世界初の麒麟電池を搭載するモデル、「ZEEKR 001(極氪001)」は航続距離1,000kmの麒麟電池を搭載する世界初のモデルとなる。両社は5年間の戦略的提携協議を締結した。麒麟電池はCATLの第3世代CTP技術を採用し、同じ材料構成およびパックサイズの場合、麒麟電池は4680電池より13%高い出力を有する。(2022年8月27日付CATLのWechat公式アカウントより) |
奇瑞集団 |
奇瑞控股集団有限公司(奇瑞集団)と戦略的提携枠組みに関して合意。同社は乗用車用バッテリーの供給を行うほか技術提携を行う。また、大型バス、大型トラック、電動船舶などに対しては、公共交通やバッテリー交換などの事業で協力する。(2022年12月14日付CATLのWechat公式アカウントより) |
広汽集団 | 広汽集団との合弁会社である時代広汽動力電池有限公司[CATL-GAC Power Battery Co., Ltd](時代広汽)に対し、持株比率に応じて10億元を追加出資した。 |
賽力斯 (SERES) |
賽力斯集団股份有限公司[Seres Group Co., Ltd.](SERES)との間で、CATLの麒麟電池(Qilin)をAITOの「問界」シリーズ新型モデルに搭載することで合意し、5年間の長期契約を締結したと発表した。同モデルに搭載予定の麒麟電池はCATLの第3世代CTP技術を採用している。電池パックの体積利用率は72%超、エネルギー密度は255Wh/kg、航続距離は1,000km超。また、麒麟電池は世界初の大型セル表面冷却技術を採用し、5分でホットスタートできるほか、10分で80%まで急速充電可能。麒麟電池を搭載した「問界」シリーズの航続距離は10%延びるうえ、充電時間や安全性、製品寿命、効率、低温特性も改善する。(2022年8月27日付CATLのWechat公式アカウントに基づく) |
一汽解放 | 一汽解放と合弁会社を設立したと発表した。社名は解放時代新能源科技有限公司。新会社は河北省石家庄市正定県に設立され、新エネルギー商用車の販売、グリーン電力取引、CO2クレジット取引、車両リースなどの事業を行う。これら事業を通じて、新エネルギー(NEV)トラックのエコシステムチェーンを構築し、都市における電動モビリティを推進する。(2022年8月18日付CATLのWechat公式アカウントより) |
宇通集団 | 宇通集団(宇通)と河南省鄭州市で10年間の戦略的提携を締結したと発表した。両社はバス、大型トラック、小型トラックなど商用車分野でのリソース共有を通じて、新材料や新技術の開発推進や商用車用バッテリー技術の標準確立を図る。また、海外市場にも焦点を当てる。これまでCATLは宇通に19GWhの駆動用バッテリーを供給してきた。新エネルギーバス約15万台分、シェアにして93%を供給しており、カタール、仏、英、スペインなど40カ国超に向けて輸出している。(2022年8月9日付CATLのWeChat公式アカウントより) |
フォード | フォードとMOU(了解覚書)を締結したと発表した。両社は中国、欧州、北米向けのバッテリー供給に関して合意したという。CATLはまた、2023年から北米のフォード「マスタング マッハE (Mustang Mach-E)」に、2024年から北米のEVピックアップ「F-150 ライトニング(Lightning)」にリン酸鉄リチウムバッテリーパックを供給する。(2022年7月21日付けCATL公式WeChatより) |
BMW | BMWグループと長期契約を締結したと発表した。CATLは、2025年からBMWグループの新世代プラットフォームをベースとした電気自動車(EV)に円筒形バッテリーを供給する。供給するバッテリーは、標準直径が46mmの新型円筒形バッテリー。これらの製品は、中国及び欧州の2つのバッテリー工場で生産され、各工場からBMWに供給される。年間生産能力は20GWhに達する見込み。このパートナーシップでは、再生可能電力及び再利用材料の使用が優先される。また、コバルトやリチウムなどの原材料は認証された鉱山から調達されるという。(2022年9月9日付CATLのWechat公式アカウントより) |
Solaris | 欧州のEVバスメーカーSolarisと、欧州の都市交通の電動化で協力すると発表した。CATLはSolarisのバスにCTP (Cell-to-Pack)技術を採用したリン酸鉄リチウム電池を供給する。これにより、両社はバスの電動化を推進し、欧州でのCO2排出量の削減と大気汚染の改善に貢献する。(2022年5月25日付CATL公式WeChatより) |
Trailer Dynamics | 独スタートアップTrailer Dynamicsと戦略的協力協定書を締結した。Trailer Dynamicsは車両の仕様などに合わせ、e-TrailerにCATLの製品を使用する。 |
テスラ | テスラとのバッテリー供給契約を延長し、2022年1月から2025年12月までテスラにリチウムイオン電池を供給すると発表したと報じた。テスラとの関係をさらに拡大・深化させるために、両社は「生産価格合意書」を締結したが、最終的な販売はテスラが発行する発注書の実際の決済条件によるとしている。CATLは、2020年2月に締結したテスラとの先の契約において、2020年7月から2022年6月までテスラにリチウムイオン電池を供給することに合意していた。(multiple sources on June 28, 2021) |
ダイハツ |
ダイハツと日本でのeモビリティを促進するため、バッテリー供給とバッテリー技術に関する戦略的協力のMOUを合意したと発表した。この契約により、CATLはダイハツの電気自動車(EV)にバッテリーを安定的に供給する予定。またCATLとダイハツは、両社の優れた技術を結集することで、CTP (Cell-to-Pack: セルを直接パックに組み込む技術)やBMS (バッテリーマネジメントシステム)などの高度なバッテリー技術の実現に取り組む予定としている。CATLの高度なバッテリーにより、ダイハツは日本だけでなく新興市場でも、高品質で手頃な価格のEV生産が可能になるという。(2022年11月11日付プレスリリースより) |
ホンダ |
ホンダとバッテリー安定調達体制の確立を目指し、パートナーシップを強化する覚書を締結した。東風本田汽車有限公司と広汽本田汽車有限公司は現在、それぞれ独自にCATLからバッテリーを調達しているが、今後はバッテリー調達を新会社に一本化し効率を高める。ホンダとCATLは今回の覚書締結により、CATLが建設を進める宜春工場でのバッテリーの集中生産やバッテリーリサイクルなど、生産・物流の最適化に向けた検討を行い、長期的な安定調達体制の確立とさらなる競争力強化に総合的に取り組む。(2022年9月7日付プレスリリースより) |
現代 |
CATLは現代自動車の電気自動車 (EV) 専用E-GMPプラットフォームをベースにした第3弾モデルのサプライヤーとなった。第3弾となる3モデルのうち、2モデルにCATLが、1モデルにSK Innovationが駆動バッテリーを供給する。現代自動車への動力電池供給は、LG Energy SolutionとともにE-GMPプラットフォーム第2弾を受注して以降、今回が2度目となるという。(2021年2月22日付複数メディア報道より) |
戦略提携
提携先 | 詳細 |
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TDK |
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中国移動 (チャイナモバイル) |
同社と中国移動通信集団有限公司(チャイナモバイル)が戦略的提携に合意した。合意に基づき、両社はゼロカーボンデータセンターの建設、分散型蓄電及びパワーグリッドの活用、バックアップ・蓄電一体型インテリジェントバッテリーの運営・管理プラットフォームの開発、その他を共同で行う。(2022年9月1日付CATL公式Wechatより) |
銀崙股份 | サーマルマネジメント部品などを手掛ける浙江省銀崙機械有限公司(以下、銀崙)と戦略的協力協定を締結し、以下の3点に関する提携を結んだ。 1:バッテリー冷却プレート、銅・アルミ棒、アルミダイキャスト部品、CTC統合モジュールの製品において協力モデルを構築 2:双方のグローバル化、海外でのプロジェクト共同開発、海外協力・加工生産拠点の建設などの支援 3:二酸化炭素排出などの面におけるサプライチェーンの持続的発展の促進(2022年11月26日プレスリリースより) |
長盈精密 | 深圳市長盈精密技術股份有限公司[Shenzhen Everwin Precision Technology Co., Ltd.](長盈精密)は、CATLと戦略的提携を発表。両社は電池パックモジュールに加えて、電池パックフレーム、水冷プレート、バスバー、CCS(セル接続システム)などの構成部品の領域で協業を強化する。さらに、海外工場での開発やサプライチェーンの発展などでも協力していく。(2022年12月9日付長盈精密のプレスリリースより) |
華為 (ファーウェイ) |
CATLは、華為終端有限公司[Huawei Device Co., Ltd.](華為終端)とMOUを締結。両社はファーウェイのスマートカープロジェクトにおいて提携する。CATLは華為終端による推薦を受けて、ファーウェイの同プロジェクトに駆動用バッテリーを供給する計画。(2022年12月14日付CATLのWeChat公式アカウントより) |
Arun Plus (アルンプラス) |
タイのArun Plus(アルン・プラス)と戦略的提携を行うと発表した。両社は、ASEAN地域における電池関連事業で協業する。CATLはArun PlusにCTP技術の権限を付与し、タイおよびグローバルでのCTP技術の普及を推進する。Arun Plusはタイ石油公社[PTT Public Company Limited](PTT)の完全子会社。両社は、Horizon Plusやその他電気自動車(EV)ブランドに対して電池の供給を行う。Horizon Plusは、Arun Plusと富士康科技集団(Foxconn Technology Group、フォックスコン)の合弁企業であり、2024年からタイで電気自動車(EV)の生産を行う計画。(2022年5月13日付CATL公式Wechatより) |
新エネルギーに関する政府・関連機関との提携
提携先 | 詳細 |
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インドネシア | インドネシア投資庁(INA)は、CATLおよびCMB International Capital Corporation Limited (CMBI) との間で、新エネルギー分野における新規投資、ファンド設立等の協力に関する覚書(MoU)を締結したと発表した。インドネシアの持続可能性と2060年までのカーボンニュートラルへのコミットメントに沿って、主にインドネシアでのエンドツーエンドのEVバリューチェーン投資に重点を置くグリーンファンドを設立する。20億ドル規模と見込まれるグリーンファンドは、グリーン原料の主要生産国としてのインドネシアの優位性、成長する国内自動車市場、各当事者の強み、ネットワーク、資源を活用して、新興のEVエコシステムにおける投資機会を得るための独自のプラットフォームを目指すという。(2022年11月14日付プレスリリースより) |
中国山東省 | 山東省政府と戦略的提携枠組み協議に合意したと発表した。両社は、バッテリーの材料や交換、エネルギー貯蔵などの新エネルギー産業の育成を図るほか、新エネルギー車(NEV)の普及や船舶の電動化を推進する。同社はまた、済寧市政府と投資協定及びバッテリー交換ネットワークに関する契約を締結し、済寧能源発展集団とは船舶の電動化に関する契約を締結した。(2022年7月21日付CATLのWechat公式アカウントより) |
中国河南省 | 河南省とゼロカーボンの産業集積地を建設することで合意したと発表した。またCATLは、同省の洛陽市政府と新エネルギー産業エコシステムの構築で協力する。新エネルギー電池の開発・生産、産業エコシステムの構築、新エネルギー技術の応用などで協力し、河南省の発展をサポートする。(2022年6月22日付CATL公式WeChatより) |
福建省能源石化集団 | 福建省能源石化集団有限責任公司(福建省能化集団)と戦略的提携を締結したと発表した。両社は資金、技術、人材、マネジメント、市場、販売チャネル、産業チェーンなどで優位性を発揮する。また、エネルギープロジェクトの開発や電池産業チェーンの整備で協力し、低炭素で安全かつ高効率なエネルギーシステムを構築する。(2022年6月17日付CATLのWechat公式アカウントより) |
龍江交通 | CATLと黒龍江交通開発有限公司(以下、龍江交通)は、充電・バッテリー交換対応大型トラック、バッテリー交換式配車サービス向け車両、充電・バッテリー交換対応巡航タクシー車両、太陽光発電などの各分野で関連研究を行いうと発表。 龍江交通は、省内で大型トラックのバッテリー交換事業を展開するべく、調査の結果、まず黒竜江省膠頭恒泰石材資源開発有限公司の採石場を選びました。 龍江運輸と同社は、電力交換モデルを採用し、従来のディーゼル大型トラックを電力交換大型トラックに置き換えることで、使用コストを削減しながら効率的な運用を確保するという予備的な協力意向に達し、プロジェクトは現在、フィールドテスト段階に入っている。(2022年6月1日プレスリリースより) |
招商局集団 (China Merchants Group) |
招商局集団 (China Merchants Group) と戦略的協力協定を締結した。 技術革新、グリーンモビリティ、統合金融、グリーンパークなどにわたり協力する。招商局集団は中国国有の企業で、船舶などの総合交通などを手掛けている。(2022年1月12日プレスリリースより) |
バッテリー生産能力(GWh)
-寧徳 (福建省)、西寧 (青海省)、溧陽 (江蘇省)、宜賓 (四川省)、肇慶 (広東省)、上海臨港新片区、厦門 (福建省)、宜春 (江西省)、貴陽 (貴州省)、済寧 (山東省)、洛陽 (河南)、Erfurt (ドイツ)、Debrecen (ハンガリー)に計13の生産拠点を保有。 また、上海汽車、吉利、一汽、広汽、東風などのOEMと合弁で電池生産工場を設立。 2022年12月時点で、生産能力は390GWhとなる。
2022年12月期 | 2021年12月期 | 2020年12月期 | |
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生産能力 | 390 | 170 | 69 |
生産量 | 325 | 162 | 52 |
稼働率 | 83% | 95% | 75% |
建設中の追加生産能力 | 152 | 140 | 78 |
新工場
場所 | 面積(万㎡) | 投資金額 | 生産能力 | 生産製品 | |
---|---|---|---|---|---|
四川省 宜賓市 |
130 | 120億元 | 40GWh | -駆動バッテリー |
四川時代新能源7・8期プロジェクトは、総投資額120億元、最高計画着工容量225GWhで、すべて完成すると世界最大のバッテリー拠点となる。 プロジェクトが完成し、生産が開始されると、年間350億元の売上高となる見込み。 これまでは、2019年から約320億元を投資し、6期に分けて建設していたが、1~6期に加えて240億元を追加投資する「四川時代7~10期プロジェクト投資契約」を締結し、総投資額は660億元となる。 2021年6月に第1期が正式に稼動している。 |
福建省 厦門市 |
127 | 130億元 | - | 駆動バッテリー、エネルギー貯蔵システム | 総工期は26ヶ月以内。 100%子会社である厦門時報新能源科技有限公司を主体として、電力電池システムおよび蓄電システムの生産を行う予定。 |
福建省 |
- | 3.57億元 | 6.5GWh | 駆動バッテリーモジュール | 2022年4月に完成。 |
広東省 肇慶市 |
- | 120億元 | - | 駆動バッテリー、エネルギー貯蔵システム | 2021年3月28日に着工し、2022年5月に生産開始。 |
湖北省 宜昌市 |
- | 320億元 | - | -以下傘下企業により運営 ・邦普時代:バッテリー正極材(2022年9月着工) ・邦普循環:廃リン酸鉄リチウムのリサイクル ・邦普宜化 |
2021年10月、持株子会社である広東邦普循環科技有限公司と、その子会社である寧波邦普時代新能源有限公司、宜昌市は、共同プロジェクトにおいて合意。「リン鉱石、原料、前駆体、正極材料、バッテリーリサイクル」といった産業のライフサイクルにおいて提携。工業団地を建設し、400万台分の新エネルギー車に相当するバッテリー正極材を供給可能にする。 |
河南省 洛陽市 |
113 | 140億元 | - | 駆動バッテリー、エネルギー貯蔵システム | 100%子会社である中州時代新能源科技有限公司によるプロジェクト。 |
江蘇省 蘇州市 |
11.5 | 50億元 | - | CTC統合電動シャシー、パワードメイン統合、パワーエレクトロニクス・蓄電システムなど | - |
山東省 済寧市 |
133 | 140億元 | - | 駆動バッテリー、蓄電システム | 大型トラックのバッテリー交換ステーション |
ドイツ Thüringen |
- | 18億ユーロ | 14GWh | バッテリーセル | 2021年に着工。同工場は2つに分かれる。 他社から購入したセルをモジュールに組み立てる工場「G1」は2021年に量産を開始している。 セル容量8GWhのライセンスを取得した新設のセル生産工場「G2」は、2022年12月に量産を開始した。 |
ハンガリー Debrecen |
221ha | 73.4億ユーロ | 100GWh | バッテリーセル、モジュール | ドイツ・ハンガリーのメルセデス・ベンツの生産拠点にバッテリーを供給する予定。 |
メキシコ/アメリカ (計画中) |
- | - | 80GWh | - | - |
鉱物資源開発、製錬、原料加工
提携先 | 提携内容 |
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天華超浄 | 蘇州天華超浄科技股份有限公司[Suzhou TA&A Ultra Clean Technology Co.,Ltd.](天華超浄)は、寧徳時代新能源科技股份有限公司[CATL (Contemporary Amperex Technology Co., Ltd.)](CATL)と合弁契約を締結すると発表した。天華超浄はCATLまたはその子会社と江西省宜春市に合弁会社を設立し、生産能力10万トンの炭酸リチウム精錬工場を建設する。この合弁会社の登録資本金は10億元で、出資比率は天華超浄が10%、CATLが90%。また建設される炭酸リチウム精錬工場は、合弁会社設立から1年以内に生産能力5万トンを整備し、残りの5万トンは2023年末までに整備する予定。(2022年1月29日付天華超浄のプレスリリースに基づく) |
嘉元科技 | 広東嘉元科技股份有限公司[Guangdong Jiayuan Technology Co., Ltd.](嘉元科技)は、CATL[寧徳時代新能源科技股份有限公司]と広東省梅州市梅県区に合弁会社を設立すると発表した。合弁会社名は、広東嘉元時代新能源材料有限公司(仮称)で、登録資本金は5億元を予定している。嘉元科技が80%、CATLが20%の株式を保有する。年間10万トンの高性能電解銅箔を生産する。工場建設は2期に分けて実施され、第1期では年産能力5万トンを整備する。第2期でさらに5万トンの年産能力を整備する。(嘉元科技の2022年2月9日付プレスリリースより) |
四川省 |
子会社の四川時代新能源資源有限公司が甘孜藏族自治州投資発展集団有限公司、宜賓三江匯達新能源資源有限公司、四川省天府磺業公司と合弁契約を締結したと発表した。各社は国家戦略に則した鉱物供給の安全保障を前提に全面的な協力を行い、省内でのリチウム資源の探査および開発を加速し、リチウム資源供給を拡大し、産業チェーン全体での発展を進めるとしている。(2022年2月14日付プレスリリースより) |
中科星城控股、 |
湖南中科電気股份有限公司[Hunan Zhongke Electric Co., Ltd.](中科電気)は、同社と同社の子会社である湖南中科星城控股有限公司[Hunan Zhongke Xingcheng Holdings Co., Ltd.](中科星城控股)、貴安新区中科星城石墨有限公司[Gui'an New area Zhongke Xingcheng Graphite Co., Ltd.,](贵安新区中科星城)が寧徳時代新能源科技股份有限公司[CATL (Contemporary Amperex Technology Co., Ltd.)]と契約を締結し、リチウムイオン電池の負極材工場を建設すると発表した。契約に基づき貴安新区中科星城は、中科星城控股から4.2億元の追加出資を、CATL又はその子会社から2.8億元の追加出資を受ける。これにより、貴安新区中科星城の登録資本金は1億元から8億元へ増加し、出資比率は中科星城控股が65%、CATL又はその子会社が35%となる。今回の追加出資をベースに、貴安新区中科星城は「年産10万トンのリチウムイオン電池の負極材工場」を建設する。建設は2期に分けて実施され、第1期は6.5万トン、第2期には3.5万トンの生産能力を整備していく。(2022年2月21日付のプレスリリースに基づく) |
インドネシアPT Aneka Tambang (ANTAM)、IBI | 傘下の寧波普勤時代有限公司がインドネシアのPT Aneka Tambang (ANTAM)及びPT Industri Baterai Indonesia (IBI)との3社で、ニッケル鉱石の採掘や製錬、電池の製造や回収などを含む駆動用バッテリーの産業チェーンを構築すると発表した。3社は協業を通じて、インドネシアの北マルク州東ハルマヘラ県のFHT工業団地などに駆動用バッテリー工場を建設する。投資総額は最大で59.68億ドル。これにより、CATLは主要資源や原材料の供給確保や、生産コストの低減、電池回収事業の推進を図る。ANTAMはインドネシアで上場している国有企業で、各種鉱物の採掘やそれに関連する事業を行っている。IBIも同様にインドネシアの国有企業で、主に現地や海外での電池やそれに関連した産業チェーンのプロジェクトに投資している。(2022年4月15日付CATLのリリースより) |
寧波杉杉 | 同社とBYDを含む5社が共同で上海杉杉鋰電材料科技有限公司[Shanghai Shanshan Lithium Battery Material Technology Co., Ltd.](上海杉杉鋰電)に合計30.5億元の投資を行う。上海杉杉鋰電は、主にリチウムイオン電池の負極材料および炭素材料の研究開発、生産、販売を行っている。(2022年4月20日付杉杉股份のプレスリリースより) |
産業拠点建設 | 子会社の広東邦普循環科技有限公司が広東省佛山市に新材料の産業拠点を構築すると発表した。このプロジェクトへの総投資額は最大で238億元。この拠点は、50万トンの廃棄バッテリー材料の回収、リン酸鉄リチウムおよび三元系正極材、再生グラファイト負極材の製造といった機能を集約した大規模な産業拠点となる。(2023年1月30日付プレスリリースより) |
エネルギーリサイクル
‐子会社の四川時代新能源科技有限公司がSGSからカーボンニュートラルに関するPAS2060認証を取得したと発表した。CATL宜賓工場は四川省宜賓市に設立され、製造プロセスにおいて発生する廃棄物を全てリサイクルに投入し、ニッケル、コバルト、マンガンなどの貴金属回収率は99.3%に達する。使用する80%以上は、再生可能エネルギーに由来し、毎年40万トンのCO2排出を減少することができる。今後、CATLはこの工場での知見を普及させることで、世界の10大拠点でカーボンニュートラルを実現し、産業チェーンの持続可能なエコシステム構築やカーボンニュートラル・カーボンピークアウトの目標達成に貢献する。(2022年3月25日付CATLの公式Wechatより)