LMC Automotive 2018年5月自動車市場月報(欧州)

2018年5月の西欧販売は前年並みの131万台、季節調整済み年率換算販売は1,484万台/年に増加

2018/06/07

西欧主要17ヵ国の販売状況と直近の市場予測

※当レポートは自動車、パワートレイン分野の市場予測サービス専門の調査会社 LMC Automotive によるライトビークル市場トレンドレポートをマークラインズが翻訳したものです。

  • 西欧の5月の乗用車販売台数は、前年同月比で約400台のみ増加し、実質的に前年と同じ131.0万台となった。一方で、ディーラー営業日数が少なかったことによるカレンダー効果から、5月の季節調整済み年率換算販売台数1,484万台/年となり、4月の1,442万台/年から上昇した。
  • スペイン、フランス
    スペインでは5月単月の販売が前年同月比7.2%増、季節調整済み年率換算販売が134.8万台/年となり、好調さを維持した。一方でフランスの5月販売は前年同月比0.2%増とほぼ変化がなかったが、ディーラー営業日数が前年より1日少なかったことを勘案すれば堅調な結果であったと言える。
  • ドイツ、イタリア、英国
    ドイツの5月販売は前年同月比5.8%減と落ち込んだ。ただ、前年の実績が極めて高い水準にあったため、特に驚くべき結果とは言えない。また、イタリアも5月販売が2.8%減と前年を割り込み、1~5月の累計販売も前年同期比で0.3%減となった。一方で英国の5月販売は3.4%増となったが、2018年通年の販売は前年を下回る公算が高い。
  • 今後の展望
    LMC Automotiveは、2018年通年販売の前年比伸び率を1.7%増と予測しており、先月時点の1.8%増からわずかに下方修正した。また、国際調和排出ガス・燃費試験法(WLTP)への移行に伴い、自動車税制が二酸化炭素排出量に連動している国では税率が大幅に引き上げられる可能性があるため、市場へのリスクは高まっている。LMC Automotiveでは、税制変更が実施された後に、特に市場へのマイナス影響を示唆する販売前倒しの兆候が現れないか、引き続き市場を注視していく。また、この点については、上記試験法の導入に対して各国政府がどのような政策を取るかが重要になるが、多くの国で未だ明らかになっていない。

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