・ルノー傘下のパワートレインメーカーHORSEは4月18日、ポルトガル・アヴェイロ(Aveiro)工場にマトリックスフロー生産(セル生産)ラインを導入したと発表した。従来のベルトコンベアシステムを複数のMPC (移動式プログラマブル協働ロボット)で置き換えた。この自律型プラットフォームは自動車のパワートレイン生産に特化したフランスのProlynkとの提携に基づいて開発されたもので、特にハイブリッド車やプラグインハイブリッド車のパワー電子ボックス組み立てに適している。
・MPCは工場のスタッフやロボットに精密部品を供給する。最大30台の小型ユニットが移動式ワークステーションや部品配給装置として機能することで効率的な生産を保証しダウンタイムを削減する。各MPCは中央フリートコントローラーが無線通信で管理し、生産ニーズの変化に素早く対応する柔軟性を提供してダウンタイムを最小限に抑える。
・パワー電子ボックスはまもなく生産が始まり年間生産台数は当初15万台、2024年末までに20万台を目指す。HORSEはマトリックスフローシステムの採用により工場床面積を25%、建物全体サイズを30%削減できた。この合理的なアプローチによりエネルギー消費量も50%削減された。