(株) パイオラックス 2020年3月期の動向

業績

(単位:百万円)
2020年
3月期
2019年
3月期
増減率
(%)
要因
売上高 62,480 68,298 (8.5) -自動車関連は、米国をはじめ新興国市場等にグローバル拡販を積極的に推進したが、主に日本、欧米、中国の減産影響を受け減収
営業利益 6,753 9,312 (27.5) -材料費や労務費の高騰等による経費負担が増加したこと等により減益
経常利益 7,396 10,321 (28.3) -
親会社株主に帰属する当期純利益 5,231 7,421 (29.5) -

提携

-レイモン社との協業の成果を挙げ始めている。2017年10月の業務提携開始以来、両社はグローバルで営業、技術支援、生産、販売で協力関係を構築してきた。このほど、ベトナム初の国産車メーカーであるビンファストから新規受注をタイで獲得し、協業効果として初の成果を挙げた。すでにインドネシアでも協業による新規ビジネスが決定するなど、協業シナジーが加速している。レイモン社はファスニング製品などを手がけるグローバル企業で、欧米系自動車メーカーを主要供給先とする。パイオラックスとはグローバルで生産拠点が重複しないため、生産や販売において経営資源のシナジーが期待できる。(2019年12月16日付日刊自動車新聞より)

>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)

 

研究開発費

(単位:百万円)
2020年3月期 2019年3月期
全社 601 549
自動車関連 573 530

 

ー樹脂部品の原料であるPA66 (ナイロン66) の価格高騰対策として、代替材料を検討する。2019年度から、PA66の特性である高耐熱性能が必要でない部品などにおいて、廉価な代替材料への切り替えを進めるほか、新興国における海外廉価材の発掘を急ぐ。これにより、19年度に想定する原料価格高騰を原因とする減益影響額の半減を目指す。PA66を多用するハーネス用結束バンドなどにおいて、機能を維持しつつ廉価な素材への置き換えを進める。例えばハーネス結束バンドの場合、高耐熱性を求められるエンジンルーム用途ではPA66が必須なものの、室内などの高耐熱性を求められない他部位での用途においては、PA6やポリプロピレンなどの廉価な代替材への置き換えを進める。(2019年6月18日付日刊自動車新聞より)

設備投資額

(単位:百万円)
  2020年3月期 2019年3月期
自動車関連 3,819 5,005

 

海外投資

-中国地場メーカーからの駆動系部品の受注の急速な拡大で、中国湖北省・武漢で駆動系部品の生産を新たに開始する。これにより、駆動系部品の中国での生産体制を既存の広東省・東莞工場と合わせて2工場体制に増強する。武漢工場での生産開始は2020年1月を予定し、投資総額は約4億3千万円。同社は、駆動系、燃料系、電動化関連部品を中心に、中国地場メーカー向け売上高を21年度に18年度比で約4倍に拡大する方針だ。同社で中国地場サプライヤーからの受注が拡大しているのは、スナップリング (止め輪) やトランスミッション用リテーナーといった駆動系部品。受注拡大に伴い、同社の東莞工場だけでは駆動系部品の生産能力が不足するため、既存の武漢工場の空きスペースに駆動系部品用ラインの新設を決めた。これにより、中国北部、東部の顧客向けには武漢工場、南部の顧客向けには東莞工場で対応し、需要が急拡大する地場サプライヤー向けの駆動系部品の対応力を高める。(2019年6月26日付日刊自動車新聞より)