Hyundai Transys Inc. - Jigok Plant (旧 現代パワーテック (株))[現代トランシス] 2019年12月期の動向
業績 |
(単位:百万ウォン) |
2019年 12月期 |
2018年 12月期 |
増減率 (%) | |
売上高 | 7,678,096 | 4,266,845 | 79.9 |
営業利益 | 172,016 | 143,782 | 19.6 |
当期純利益 | 130,185 | 53,405 | - |
-2019年12月期における現代自動車を含む系列企業への売上高は全体の96.7%を占めた。
事業動向
-2019年1月2日付で「現代トランシス (Hyundai Transys)」として正式に発足した。
事業提携
ドイツのBroseとの間で自動運転車および電気自動車用シート部品の共同開発のための了解覚書 (MOU) を締結
-両社は、シート内蔵型シートベルト (BIS) を搭載し、様々な状況に応じて自由に回転・移動する自動運転特化メカニズムシート、先端スマート技術を活用して室内環境を統合制御し、各乗員向けにカスタマイズされた利便性を提供するスマート統合制御シート、燃費向上のために新素材を適用した超スリム軽量シートなどを開発する計画。両社は2024年にこれらの新技術が適用されたシートを量産することを目指している。(2019年12月9日付プレスリリースより)
中国BYDとの研究開発強化、トランスミッション開発協力等協業強化に関する契約を締結
-今回の契約は、変速機のタイムリーな供給、両社の技術および研究開発の積極的な交流拡大、変速機全ラインアップの開発協力の検討などを骨子とする。今回の契約締結に基づきBYDは今後、すべての新車プロジェクトにおける初期開発段階から、現代トランシス製品採用を優先的に検討する考え。また、現代トランシスは、現在BYDに供給している自動変速機に加えて、今後はデュアルクラッチトランスミッション (DCT)、無段変速機 (CVT)、ハイブリッド変速機などへの供給拡大を推進する。(2019年5月15日付プレスリリースより)
受注
-米国の電気自動車メーカーリビアン(Rivian)との間で1兆ウォン (約930億円) 規模のシート供給契約を締結した。契約期間は2020年から2027年まで。同社のシートは2020年下半期に発売予定の中型ピックアップトラック「R1T」および2021年下半期に発売予定の中型SUV「R1S」に使用される見込み。(2019年5月22日付プレスリリースより)
研究開発費
|
(単位:億ウォン) |
2019年12月期 | 2018年12月期 | 2017年12月期 | |
全社 | 1,561 | 816 | 834 |
対売上高比率(%) | 2.59 | 2.96 | 2.08 |
研究開発動向
-2019年4月16日に開幕した「上海モーターショー2019」に出展し、中国の自動車部品市場の攻略に積極的に乗り出すと明らかにした。同社のブースはパワートレインゾーンとシートゾーンで構成。パワートレインゾーンでは、エコフレンドリー (電動変速機)、コンフォート (AT、CVT)、コネクション (アクスル、4WD)、ダイナミック (DCT、MT) という製品別の特性に応じて展示した。一方のシートゾーンでは、現代自動車「Genesis」の「G70」、「G80」、「G90」モデルなどの最高級シートを中心に展示を構成した。また、自動運転車用シートシミュレーションも披露し、次世代自動車用シートをリードする企業として成長するという戦略も明らかにした。同社は「これまで10年間取引してきた中国メーカー19社との関係を維持しつつ、新規顧客の発掘にも注力する計画」と説明した。(2019年4月19日付プレスリリースより)
研究開発体制
-研究開発拠点は、韓国国内に2か所(東灘シートR&Dセンター、華城パワートレイン研究センター)及び、米国ミシガン州に保有している。
研究開発活動
-2019年12月期、同社は以下について研究開発を行った。
製品 | 内容 |
トランスミッション | -乗用車用AT,MT,ハイブリッド車用トランスミッション -小型・中型・大型バス、トラック用MT,ハイブリッドバス用AMT -乗用車 (G90, G80, G70, K9, stingerなど)、SUV (SORENTO, TUCSON, SANTA FEなど) |
アクスル | -乗用車 (Starex, Porterなど)用アクスル、小型・中型・大型バス/トラック用アクスル -双竜自動車及び輸出車用アクスル |
4WD | -SUV向け電子制御トランスファーケース |
減速器 | -乗用EV用減速機、商用EV用減速機、モーター一体型駆動システム |
シート | -量産モデル : stinger, G70, G90, Pride (メキシコ), i30 (チェコ), Accent (India), ix35 (中国), Creta (ブラジル) -新規開発モデル : G80, GV80, 小型SUV(中国), 準中型CUV(中国) |
設備投資
<中国>
-2019年1月、中国の山東省日照市に新工場を新設した。環境対応車向け変速機および自動運転車用シートを生産する。生産規模は年産30万台分の見込み。なお、現代自動車グループが環境対応車用変速機の工場を中国に設立するのは、今回が初となる。(2019年1月21日付各種リリースより)
<インド>
-2019年2月、インドのアーンドラ・プラデーシュ州に第2工場を建設すると発表。2019年8月に量産開始を予定している起亜自動車の現地工場向けに、5段および6段マニュアルトランスミッションを供給する目的。第2工場の完成後、同社のインドにおけるトランスミッションの生産能力は年間18万台規模となる見込み。また、現代トランシスは現在インドのチェンナイに工場を保有しており、現地の現代自動車向けにシートシステムを納入している。(2019年2月20日付各種リリースより)
-2019年7月30日、インドのアーンドラ・プラデーシュ州アナンタプルに建設した工場が本格的な量産を開始したと発表。同工場では起亜自動車のインド戦略モデル「SP2i」に搭載されるMTおよびシートを生産する。(2019年8月2日付プレスリリースより)
設備投資額 |
(単位:億ウォン) |
区分 | 内容 | 2019年投資実績 | 2020年投資予想額 |
韓国国内 | 新規車種の開発と技術開発 | 4,259 | 3,306 |
海外 | 新規車種の開発と技術開発 | 1,088 | 1,266 |
計 | - | 5,347 | 4,572 |