日本メーカーの2012年度計画:過去最高の2,425.6万台の販売を狙う

円高のため、売上高の回復は過去最高の85%、営業利益は60%の水準

2012/05/31

要 約

 

 日本メーカー各社は、2012年度は災害の影響から立ち直り、日本市場での補助金制度の復活、海外での拡販で強気の販売計画を立てている。10社合計の2012年度販売台数は2,425.6万台としており、前年比17.7%の大幅増を計画。過去最高(2007年度)の2,262.4万台を7.2%超える水準。特に、アジア等で販売を増やし、同22.6%増の1,052.6万台の販売を計画し、世界販売に占める割合は43.3%となる見込み(乗用車メーカー7社)。

メーカー別では、日産/ホンダ/スズキ/ダイハツ/富士重工/日野が過去最高の販売台数を計画。また、設備投資も積極化し、2012年度は10社合計で前年度比34.7%増の2兆5,370億円を計画し、日産/スズキ/マツダ/いすゞ/日野は過去最高水準まで高める。

  一方、10社合計の連結売上高は、前年度比16.9%増の52.9兆円を計画しているが、過去最高の62.2兆円と比べて約10兆円(15.1%)低い水準にとどまる。営業利益も、10社合計で同92.5%増の2.73兆円を想定しているが、円高のため過去最高と比べると約60%の水準。

 

関連レポート:日本メーカーの世界生産: 2012年1-2月は14.9%増の425.2万台 (2012年3月)

                 日本の新車販売:2012年は補助金/減税効果で501.6万台見通し(2012年1月)

日本メーカーの2012年度計画

 四輪車販売台数(千台)連結売上高(億円)営業利益(億円)
2011 年度決算2012 年度計画(参考) 2007 年度決算2011 年度決算2012 年度計画(参考) 2007 年度決算2011 年度決算2012 年度計画(参考) 2007 年度決算
トヨタ 7,352 8,700 8,913 185,837 220,000 262,892 3,556 10,000 22,704
日産 4,456 4,920 3,698 94,090 103,000 108,242 5,458 7,000 7,908
ホンダ 3,137 4,300 3,925 79,481 103,000 120,028 2,313 6,200 9,531
スズキ 2,560 2,811 2,406 25,122 26,000 35,024 1,193 1,200 1,494
マツダ 1,016 1,090 1,240 20,331 22,000 34,758 (387) 300 1,621
三菱 1,072 1,208 1,337 18,073 19,800 26,821 637 700 1,086
ダイハツ 940 1,001 945 16,313 16,700 17,026 1,155 1,200 652
富士重工 640 721 597 15,171 18,600 15,723 440 670 457
いすゞ 381 506 509 14,001 16,300 19,248 974 1,230 1,096
日野 129 153 112 13,146 14,800 13,686 375 470 459
10社合計 20,614 24,256 22,624 452,105 528,700 622,736 14,184 27,300 45,897
資料:各社の決算短信と決算発表資料
(注)
合計欄には、トヨタとダブルカウントになるダイハツと日野の連結数値を含まない。
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