(株) タチエス 2020年3月期の動向
業績 |
(単位:百万円) |
2020年 3月期 |
2019年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
売上高 | 282,302 | 300,530 | (6.1) | 下記要因 |
営業利益 | (27) | 5,411 | - | |
経常利益 | 1,080 | 7,049 | (84.7) | |
親会社株主に帰属する当期純利益 | (1,567) | 1,951 | - | - |
地域別内訳
<日本>
-売上高は1,275億8千4百万円(前年同期比5.1%減)。
-売上高減少の影響に加え、販売製品構成変化の影響や収益改善活動の遅れ等により、営業損失は5億1千5百万円(前年同期は営業利益9億6千8百万円)。
<北米>
-売上高は435億9千1百万円(前年同期比13.4%減)。
-販売製品構成変化の影響や研究開発費の増加等により、営業損失は10億2千1百万円(前年同期は営業損失3億7千万円)。
<中南米>
-売上高は576億2千9百万円(前年同期比3.4%増)。
-販売製品構成変化の影響や新型車向け製品の量産準備費用の発生等により、営業損失は21億9千1百万円(前年同期は営業損失13億6千4百万円)。
<欧州>
-売上高は16億7千1百万円(前年同期比46.4%減)、営業利益は6千5百万円(前年同期比104.4%増)。
<中国>
-新規子会社の連結による売上高の増加はあったが、既存連結子会社の販売落ち込みにより、売上高は482億9千8百万円(前年同期比8.1%減)。
-売上高減少の影響に加え、販売製品構成変化の影響等により営業利益は39億4千1百万円(前年同期比36.0%減)。
<東南アジア>
-売上高は35億2千5百万円(前年同期比19.0%減)、営業損失は4億5千6百万円(前年同期は営業利益1億6千9百万円)。
海外事業 (中国)
-中国にシート部品の製造販売を行う新会社「浙江泰極信汽車部件」を設立し、中国で部品を生産する既存の子会社2社を新会社に異動すると発表した。(2019年7月30日付日刊自動車新聞より)
-中国子会社が、同国シートメーカーの湖南長豊汽車沙発の完全子会社である湖南長豊難波汽車部件の株式51%を取得して子会社化したと発表。名称を「湖南泰極愛思汽車座椅」に変更。三菱自動車の広汽三菱汽車を主要納入先とする長豊難波を傘下に収め、中国市場で三菱自向けを強化する。(2019年4月22日付日刊自動車新聞より)
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2020年3月期 | 2019年3月期 | 2018年3月期 | |
全社 | 5,554 | 4,583 | 4,647 |
研究開発活動
シートおよびオリジナル機構部品開発
-自動車用シート、またシートのリクライニングデバイス、スライドレール、リフター装置、パワーシートデバイス、シートアレンジデバイス、ロングスライドレール及びその付属機構等を含めた開発をシートシステムとして行い、得意先各社へ提案し採用されている。
安全性向上技術開発
-サイドエアバック組込シート、乗員感知式スマートエアバック対応シート、頸部傷害軽減構造等の開発をシートシステムとして行い、顧客から採用されている。また前後面、側面衝突に対応した安全シート構造の研究開発を行っている。
環境対応技術開発
-各種環境負荷物質の全廃に向けての対応や、自動車の燃費向上のため新材料、新構造技術を織り込んだ超軽量シートの開発等を行い、得意先各社へ提案し採用されている。
福祉車両商品の開発
-乗降性に優れたヘルパーシートの開発を行い、得意先各社へ提案し採用されている。
原価低減商品の開発
-標準化、共通化を踏まえた低コスト次世代シートを開発し、国内外の得意先各社に採用されている。
生産技術開発
-接着成形シートの改良技術開発、ヘッドレスト、アームレストの一体発泡成形技術開発、シート組立の省力化・自動化技術開発、CAD/CAMによる型製作等を展開。また、多品種少量生産を可能にした混流ラインを開発し、車種数や商品構成の増加に対応している。
シートの研究分野
-より快適なシートの開発を目指し、「座り心地」評価と、あるべきシートの構造方式、および快適性向上について自主研究を継続。さらに、CAE解析によるバーチャル試験技術技術の開発により、開発期間短縮、コストダウン等に貢献。
シートデザインの開発
-将来シートコンセプト、新商品のデザイン開発、コーポレートデザインなどシートを含めあらゆる分野のデザイン開発に独自で取組み、得意先各社へ提案し採用されている。
標準フレーム
-グローバルで多様な車種で共通して使うことができる、高汎用、軽量かつ低コストの標準フレームを独自に開発、得意先各社へ提案し採用されている。
研究開発拠点
技術・モノづくりセンター | 東京都青梅市 |
アドバンスト・テクノロジー・センター | 東京都青梅市 |
タチエス技術センター愛知 | 愛知県安城市 |
TACHI-S Engineering U.S.A. Inc. | 米国ミシガン州 |
TF-METAL Americas Corporation | 米国ミシガン州 |
TACHI-S Engineering Latin America S.A. de C.V. | メキシコ アグアスカリエンテス州 |
TACHI-S Engineering Europe S.A.R.L. | フランス ムードン・ラ・フォレ市 |
泰極愛思(中国)投資有限公司 [TACHI-S China Co., Ltd.] |
中国広東省 |
泰極愛思(鄭州)汽車座椅研発有限公司 [TACHI-S Engineering Zhengzhou Co., Ltd.] |
中国河南省 |
TACHI-S Engineering Vietnam Co., Ltd. | ベトナム ホーチミン市 |
製品開発
MaaS用車両シート
-米国で新規顧客から次世代移動サービスでの使用を想定したEVのシート開発を受注した。EVでは日本や中国のメーカーからシートやフレームで採用実績はあるものの、モビリティサービス用車両の量産に向けたシート開発は初となる。早ければ2021~22年頃にも量産を開始する。(2019年7月26日付日刊自動車新聞より)
設備投資額 |
(単位:百万円) |
2020年3月期 | 2019年3月期 | 2018年3月期 | |
全社 | 6,924 | 5,268 | 4,644 |
-2020年3月期の地域別設備投資額は以下の通り:
地域 | 主な内容 | 投資金額 (百万円) |
日本 | 新規受注及びモデルチェンジ等に伴う生産対応設備 | 4,471 |
北米 | モデルチェンジ等に伴う生産対応設備の更新 | 450 |
中南米 | モデルチェンジ等に伴う生産対応設備の更新 | 1,126 |
欧州 | IT関連 | 1 |
中国 | 新規受注及び生産対応設備 | 838 |
東南アジア | 生産対応設備 | 37 |
主な設備の新設計画 |
(2020年3月31日現在) |
会社名/事業所名 | 設備の内容 | 投資予定総額 (百万円) |
着工 | 完成予定 |
技術・ モノづくりセン ター | 基幹システム等更新 | 512 | 2020年4月 | 2021年3月 |
栃木工場 | 自動車座席の製造設備 | 372 | 2020年4月 | 2021年3月 |
鈴鹿工場 | 自動車座席の製造設備 | 319 | 2020年4月 | 2021年3月 |
愛知工場 | 自動車座席の製造設備 | 213 | 2020年4月 | 2021年3月 |
TF-METAL | 自動車座席部品の製造設備 | 593 | 2020年4月 | 2021年3月 |
TACHI-S Automotive Seating (Thailand) Co., Ltd. | 自動車座席の製造設備 | 516 | 2020年4月 | 2021年3月 |